ウェアラブル最前線、AI技術で輝き放つ「スマートグラス」関連株 <株探トップ特集>

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コラム

―国内外企業が相次ぎ新製品投入、大手メガネ店の取り扱いで認知度アップ―

 視界への情報表示やハンズフリーで音声操作や人工知能(AI)機能の活用が行える「スマートグラス」(AIグラス、ARグラス、XRグラスなどを含む)の関心が改めて高まっている。これまで何度も次世代のデバイスとして注目されてきたが、各社が打ち出すコンセプトに社会が追いつけず日本ではなかなか定着しなかった。ただ、国内外企業による新製品の投入や、国内大手の メガネ販売店が取り扱いを始めたことが普及のきっかけになる可能性があり、関連銘柄をマークしておきたい。

●グーグルは今秋発売へ

 スマートグラスとは、頭部に装着して使用するメガネ型のウェアラブル端末のことで、ハンズフリーでデジタル情報の表示やコミュニケーションができることが特徴。主な用途として、動画・写真・音楽・メール・文書といったデジタルデータの閲覧や視聴、音声や動画での通話、録音やカメラによる動画・写真の撮影、翻訳、センサーによる自身の健康管理などが挙げられる。

 スマートグラスは各社によって、さまざまなジャンル分けや呼称があり、AIグラスとはAIとコンピューティング機能を統合したもの、ARグラスは拡張現実(AR)の機能に特化したもの、XRグラスは現実と仮想を融合するXR技術を体験できるものといった違いがある。なお、米メタ・プラットフォームズが5月21日に日本で発売した「Ray-Ban Meta」と「Oakley Meta」はAIグラスで、米アルファベット傘下のグーグルが今秋に発売予定の「Intelligent Eyewear(インテリジェントアイウェア)」はAndroid XRがベースとなっているもようだ。

 国内では愛眼 <9854> [東証S]が展開する「メガネの愛眼」は5月21日から一部店舗で「Ray-Ban Meta」と「Oakley Meta」の取り扱いを始め、インターメスティック <262A> [東証P]が運営する「メガネスーパー」は同日から一部店舗で「Ray-Ban Meta」を販売している。

●国内各企業も注力姿勢

 ソフトバンク <9434> [東証P]子会社のSB C&Sは3日、ThinkAR Japan(東京都港区)が手掛けるブランド「ThinkAR(シンクエーアール)」の取り扱いを開始したと発表。この協業によりSB C&Sは、AIアシスタントを搭載したAIグラス「AiLENS V1(エーアイレンズ ヴイワン)」を5日から順次、自社の公式オンラインショップ及び全国の家電量販店の一部で販売を開始している。

 QDレーザ <6613> [東証G]は1日、TDK <6762> [東証P]と網膜投影技術によるスマートグラス向け光学エンジンの事業協力契約締結を決めたことを明らかにした。これは、QDレーザ独自の網膜投影技術及び特許群と、TDKが持つ世界最小クラスの超小型フルカラーレーザーモジュール(FCLM)を融合し、スマートグラス向けの次世代RGB光源モジュール及び光学エンジンの開発を加速するとともに、網膜投影技術を用いた光学エンジンの次世代スマートグラスサプライヤーへの早期展開を図るもの。両社は試作機の評価、ビジネスモデルの検討、展示などを通じて市場開拓を推進する構えだ。

 jig.jp <5244> [東証G]は日本発のARグラス「SABERA(サベラ)」を展開。4月20日からマクアケ <4479> [東証G]が運営する応援購入サービス「Makuake」で先行販売を開始し、現時点では応援購入者数2200人を超え、応援購入総額は1億5000万円を突破している。6月1日にはポールトゥウィンホールディングス <3657> [東証P]子会社で映画・演劇などの文化芸術にまつわる鑑賞サポートを行うPalabraと、「サベラ」を活用したバリアフリー字幕提供の共同実証実験を開始している。

 ビジネスエンジニアリング <4828> [東証P]は5月28日、産業向けスマートグラス及び遠隔支援ソフトウェアの開発・提供を行うフィールドクロス(東京都千代田区)の全株式を取得し、完全子会社化したことを明らかにした。ビーエンジは今年3月から現場の映像データを収集・活用し技能伝承や安全教育に役立てるデジタルトランスフォーメーション(DX)ソリューション「orishia(オリシア)」を立ち上げ、現場の業務効率化支援を強化しており、フィールドクロスの技術が加わることで、より実践的な現場データの収集・活用が可能になるという。

●三井化学などにも注目

 このほかの関連銘柄としては、スマートグラス向け遠隔作業支援サービスを提供するオプティム <3694> [東証P]、スマートグラス「MOVERIO(モベリオ)」を展開するセイコーエプソン <6724> [東証P]、VR(仮想現実)グラスを手掛けるシャープ <6753> [東証P]、米社のスマートグラスを扱うNSW <9739> [東証P]など。

 加えて、ARデバイスなどにおける重要部材・回折光学素子(DOE)の形成を可能にするナノインプリント用高屈折率インクを開発済みの日本触媒 <4114> [東証P]、屈折率1.67及び1.74で12インチサイズのARグラス向け光学樹脂ウェハーの開発に成功している三井化学 <4183> [東証P]、低複屈折・耐光性・耐熱黄変性に優れるARグラス向け光学レンズ材料の技術を持つ日本ゼオン <4205> [東証P]、AR用などの高屈折率ガラスを供給する日本電気硝子 <5214> [東証P]などのビジネス機会が拡大しそうだ。

株探ニュース

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