午後:債券サマリー 先物は反発、日銀オペ結果「強め」で買い優勢 長期金利低下

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市況

 28日の債券市場で、先物中心限月9月限は反発した。午前中は日銀の追加利上げ観測や、時間外取引での米長期金利の上昇(長期債価格の下落)が重荷となったが、日銀が実施した定例の国債買い入れオペが、投資家の債券保有ニーズの高さを示す「強め」の結果となったことを受け、午後に買いが優勢となった。

 日銀が実施したのは「残存期間3年超5年以下」と、「同10年超25年以下」、「同25年超」、物価連動債の4本。応札倍率は物価連動債を除きいずれも1.8倍台と2倍を下回った。日銀に債券を売却するニーズの乏しさが示唆され、債券需給が引き締まるとの見方を強めた。

 先物は午前中、マイナス圏で推移していた。外国為替市場でドル円相場が一時1ドル=161円台までドル高・円安に振れ、円安是正に向け日銀が追加利上げに踏み切るとの思惑を誘った。日本時間28日午前から始まった米大統領選に向けたテレビ討論会において、米長期金利に上昇圧力が掛かった。更に、日本の総務省が発表した6月の東京都区部の消費者物価指数で、生鮮食品を除くコア指数が前年同月比2.1%上昇。伸び率は5月から拡大したことも、日銀の追加利上げ観測をサポートした。

 先物9月限は前営業日比18銭高の142円86銭で取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は同0.030ポイント低下の1.040%で推移。午前中には1.085%まで上昇する場面があった。

出所:MINKABU PRESS

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