午後:債券サマリー 先物は大幅続落、長期金利0.875%に上昇

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市況

 16日の債券市場で、先物中心限月9月限は大幅続落。米景気に対する過度な懸念が後退するなか、前日に米長期金利が上昇した流れが東京市場に波及した。

 15日に発表された7月の米小売売上高は前月比1.0%の増加と市場予想(0.3%増)を上回り、前週分の新規失業保険申請件数は22万7000件と市場予想(23万5000件)に反して減少した。これを受けて同日の米市場では米経済の底堅さが意識されるとともに、米連邦準備理事会(FRB)が大幅な利下げに動くとの観測が後退。米長期債相場が反落(金利は上昇)したことが国内債に影響し、債券先物は前日比54銭安の144円69銭で寄り付いた。その後は下げ渋る動きとなったものの、日経平均株価が大幅高となるなどリスクオンの地合いとあって安全資産とされる債券には買いが入りにくい状況。株価が大きく値を戻し、為替市場ではドル高・円安が進んでいることで、日銀の追加利上げが意識されやすかったことも債券の重荷となった。なお、この日は財務省による10年物価連動債の入札が実施され、応札倍率は2.96倍と前回(5月20日)の4.27倍を下回ったが、相場への影響は特にみられなかった。

 先物9月限の終値は、前日比40銭安の144円83銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.045%上昇の0.875%で推移している。

出所:MINKABU PRESS

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