2週間の停戦合意でドル安強まる ひとまず安堵感も依然として流動的=NY為替概況
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2週間の停戦合意でドル安強まる ひとまず安堵感も依然として流動的=NY為替概況 きょうのNY為替市場、米国とイランの2週間の停戦合意が決定したことでドル安が強まった。円高の動きも加わり、ドル円は一時157円台に下落する場面も見られた。ただ、後半には158円台後半まで下げ渋る展開。 株高・原油安が強まるなど、市場はひとまず安堵感に包まれている。ただ、警戒感が完全に払しょくされたわけではない。あくまで2週間の停戦で、今後に和平協議が行われる中、しばらくは市場のボラティリティが高い状態が予想されるとの声も出ている。11日からパキスタンのイスラマバードで両国の協議が行われるようだ。米国側からは、ウィトコフ特使、クシュナー氏に加えて、バンス副大統領も出席を予定。 停戦を巡る不確実性は依然として高く、ホルムズ海峡が開放されても、世界の石油・天然ガス市場の混乱を解消するには数カ月かかる可能性があるとの指摘も出ている。 一方、停戦を受けてFRBが年内に利下げに踏み切る可能性があるとの見方が再浮上。FRBの金融政策に対する市場の見方は、紛争が始まって以来著しく変動。紛争前は年内に複数回の利下げを想定していたが、紛争を受けたエネルギー高で、その後に利上げの可能性を織り込む形に急変していた。ただ、現状は利下げが全面的に織り込まれている状況ではない。 本日はFOMC議事録が公表されていたが、両方に可能性を残す内容となっていた。先行きが非常に流動的で判断が難しいところではある。いずれにしろFRBは様子見姿勢といった印象。 ユーロドルは1.17ドル台に一時上昇。200日線と100日線を一時上抜け、3月中旬以降のリバウンド相場に本格的に戻せるか注目される。一方、ユーロ円は円高の動きから上値の重い展開が見られたものの、底堅さは維持している状況。 エネルギー価格急騰で、市場はECBの利上げ期待を高め、早ければ今月の理事会での利上げ再開の可能性も指摘されていた。しかし、停戦が2週間以上続けば、4月30日に理事会を予定しているECBの利上げの可能性は低くなるとの見方がエコノミストから出ている。 短期金融市場でも年内利上げ期待が後退しており、現在は2回の利上げに留まっている。前日は3回以上の利上げを織り込んでいた。同エコノミストは、「今後は停戦協議のニュースに翻弄される状況が続くはずだ」とも付け加えている。 ポンドドルも買戻しが強まった。一時1.3485ドル付近まで上昇し、ユーロドルと同様に200日線と100日線の水準に一時到達。一方、ドル円は下落したものの、ポンド円は逆に上昇し、213円台まで一時上昇。21日線の水準を上回る展開を見せていた。 停戦合意でポンドに買戻しが強まる一方、4月の英中銀の利上げ期待は後退。停戦のニュースはエネルギー価格下落につながり、エネルギー主導のインフレへの懸念を和らげている。短期金融市場では4月利上げの確率が15%となっており、停戦合意前の32%から低下した。 MINKABU PRESS編集部 野沢卓美