株価指数先物 【週間展望】―ロング優勢のなかで+2σ水準が射程に入る可能性

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先物

 今週の日経225先物は、米国とイランの緊張緩和を背景にロング優勢の需給状況になりそうだが、一方で目先的にはピーク形成が意識される可能性もある。12日の米国市場では主要な株価指数が上昇した。トランプ米大統領は11日、週末にもイランとの合意文書に署名する可能性があるとの考えを示していたが、12日にイラン外相が「これまでにないほど覚書締結に近づいている」とX(旧ツイッター)に投稿。パキスタンのシャリフ首相もXへの投稿で「合意文書の最終案がまとまった」と述べた。米国とイランが近く戦闘終結に向けて合意するとの期待を背景に買いが広がった。

 先週の日経225先物は、週末に6月限の先物・オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)を控え、通常であれば限月交代に伴うロールオーバーが中心となり、トレンドの出にくい週だった。しかし、イラン情勢に振らされ、日中、ナイトセッションいずれにおいても、連日で変動幅の大きい相場展開となった。また、翌週に日銀の金融政策決定会合や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて、利上げ観測なども変動要因となっていた。

 トランプ大統領は13日、イランとの戦闘終結に向けた合意は14日に署名される予定だと自身のSNSに投稿。また、署名後ただちにホルムズ海峡はすべて開放されると述べたようである。イラン外相は署名の日程はまだ決まっていないとしつつ、実現の可能性は否定していない。先物市場では中東情勢の緊張緩和を背景に、先回り的にロングを誘う形になろう。

 日米の金融政策については、16,17日に開催されるFOMCでは政策金利が据え置かれ、9月の会合で利上げが実施されるとの見方が強い。一方で、15、16日に開く日銀の金融政策決定会合では、政策金利をほぼ31年ぶりとなる1.0%へ引き上げる見通しである。ただ、植田和男日銀総裁は3日に行われた講演で、物価上昇率が大きく上振れていくリスクが顕在化しているとの考えを示していたため、市場は利上げを織り込んでいる状況である。

 日経225先物は11日に6万2350円まで売られる場面もみられたが、キオクシアホールディングス<285A>[東証P]など半導体やAI(人工知能)関連株の一角が急速に切り返したことで、プラス圏を回復して終え、12日には一時6万7190円まで買われる場面もみられた。乱高下を続けながらも、上向きで推移する25日移動平均線(6万4370円)を支持線としたトレンドを継続。12日にはボリンジャーバンドの+1σ(6万6670円)を上回ってきた。

 ナイトセッションで6万6910円まで切り上がっている+1σを突破してきた。一時6万7530円まで上げ幅を広げたことで、+2σ(6万9260円)とのレンジに移行することになろう。週足では先週末の上昇で+1σを上回って終えており、これまでの+1σ(6万6000円)と+2σ(7万0690円)とのゾーンを継続している。そのため、オプション権利行使価格の6万6000円から7万円のレンジを想定する。

 また、米国では12日にイーロン・マスク氏率いるスペースXが新規株式公開(IPO)を迎えた。初日は公募価格(135ドル)を約19%上回る160.95ドルで終えた。上場に向けて国内からの資金流出を警戒する声も聞かれていただけに、上場イベントを通過したことで、東京市場への資金還流が意識されてきそうである。

 日経225先物はまず、3日につけた6万8800円が射程に入ってきそうだが、強弱感が対立する局面では、押し目狙いのロング対応とみておきたい。ただ、上へのバイアスが強まり7万円に接近する場面では、目先的にピークを形成する可能性については意識しておきたい。

 12日の米VIX指数は17.68(11日は19.44)に低下した。週間(5日は21.51)でも下げている。イランによる米軍ヘリ撃墜が伝わり、両国の緊張が一気に高まるなかで、9日には23.34まで上昇する場面がみられた。これにより200日線(18.52)、75日線(20.54)を上抜けたが、週後半にかけては戦闘終結に向けた協議進展への期待から低下傾向となり、12日には一時17.59と25日線(17.62)を下回っていた。楽観は禁物ではあるものの、25日線を明確に割り込んでくるようだと、4日につけた15.18を意識した、リスク選好の動きが強まろう。

 12日のNT倍率は、先物中心限月で17.03倍(11日は16.81倍)に上昇した。週間(5日は16.85倍)でも上げている。上向きで推移する25日線(16.49倍)と+1σ(16.92倍)とのレンジ内で推移していたが、12日には一気に+1σを上抜き、+2σ(17.34倍)とのレンジに移行した。キオクシアホールディングスがトヨタ自動車<7203>[東証P]を抜いて時価総額トップになったほか、東京エレクトロン<8035>[東証P]やアドバンテスト<6857>[東証P]など、指数インパクトの大きい半導体やAI関連株の上昇が日経平均型を押し上げた。

 ホルムズ海峡が開放されればTOPIX型の巻き戻しが意識されそうだが、キオクシアホールディングスが時価総額トップをキープする局面では、+1σ水準ではNTロングの組成に向かわせることになるだろう。

 6月第1週(6月1日-5日)の投資部門別売買動向によると、海外投資家は現物と先物の合算で2週連続の売り越しであり、売り越し額は5733億円(5月第4週は4246億円の売り越し)だった。現物は809億円の売り越し(同3952億円の売り越し)と2週連続の売り越しであり、先物は4923億円の売り越し(同293億円の売り越し)と6週連続の売り越しだった。個人は現物と先物の合算で4773億円の買い越しと2週連続の買い越し。信託銀行は現物と先物の合算で508億円の売り越しとなり、5週連続の売り越しだった。

 主要スケジュールでは、15日に米国5月鉱工業生産、G7サミット(フランス・エビアン、~17日)、16日に日銀金融政策決定会合終了後に政策金利、内田真一副日銀総裁が植田総裁の代理で記者会見、中国5月鉱工業生産、中国5月小売売上高、米国5月住宅着工件、17日に4月機械受注、5月貿易収支、米国5月小売売上高、FOMC(米連邦公開市場委員会)終了後に政策金利、ウォーシュFRB(連邦準備制度理事会)議長記者会見、18日にイングランド銀行(BOE)が政策金利発表、米国4月コンファレンスボード景気先行指数、米国クアドラプル・ウィッチング、19日に5月全国消費者物価指数、日銀金融政策決定会合議事要旨(4月27~28日開催分)、米国市場休場(ジューンティーンス)などが予定されている。

――プレイバック・マーケット――

●SQ値
07月限 日経225 40004.61  TOPIX  2830.46
08月限 日経225 41368.58  TOPIX  3004.82
09月限 日経225 45016.28  TOPIX  3175.61
10月限 日経225 48779.14  TOPIX  3241.66
11月限 日経225 50323.66  TOPIX  3339.97
12月限 日経225 50536.54  TOPIX  3393.48
01月限 日経225 51525.23  TOPIX  3491.09
02月限 日経225 57045.65  TOPIX  3854.29
03月限 日経225 52909.45  TOPIX  3568.56
04月限 日経225 56572.89  TOPIX  3752.89
05月限 日経225 62628.64  TOPIX  3828.17
06月限 日経225 66698.04  TOPIX  3904.01

◆日経225先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/09 06月12日  64620  67190  64080  66120  +1640
26/06 06月11日  64310  64840  62350  64320  -20
26/06 06月10日  65550  66110  63110  64340  -1060
26/06 06月09日  64400  65910  63920  65400  +1580
26/06 06月08日  66680  67170  63410  63820  -2850
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

◇TOPIX先物(日足)
         始値   高値   安値   終値  前日比
26/09 06月12日  3853.0  3938.0  3826.0  3882.5  +38.0
26/06 06月11日  3842.0  3859.5  3764.5  3826.0  -24.0
26/06 06月10日  3900.0  3941.5  3828.5  3850.0  -51.5
26/06 06月09日  3876.0  3917.0  3856.0  3901.5  +55.5
26/06 06月08日  3953.0  3979.5  3820.0  3846.0  -108.5
終値は取引所発表の「清算値(帳入値)」を表示

●シカゴ日経平均 円建て
          清算値  前日大阪比
06月12日(09月限) 67270 +1150
06月11日(06月限) 66275 +1955
06月10日(06月限) 63340 -1000
06月09日(06月限) 64525 -875
06月08日(06月限) 65570 +1750
 ※前日比は大阪取引所終値比

□裁定取引に係る現物ポジション裁定残(金額)
        売り   前週末比   買い      前週末比
06月05日     0億円   0億円  2兆4434億円  +1790億円
05月29日     0億円   0億円  2兆2643億円  +1245億円
05月22日     0億円  -176億円  2兆1398億円  +979億円
05月15日    176億円 -1421億円  2兆0418億円  -2636億円
05月08日    1597億円  -702億円  2兆3055億円  +1328億円

□裁定取引に係る現物ポジション(株数)
        売り      前日比  買い       前日比
06月10日    317万株   +252万株  6億4994万株   -7279万株
06月09日     64万株   -382万株  7億2274万株   +2133万株
06月08日    447万株   +447万株  7億0140万株   -467万株
06月05日     0万株   -298万株  7億0608万株   +413万株
06月04日    298万株    +6万株  7億0194万株   -901万株
06月03日    291万株   +291万株  7億1095万株   +5320万株
06月02日     0万株     0万株  6億5774万株   -987万株
06月01日     0万株     0万株  6億6762万株   +119万株
05月29日     0万株     0万株  6億6643万株   +69万株
05月28日     0万株     0万株  6億6573万株   +586万株
05月27日     0万株     0万株  6億5986万株   -1億2686万株
05月26日     0万株     0万株  7億8673万株   -1024万株
05月25日     0万株     0万株  7億9697万株   +7573万株

NT倍率
6月12日  17.03
6月11日  16.81
6月10日  16.71
6月09日  16.76
6月08日  16.59
6月05日  16.85

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