株価も超成長モード! 次代を拓く「爆益ポテンシャル」5銘柄精選 <株探トップ特集>
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―投資家の期待収益を上回る超成長・割安株を追う、株価大化けのカタリストを逃すな― 今週の東京株式市場はやや高値波乱含みの値動きとなり、週末5日は日経平均株価が882円安の6万6588円と大幅続落した。これでも売り一巡後に下げ幅を大きく縮小しており、前場段階では6万5862円まで水準を切り下げる場面があった。今週は3日のザラ場に6万8700円台まで噴き上げ、終値でも6万8000円台をキープし史上最高値を更新したばかりであったのだが、思いのほか下り坂も急となった。直近3営業日の高値と安値の比較であっという間に3000円近くディスカウントされるなど、日経平均の短期的なボラティリティは非常に高くなっている。 ●「森」に惑わされず個別株の成長力で選別 もっとも、これまでは AI・ 半導体関連の主力銘柄に一極集中で投資資金が流入しているうちは、日経平均が上昇しても個人投資家のマインドは一部を除き冷えたままという状況が続いていた。新安値銘柄の数が新高値銘柄を圧倒的に上回っていたことが、それを裏打ちする。逆に日経平均が調整を入れるプロセスで物色対象は広がりをみせ、むしろ投資家サイドにとって与しやすい地合いとなっている。 週末は日経平均が一時1600円あまりの急落をみせるなか、プライム市場全体の76%の銘柄が上昇した。歪んだ地合いともいえるが、一つ言えるのは森(全体指数)を見るのではなく、あくまで木(個別株)に視点を合わせた投資戦略に徹することが大切ということである。今回の特集では森のざわめきに惑わされず、収益の成長キャパシティに富み、今後その成長力が開花する可能性を秘めた有望株をピンポイントで選別していく。 ●「割安株=低PBR」とは異なるアプローチ 株式市場ではグロース株とバリュー株という概念で銘柄を区分けするケースがよく見られる。業態的にグロース株の範疇にあるAI関連は、ハイテク系が多く高PERのイメージがあるが、これは成長期待の高さを反映したものであり、ある程度は許容される。他方、シクリカル・コモディティ系の銘柄はPERやPBRが低い傾向がある。 バリュー株というのは、通常PBRが1倍を下回った、つまり机上論的には会社の解散価値(一株純資産)を下回った銘柄を称する場合が多いが、これらはいわゆる資産バリュー株に該当するもので、トレンドとしての収益成長に関してはあまりフォーカスされていない。年を追うごとに収益が伸びていくというイメージが湧かなければ、PBRが割安なだけでは買いの根拠とはなりにくいというのが、投資する側の本音であろう。これが俗に言われる「万年割安株」を生む土壌ともなっている。しかし、こうした低PBR株も収益が成長トレンドに乗ることをイメージさせる何らかのカタリストが発現すると、これまでとは見違えるほどの株価変貌を遂げる場合がある。 ●AI周辺は化学反応で軒並み大化け株輩出 このカタリスト発現によって株価の居どころを変えるパターンは、現在進行形で出世株を輩出し続けるAI関連主導の相場でも頻繁に起こっている。既存のビジネスがAIインフラの特需と交わり、化学反応を起こすことで株価が強く刺激され大相場に発展したケースは少なくない。 例えば、光ファイバーや光コネクターがAIデータセンターの神経系を担う重要インフラであるということが認知され、フジクラ <5803> [東証P]や古河電気工業 <5801> [東証P]などの電線株が大化けを果たしたのは周知の通りだ。最近では積層セラミックコンデンサー(MLCC)がAIサーバーに搭載されるGPU周辺や電源ユニット・通信ネットワーク部分で集中的に使用されていることにスポットが当たり、村田製作所 <6981> [東証P]や太陽誘電 <6976> [東証P]をはじめとするMLCCメーカーが急騰のオンパレードとなった。更にそこから派生して、日本電波工業 <6779> [東証P]、大真空 <6962> [東証P]などの水晶デバイスメーカーの株価も大方の想定を上回る高みに一気に駆け上がった。こうしたAIインフラ拡張で生じる連鎖はこれからも多方面で起こり得る。 そして、もちろんこれはAI関連に限ったことではない。収益高成長路線を既に邁進している場合は言うに及ばず、収益成長の根拠が顕在化した銘柄で株価評価がそれに追いついていない高収益バリュー株が、投資戦略として注目すべき有力なターゲットとなる。投資家が求める期待収益、つまり資本コストを上回る事業利益を上げている銘柄は、低PBRとはまた異なる概念で割安ということがいえる。 PBRは企業の純資産をベースとした指標で、いわゆるストックを定点観測して割安かどうかを判断するのに対し、事業利益が資本コストを上回る企業はフローの観点で割安ということができる。今回は刮目すべき成長シナリオを有する銘柄の中から、現状で投資家の期待収益を大きく上回る隠れ割安株を5銘柄厳選エントリーした。 ●業績成長のアクセル踏み込む“超お買い得”5選 ◎ユーザーローカル <3984> [東証P] ユーザーロカはビッグデータ解析サービスやAI技術を活用した業務支援ツールの開発・提供を主力事業として展開するが、企業や地方自治体などによる業務のデジタライゼーションに向けたニーズを囲い込み、長期にわたり特筆に値する大幅増収増益路線を邁進している。トップラインの伸びだけではなく、その高収益体質も注目され、売上高営業利益率(及び経常利益率)は40%を超える水準で定着している。株式公開する以前の13年6月期から売上高、利益ともに2ケタ以上の伸びを続け、26年6月期は売上高が前期比15%増収の52億8400万円、営業利益が同12%増の22億700万円(経常利益も同額)を予想し、14期連続で増収増益を達成する見通しだ。同社が展開する生成AIチャットプラットフォーム「ユーザーローカル ChatAI」はセキュアな環境で最新のLLM(大規模言語モデル)に対応、AIエージェント機能も搭載した高性能モデルで、イオングループにも提供するなど実力を証明している。 株価は1月中旬に2057円の高値をつけた後は下値模索が続き、3月末にかけて1300円台まで下落。しかし大口機関投資家の手替わりが利いて、その後は一転して下値切り上げ波動に変わった。年初来高値更新を通過点に中勢2000円台後半を目指す展開へ。 ◎日本カーバイド工業 <4064> [東証P] カーバイドは総合化学メーカーでファインケミカル製品や電子材料、建材、セラミック基板などに幅広く展開し、最先端半導体材料なども手掛ける。同社が製造する半導体用金型クリーニング材「ニカレットECR」は世界シェア5割というグローバルニッチトップ商品であり、AIサーバーへの搭載で爆発的な伸びを示すAI半導体チップ需要が強力な追い風となっている。これは、装置などのハード商品とは異なる消耗品であるため、世界的にAIインフラ投資が増勢一途となるなかで、中期的かつ継続的なニーズを取り込むことが可能だ。業績も飛躍期に入る兆しがある。26年3月期の営業17%増益に続き、27年3月期も前期比10%増益の45億円と2ケタ成長トレンドを継続する予想。にもかかわらず10倍程度のPERと0.8倍台のPBRは水準訂正余地が大きい。株主還元にも前向きに取り組んでおり、27年3月期は大幅増配を実施し配当利回りは4%台に達する。 25年4月を起点に長期上昇波動を形成中。直近6月3日に3370円の年初来高値をつけたが、これは13年12月以来約12年半ぶりの高値水準で実質的な青空圏に突入、戻り売り圧力は限定的だ。中長期的にはPBR1倍水準である4100円近辺が視界に。 ◎山王 <3441> [東証S] 山王は電子機器に使われるデバイスの貴金属表面処理加工(金メッキ加工)や精密プレス加工などを手掛け、売上高の約3割がフィリピン向けで占める。独自のメッキ加工技術をベースに水素分野を深耕し、時価総額140億円あまりの小型株ながら、株式市場では次世代エネルギー関連の有力銘柄として位置付けられている。同社は水素透過膜の開発に力を注いでおり、東京工業大学(東京科学大学の前身)と共同で金属複合水素透過膜に関する特許を取得。また、この基盤技術をベースに福島大学・産業技術総合研究所とは「バイオマス由来水素・炭化物製造システムの開発」に関する共同研究契約を締結している。業績は絶好調だ。自動車向けやロボット関連案件を中心に需要を伸ばし、25年7月期の営業3.4倍増益に続き、26年7月期営業利益は期中に大幅増額し前期比76%増の14億円を予想、実に21期ぶりの過去最高更新が見込まれている。 株価は3月中旬に連続ストップ高で一気に水準を切り上げた後、調整を交えながらも上値慕いの動きを継続。直近上場来高値を更新しており、早晩3000円台乗せから一段と水準を切り上げていく展開が期待できる。信用買い残も膨張しておらず上値は軽い。 ◎小野測器 <6858> [東証S] 小野測器は自動車向け中心の電子計測機器で高い実績を誇るほか、振動・騒音の低減など「音のデザイン」に関する高度な技術を持つニッチトップで、業績も近年は高成長路線に回帰している。電子計測機器などハードウェアの販売にとどまらず、エンジニアリング全般にビジネス領域を広げることで業界ニーズを捉え、高収益体質を再構築した。25年12月期の営業利益は前の期比で4.1倍化したが、続く26年12月期も前期比87%増の11億円と急拡大が続く見通しだ。キャッシュリッチ銘柄でほぼ無借金経営の強みを生かし、研究開発投資にも積極的に取り組んでいる。収益も飛躍フェーズに入っているが、PER11倍台でPBRは解散価値の半値である0.5倍台と割安感が際立つ。配当利回りも3.5%強と高い。経営構造改革と成長投資の両輪で企業価値向上に努めており、成長力とバリュエーションの間に生じているギャップを修正する形で中期的な株高トレンドが見込まれる。 株価はもみ合いながらも漸次水準を高めており、800円台半ばの水準は依然として拾い場と判断される。日足一目均衡表の雲抜けが目前でテクニカル的にも食指の動くタイミング。4ケタ大台から上の水準は滞留出来高が希薄で真空地帯を走る可能性も。 ◎日本化学工業 <4092> [東証P] 日本化はクロム化合物を主力とする無機化学メーカーとしてニッチトップのポジションにあり、電子セラミックや電子材料などにも幅広く展開している。生成AI市場の拡大を背景とした世界的なインフラ投資で、AIサーバーに搭載されるGPU周辺や通信ボード向けに積層セラミックコンデンサー(MLCC)の需要が沸騰状態にあるが、同社はこのMLCCに不可欠な材料であるチタン酸バリウムを供給しており、かつてなく商機が高まっている。4月初旬には、同社の主要顧客でもあるTDK <6762> [東証P]と電子部品材料及び製造プロセスの開発に関する合弁会社を設立したことを発表し耳目を集めた。これに伴いMLCC向け材料開発において協業体制を確立しており、中期的な業容拡大への期待が膨らんでいる。27年3月期営業利益は前期比16%増の28億円と2ケタ成長を見込むが、中期的にもMLCC特需を背景に新たな収益成長トレンドに入りそうだ。 MLCC関連株全般の物色人気に乗り、6月2日には一気に6360円まで噴き上げる場面があった。その後は調整局面入りを余儀なくされたが、PERやPBRなど投資指標面から割高感はなく、仕切り直しの機を窺う。ストップ高を連発するなど急騰習性は魅力。 株探ニュース