富田隆弥の【CHART CLUB】 相場は堅調だが、高値圏での機敏な対応も
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「相場は堅調だが、高値圏での機敏な対応も」 ◆連休明けの5月7日に日経平均株価は3320円高と過去最大の上げ幅を記録し、取引時間中に初めて6万3000円台に乗せた。その後は日々1000円幅の荒いもみ合いが続くが、チャート的には急騰後の程よいスピード調整ともいえる。 ◆連休中の 米国株が堅調に推移したほか、米国とイランが戦闘終結に向けて覚書を締結したとの報道が材料視されて、人気の偏りやすい連休明けに買いが集中した。これに伴い移動平均線総合カイ離率(49.08%)やNT倍率(16.36倍)など、テクニカル指標には警戒感が浮上していた。 ◆5月前半の株式市場は、機関投資家の益出し売りで調整しやすいタイミングでもある。また、裁定買い残(1日時点、期近・期先合計)は2兆1726億円と、2月末の3兆8683億円から大きく解消が進んでいる。これらを踏まえると6万3000円台でもみ合う連休明け以降の動きは、過熱を冷ます調整としてポジティブに捉えられる。日経平均株価が6万円台を維持するならば、6月以降の夏相場に向けてもう一段の上値追いも期待できよう。 ◆ただし、注意点も押さえておかねばならない。米国とイランの戦争は未だ終息しておらず、原油価格は依然として高値圏で推移している。米国でインフレ懸念により金利が上昇する中でも、ナスダックとフィラデルフィア半導体株(SOX)指数は最高値更新を重ね、テクニカル指標には過熱信号が灯っている。日本も金利が上昇傾向であるほか、原油やナフサの不足が経済に幅広く影響を及ぼし始めている。 ◆カネ余りを背景に株価は日米とも堅調に推移しているが、AI(人工知能)・ 半導体相場には過熱感も漂う。ここからは高値圏で乱高下しやすく、チャートの陰転信号に注意しながら機敏に行動する心構えも必要と思われる。 (5月14日 記、原則毎週土曜日に更新) 情報提供:富田隆弥のチャートクラブ 株探ニュース