午後:債券サマリー 先物は反落、長期金利0.890%に上昇

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市況

 9日の債券市場で、先物中心限月9月限は4営業日ぶりに反落。米景気懸念から前週末にかけて買われていた反動で、寄り付きから持ち高調整や利益確定を目的とした売りが優勢だった。

 注目度の高かった6日発表の米8月雇用統計は、非農業部門の雇用者数が前月比14万2000人増と市場予想(16万人程度)に届かず、6月分と7月分がいずれも下方修正された。半面、失業率は前月の4.3%から4.2%に低下したほか、平均時給の前月比の伸び率は0.4%と前月の0.2%から加速し、強弱が入り交じる結果だった。これを受けた同日の米長期債相場は米景気の先行き不透明感が強まったとして続伸(金利は低下)したものの、この日の東京市場では米雇用環境の大幅な悪化はなかったとの見方が大勢。今月17~18日に開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)での大幅利下げ観測が後退したことが国内債の売りにつながった。債券先物は午後2時40分ごろに144円75銭をつけたあとは下げ渋ったが、この日の時間外取引で米長期金利が上昇していたことから戻りは限定的。財務省が週内に5年債入札(10日)と20年債入札(12日)を実施することも重荷となったようだ。

 先物9月限の終値は、前週末比40銭安の144円78銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前週末比0.050%上昇の0.890%で推移している。

出所:MINKABU PRESS

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