来週の株式相場に向けて=AI・半導体株の調整は拾い場か、スペースXなどイベント続く
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5日の日経平均株価は前日比882円安の6万6588円と続落した。米半導体大手ブロードコム<AVGO>の急落などが響き、日本のAI・半導体関連株などが下落した。ただ、その一方で三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306.T>など銀行株が買われた。TOPIXも一時プラス圏で推移する場面があった。 日経平均をTOPIXで割った「NT倍率」は4日には17倍となり過去最高水準にある。これは、半導体関連を中心とするハイテク株比率の高い日経平均株価が、バリュー株比率が高いTOPIXを大きくアウトパフォームしていることを示す。現在の相場ではバリュー株は物色の圏外に置かれがちだ。 とはいえ「キオクシアホールディングス<285A.T>のような業績急拡大銘柄をみてしまうと、AI・半導体関連株以外のセクターは物足りなくて手が出しにくくなってしまう」(市場関係者)との声も少なくない。この日はブロードコムの急落が話題となったものの、先月28日に決算を発表したデル・テクノロジーズ<DELL>のAIサーバーの2~4月期売上高が前年同期比で8.6倍となったことに驚きを示す声も出ている。 日本株に目を戻せば、日銀による6月の利上げ観測が高まる銀行株などを除けば、「内需のバリュー株が本格的に買われるのには、米国とイランの停戦協議が本当に妥結した時ではないか」(アナリスト)との見方もある。相場の基調が変わらなければ、AI・半導体関連株の一服は格好の拾い場となり、NT倍率は一段と拡大するというシナリオも考えられる。 そんななか、来週はビッグイベントが相次ぐ。ひとつは、早ければ12日にも予定されている米宇宙企業のスペースX<SPCX>がナスダック市場への上場だ。「史上最大のIPO」の呼び声が高い同社株の動向は全世界の株式市場に影響を与えそうだ。もう一つは、10日に米5月消費者物価指数(CPI)、11日に米5月生産者物価指数(PPI)の発表が予定されていることだ。4月CPIは前年同月比3.8%上昇しただけに、米インフレ懸念が再び高まるかが注視される。更に、10日にはオラクル<ORCL>の決算が予定されている。ハイパースケーラー(大規模クラウド事業者)でもある同社の業績は、データセンター投資需要にも絡むだけに見逃せない。 上記以外のイベントでは、海外では9日に米4月貿易収支、12日に米6月ミシガン大学消費者マインド指数が発表される。10~11日に欧州中央銀行(ECB)理事会が開催される。11日にアドビ<ADBE>が決算発表を行う。 国内では、8日に1~3月期GDP・改定値、5月景気ウォッチャー調査、10日に30年債入札、11日に4~6月期法人企業景気予測調査、12日は日経平均先物とオプションのメジャーSQの算出日となる。8日にミライアル<4238.T>、学情<2301.T>、10日にANYCOLOR<5032.T>、GENDA<9166.T>、11日にビジョナル<4194.T>、12日に神戸物産<3038.T>、三井ハイテック<6966.T>、エイチ・アイ・エス<9603.T>が決算発表を行う。来週の日経平均株価の予想レンジは6万4800~6万8200円前後。(岡里英幸) 出所:MINKABU PRESS