午前:債券サマリー 先物は反落、日銀オペ据え置きも早期利上げ観測が重荷

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市況

 17日午前の債券市場で、先物中心限月6月限は反落した。前日の米国市場で長期債価格が下落(長期金利が上昇)した流れが円債相場に波及した。日銀の早期利上げ観測も重荷となった。日銀の定例の国債買い入れオペでは、一部で買い入れ額が減額されるとの見方があった。通知された買い入れ額が前回のオペから据え置かれると、需給面での安心感が広がり、先物は下げ幅を縮小した。

 ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁はロイター通信とのインタビューで、米消費者物価指数の伸びの鈍化だけでは「早期の利下げを唱えるには不十分」との見解を示したと報じた。米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げシナリオを巡る慎重な見方が市場では広がり、米長期債に対して売り圧力が掛かり金利は上昇した。加えて、米ブルームバーグ通信が17日、元日銀調査統計局長で一橋大学国際・公共政策大学院教授の関根敏隆氏が「日銀が政策調整を進めることは自然であり、状況が許せば6月の金融政策決定会合での追加利上げもあり得るとの見解を示した」と伝えた。金融市場における日銀の早期利上げ観測を支持する内容となり、円債相場の重荷となった。

 先物6月限は前営業日比11銭安の144円16銭で午前の取引を終えた。現物債市場で新発10年債利回り(長期金利)は同0.010ポイント高い0.930%で推移。一時0.935%に上昇した。


出所:MINKABU PRESS

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