東京株式(大引け)=354円高、リスク選好で8割の銘柄上昇も商いは低調

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市況

 10日の東京株式市場は広範囲に買いが優勢となり日経平均株価は切り返す展開。後場後半に買い直され日経平均は3万9000円台を終値で回復した。

 大引けの日経平均株価は前営業日比354円23銭高の3万9038円16銭と反発。プライム市場の売買高概算は13億2952万株、売買代金概算は3兆3195億円。値上がり銘柄数は1326、対して値下がり銘柄数は286、変わらずは35銘柄だった。

 きょうの東京市場はリスクを積極的に取る動きが強まった。前週末発表された5月の米雇用統計は市場コンセンサスを上回る内容で米長期金利の上昇が顕著となったが、米株市場は比較的底堅い動きだったことで投資家の過度な不安心理が緩和された。外国為替市場でドル買いを誘発し、足もと1ドル=157円前後まで円安が進んだことも輸出セクター中心に追い風となった。今週はFOMCや日銀の金融政策決定会合が予定されるほか、週末にメジャーSQ算出を控え、先物を絡めた投機的な売り買いも観測されている。ただ、指数売買の影響を受けにくい中小型株物色も活発だった。値上がり銘柄数は1300を超え、プライム上場企業の8割を占める銘柄が上昇した。一方、売買代金は減少傾向を強めており、きょうは3兆3000億円台と今年最低水準だった。

 個別では、きょうも断トツの売買代金をこなしたレーザーテック<6920.T>が続伸、ソシオネクスト<6526.T>、アドバンテスト<6857.T>なども強調展開をみせた。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>や三井住友フィナンシャルグループ<8316.T>などメガバンクや、第一生命ホールディングス<8750.T>など大手生保も高い。ソフトバンクグループ<9984.T>、日立製作所<6501.T>などが活況高、トヨタ自動車<7203.T>もしっかり。カナモト<9678.T>が値上がり率トップに買われ、シーイーシー<9692.T>も急騰、ミガロホールディングス<5535.T>、安田倉庫<9324.T>、三菱製紙<3864.T>も値を飛ばした。

 半面、ディスコ<6146.T>が値を下げ、北海道電力<9509.T>も冴えない。ソニーグループ<6758.T>も軟調に推移した。花王<4452.T>が大幅安となり、オリエンタルランド<4661.T>の下げも目立った。M&A総研ホールディングス<9552.T>が急落、ストライク<6196.T>、M&Aキャピタルパートナーズ<6080.T>なども大幅安。ACCESS<4813.T>も大きく売り込まれた。

出所:MINKABU PRESS

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