【植木靖男の相場展望】 ─AI・半導体株の復活は近いか?

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コラム

「AI・半導体株の復活は近いか?」

●キオクシア・ソフトバンクGが主役復活のバロメーターに

 日経平均株価は下げては戻り、戻しては下げるといった軟弱な展開で、7月安値の6万0448円に向けて調整を続けていた。一方、TOPIX(東証株価指数)は8月の史上最高値4220ポイントを視野に反騰態勢を固めつつあった。

 昨年来のわが国の上昇相場では米国と同様、AI(人工知能)・半導体関連株が主役を担っている。そして、AI・半導体株を上昇エンジンとする構図の下で、日経平均株価のパフォーマンスがTOPIXを上回るのは当然の事象のように受け止められてきた。だが、足元の調整では日経平均株価がTOPIXに劣後する展開が続いていた。

 この過程をさらに詳しくみれば、主役のAI・半導体関連が崩れると、相場全体は大きく下げる。問題はここからだ。相場全体に上昇体力が残っていれば、金融やバリュー株、内需系などTOPIX型の銘柄に資金が移動する。体力が残っていなければ、相場全体が更に下落する。今回はAI・半導体からTOPIX型の銘柄に大過なくシフトしているさまをみれば、相場全体にはまだ上昇体力が残っていると判断される。

 こうして全般相場が大きく崩れぬうちにAI・半導体関連の調整が完了してしまえば、御の字といえよう。では、AI・半導体関連の調整はどのくらい進んでいるのか。

 こうした場合、通常は人気株をみるのが参考になる。今回はキオクシアホールディングス <285A> [東証P]とソフトバンクグループ <9984> [東証P]の2銘柄だろう。これら人気株が主役セクターの調整テンポを教えてくれるはず。

 それでは、キオクシアとソフトバンクGの動きをみてみよう。キオクシアは下値には届いたかにみえるが、反転の兆しはまだ明確にはうかがえない。一方、ソフトバンクGは9月2日安値の4911円から急反発。5連騰を演じ、9月10日高値の6894円まで上昇した。いまは一服しているが、史上最高値9074円を付けた6月2日から3カ月に及んだ調整は完了したようにみえる。今後、キオクシアが反発に転じれば、AI・半導体関連の復活がいよいよ期待できそうだ。

 ただ、このような状況下にあって材料、環境を吟味すれば、そう容易なプロセスとも思えない。世界的な金利上昇は株式の割高感を意識させざるを得ないし、原油価格の高騰や主要国の財政悪化も懸念材料だ。しかし、一方で不安材料は相当程度、株価に織り込んだともみられる。だとしたら、シルバーウィーク明け後の東京市場は高くなるとの見方も成り立つ。逆に連休明け後に日経平均株価、TOPIXともに崩れるようであれば、わが国の株式市場はすでに大天井を打ったとの見方が強まる可能性もあろう。

●波乱相場も予想される中、両睨みで対処

 いずれにしても10月相場は米国の中間選挙が迫る中、波乱も予想されるだけに、警戒を怠れない。以上を踏まえると、当面はAI・半導体関連とTOPIX型の両睨みで相場に対処することが正しい戦術となる。

 まずはソフトバンクGが連休明けに7000円の大台を抜けるかどうかを注視したい。仮に上抜けてくれば、AI・半導体関連の復活の兆しと考えたい。次はキオクシアの動向に焦点が移る。

 一方、連休明け後も主役が調整中となればTOPIX型の銘柄、つまり海運株や 非鉄株、金融株、それに中間期末を控えて高配当の好業績株などが注目されてこよう。

 今回は、重電株からは富士電機 <6504> [東証P]、非鉄株からフジクラ <5803> [東証P]のほか、投機色の強い日本郵船 <9101> [東証P]、半導体検査用プローブカード大手の日本電子材料 <6855> [東証S]などを短期投資の対象として注目したい。

2026年9月18日 記 (次回は10月3日に更新予定)

株探ニュース

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