午後:債券サマリー 先物は大幅反落、10年債入札結果は不調

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市況

 6日の債券市場で、先物中心限月9月限は大幅反落。投資家のリスク回避姿勢が後退したことや、この日に実施された10年債入札の結果が不調だったことが影響した。

 米サプライマネジメント協会(ISM)が5日発表した7月の非製造業景況感指数が好不況の分かれ目となる50を2カ月ぶりに上回ったことで、米景気に対する過度な懸念が和らいだ。米長期金利の低下が一服したことが国内債に影響し、前日まで急騰していた債券先物への売りが流入。日経平均株価が急反発するなど投資家がリスク回避姿勢を緩めたことが重荷となったほか、厚生労働省が朝方発表した6月の毎月勤労統計調査で実質賃金が2年3カ月ぶりにプラスに転じたことで日銀の利上げ姿勢が改めて意識された面もあった。午後に入って10年債入札の結果が明らかになると売り圧力が強まり、債券先物は一時144円30銭まで下落。小さければ好調とされるテール(平均落札価格と最低落札価格の差)が50銭と前回(7月2日)の2銭から急拡大し、投資家需要の強弱を反映する応札倍率が2.98倍と前回の3.23倍を下回ったことが嫌気された。「日銀、財務省、金融庁が午後3時から国際金融資本市場に関わる情報交換会合(三者会合)を開く」と伝えられ、引けにかけては下げ渋ったものの戻りは鈍かった。

 先物9月限の終値は、前日比1円16銭安の144円90銭となった。一方、現物債市場で10年債の利回りは、午後3時時点で前日比0.135%上昇の0.885%で推移している。

出所:MINKABU PRESS

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