午後:債券サマリー 先物は続落、日銀総裁発言への反応は総じて限られる

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市況

 23日の債券市場で、先物中心限月9月限は続落した。前日の米国市場で、長期債相場が下落(金利は上昇)した流れが円債相場の重荷となった。国会閉会中審査での日銀の植田和男総裁の発言に対する反応は、総じて限定的なものとなった。

 植田総裁は金融市場に関し、引き続き不安定だとの認識を示したうえで、高い緊張感を持って注視すると述べた。全体的に投資家に新たな売買材料を提供するような内容ではなく、先物は安値圏で膠着感を強めた。利付国債の入札や国債買い入れオペといった需給イベントがないなかで、海外ではジャクソンホール会議での米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の講演を控えているとあって、ポジションを一方向に傾けにくい地合いにあった。

 朝方に総務省は7月の全国消費物価指数(CPI)を発表。生鮮食品を除くコアCPIは前年同月比2.7%上昇となった。伸び率は6月の2.6%から拡大したが、市場予想と同水準となった。日銀総裁発言と同様に、円債相場の反応は限定的だった。

 先物9月限は前営業日比24銭安の144円64銭で取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は同0.020ポイント高い0.890%をつけた。


出所:MINKABU PRESS

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