午後:債券サマリー 先物は反発、2年債入札の結果は好調

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市況

 29日の債券市場で、先物中心限月9月限は3日ぶりに反発。午前は弱含みの展開だったが、財務省が実施した2年債入札が好調な結果となったことをきっかけに買いが流入した。

 28日の米長期債相場が3日続落(金利は上昇)したことを受け、国内債は売り優勢でスタート。日銀の氷見野良三副総裁が前日の会見で「経済・物価の見通しが実現する確度が高まっていくということであれば、金融緩和の度合いを調整していくというのが基本的な姿勢だ」と述べたことも尾を引き、債券先物は朝方に144円55銭まで下押す場面があった。ただ、米半導体大手エヌビディア<NVDA>の株価が時間外取引で下落したことから日経平均株価が軟調な動きとなり、リスクオフ資産が選好されやすかったことが債券の下支えとなった。午後に入って2年債入札の結果が明らかになると、先物は一時144円75銭まで上伸。小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)が3厘と前回(7月26日)の7厘から縮小し、応札倍率は5.54倍と前回の4.19倍を上回ったことが好感された。とはいえ、日銀による利上げ路線の継続が意識され追随買いは広がらず。日本時間今晩に公表される4~6月期の米実質国内総生産(GDP)改定値や、30日発表の7月の米個人消費支出(PCE)を控えていることも上値の重さにつながったようだ。

 先物9月限の終値は、前日比9銭高の144円73銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.005%低下の0.885%で推移している。

出所:MINKABU PRESS

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