鈴木英之氏【イラン情勢の混迷続く、決算控えた春相場の行方】 <相場観特集>
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―半導体などハイテク株は堅調、原油相場の動向が相場左右― 13日の東京株式市場で日経平均株価は反落した。パキスタンで開かれた米国とイランによる協議は、合意に至らず、市場には失望感が漂った。ただ、足もとでは米国のハイテク株が堅調なことも追い風となり、全体相場は底堅い値動きとなっている。今月下旬からは、決算シーズンに突入する。果たして、不透明な中東情勢が続くなか、東京市場は上値を追うことはできるのか。SBI証券投資情報部長の鈴木英之氏に聞いた。 ●「5万4000~6万円のレンジ相場に、小売り・半導体株など注目」 鈴木英之氏(SBI証券 投資情報部長) 11~12日にパキスタンで開かれた米国とイランの和平交渉は合意に至らなかった。しかし、13日の東京株式市場は日経平均株価の下げは限られ、比較的しっかりした値動きだったともみえる。トランプ米大統領は米国がホルムズ海峡の海上交通を管理する「逆封鎖」をすることを表明したが、これは同海峡に対して米国が目を光らせることも意味している。また、両国による協議は続くことも期待される。結局は、イスラエルがどう妥協するかがポイントとなると思う。根本的な解決は難しそうだが、停戦に至るにはイスラエルを含め取り巻く国際情勢の脅威が大きく後退することが必要となりそうだ。 東京株式市場で、日経平均株価は居心地の良い水準を探る展開が続きそうだ。3月31日の取引時間中につけた5万0558円の安値で、当面の底は打ったとみているが、停戦が合意されれば別だが、いまのところ6万円を一気に超えていく展開は想定しにくい。なかでも、原油高が長引くかどうかは大きな焦点だ。4月下旬からは3月期企業の決算発表シーズンが始まるが、足もとの状況を踏まえて企業サイドからは慎重な予想が示されそうだ。こうしたなか、5月いっぱい頃までの日経平均株価は5万4000~6万円前後のレンジでの展開を見込んでいる。 個別銘柄では、良品計画 <7453> [東証P]やファーストリテイリング <9983> [東証P]といった好業績の小売り株は一段の上昇が狙えるとみている。また、キオクシアホールディングス <285A> [東証P]や東京エレクトロン <8035> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]などの半導体関連はなお人気が続きそうだ。「フィジカルAI」は大きなテーマであり、安川電機 <6506> [東証P]やハーモニック・ドライブ・システムズ <6324> [東証P]などの動向に注目している。 (聞き手・岡里英幸) <プロフィール>(すずき・ひでゆき) 早稲田大学卒。リテール営業、調査部、株式部等を経て、SBI証券投資情報部長に。モーニングスター株式会社(投資調査部ゼネラル・マネジャー)へ転籍を経て現職。ラジオ日経、ストックボイス等で相場解説を行っている。 株探ニュース