第一三共、前期最終を10%下方修正

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決算

 第一三共 <4568> [東証P] が5月8日後場(13:00)に業績修正(国際会計基準=IFRS)を発表。26年3月期の連結最終利益を従来予想の2880億円→2600億円(前の期は2957億円)に9.7%下方修正し、減益率が2.6%減→12.1%減に拡大する見通しとなった。

 会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結最終利益も従来予想の1571億円→1291億円(前年同期は1490億円)に17.8%減額し、一転して13.3%減益計算になる。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
 営業利益は、主に以下の理由により、前回予想値を1,060億円下回る2,290億円となる見込みです。(1) CMOへの損失補償額の引当:約757億円DXd ADC**事業の立ち上げに際し、当社は自社設備への投資を実行しつつ、CMO(医薬品製造受託機関)への製造委託を活用し、当初の製造能力の確保を進めてきました。当該戦略の下、ADCポートフォリオの需要予測が計画を大幅に超えて拡大し、当社は「すべての患者さんへの安定供給を確保すること」を最優先に、リスク調整を行わない最大需要をカバーできる製造能力を確保する方針を採用しました。この方針の下、CMOとの契約にあたり、当時は自社の製造能力が限定的で、またADC製造に対応可能なCMOが限られていたことから、CMOとの間で最低購入数量の設定や専用ラインの確保などに関する、長期的なコミットメントを伴う製造受委託契約を締結しました。その後、ADCポートフォリオの各臨床試験の結果を踏まえた、対象患者の見直しや製品上市年度の延期を通じて、予定していた需要が低下し、これらの状況を受けた短期的な対応として、2025年度第2四半期にCMOへの損失補償(127億円)や、棚卸資産評価損(46億円)を計上しました。その後、ADCポートフォリオ製品の戦略を再設計し、リスク調整を織り込んだ新たな供給計画へ変更しました。あわせて、ADCポートフォリオの各臨床試験結果を踏まえた適応症取得や上市計画を見直し、その内容を供給計画に反映しました。この結果、第6期中期経営計画期間で過去の最大需要を前提とした旧供給計画と新供給計画を比較すると、累計数量が減少する見込みとなりました。これにより、新たな供給計画とCMOとの契約上の最低購入義務との間に差異が生じたことから、最低購入義務との差異のうち、短期的な差異に対するCMOへの損失補償について、現時点での見積額を2025年度に一過性の費用として計上しました。今後の、中長期の最低購入義務との差異については、現時点では不確実性が高いことから引当は計上しておりません。**ADCはAntibody Drug Conjugateの略、抗体薬物複合体。抗体医薬と薬物(低分子)を適切なリンカーを介して結合させた医薬品で、がん細胞に発現している標的因子に結合する抗体医薬を介して薬物をがん細胞へ直接届けることで、薬物の全身暴露を抑えつつ、がん細胞への攻撃力を高めた薬剤。DXd ADCは当社独自の薬物とリンカーを抗体に結合させたもの(2) 小田原工場ADC関連の設備投資の減損、補償金等:約193億円上記(1)の供給計画の見直しに伴うグローバルサプライチェーンの再設計の一環として、既存生産拠点の生産計画および新規設備投資案件の見直しを実施しました。その結果、新たな供給計画のもとでは小田原工場におけるADC関連設備への追加投資の継続が合理的でないと判断し、当該投資案件の中止を決定しました。これにより、当該設備に係る減損損失及び、関連契約の中止・解除に伴う補償金の損失見積額を計上します。営業利益の減益を受け、2026年3月期の連結業績において、税引前利益は前回予想値を910億円下回る2,640億円、当期利益は前回予想値を280億円下回る2,600億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は前回予想値を280億円下回る2,600億円となる見込みです。また、同期の個別業績において、主に上記の修正理由(1)、(2)により、1,494億円の特別損失を計上する見込みです。

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