午後:債券サマリー 先物は続伸、長期金利0.870%に低下

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市況

 5日の債券市場で、先物中心限月9月限は続伸。前日の米長期債相場が続伸(金利は低下)したことを手掛かりに買いが先行したものの、この日の高値は寄り付きでつけた145円13銭だった。

 4日に発表された7月の米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が低調だったことで、同日の米市場では米連邦準備理事会(FRB)が9月会合で大幅に利下げするとの観測が再燃。米長期金利の低下が追い風となり、国内債も買い優勢で始まった。ただ、厚生労働省が朝方発表した7月の毎月勤労統計調査で、名目賃金から物価変動の影響を除いた実質賃金が2カ月連続のプラスとなり、日銀の政策正常化の追い風になるとの見方から先物は上げ幅を縮小。きょう財務省が実施した30年債入札を無難に通過すると買い安心感が広がる場面もあったが、日銀の追加利上げが意識されるなかでは買いが続かなかった。また、日本時間今晩に8月のオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)全米雇用リポートや、前週分の米新規失業保険申請件数などの経済指標が相次いで発表されることも動きにくさにつながり、午後には先物が144円89銭まで押される場面があった。なお、30年債入札の結果は小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)が20銭と前回(8月8日)の17銭からやや拡大し、応札倍率は3.40倍と前回の3.47倍を下回った。

 先物9月限の終値は、前日比12銭高の144円94銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.015%低下の0.870%で推移している。

出所:MINKABU PRESS

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