富田隆弥の【CHART CLUB】 行方が見えぬ停戦協議、NYダウの52週線を注視
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「行方が見えぬ停戦協議、NYダウの52週線を注視」 ◆トランプ米大統領の発言に対し、マーケットは猜疑心を強めている。トランプ大統領はイランとの停戦交渉の進展や、延期していた米中首脳会談を5月14~15日に行うと発表し、戦争の終結が近いことをほのめかしている。だが、イラン側は停戦協議に向けた米国の条件を拒否し、自国の利益となる条件を逆提案するなど、両国の溝は深い。マーケットでは戦争の行方が焦点となるが、日米の株価は軟調な推移が続いており、短期での収束を楽観する見方は広がっていない。 ◆NYダウは3月20日に4万5370ドルまで下落し、週足の52週移動平均線(25日時点4万5539ドル)で下げ止まった。だが、戻りは鈍く、割り込んだ200日線(同4万6619ドル)を奪回できずにいる。原油価格(WTI先物)も1バレル=90~100ドルの高値圏での推移が続く。 ◆日経平均株価は3月23日に5万0688円まで下落したが、権利取りの動きもあり足元では5万3000円台に戻している。チャートは26週線(26日時点5万1959円)を下値支持線として意識して切り返した形だが、依然として割り込んだ25日線(同5万5275円)や13週線(同5万4359円)の下方に位置している。 ◆NYダウ、日経平均株価のチャートは、ともに「陰転」から抜け出せない状況が続く。日経平均株価は「彼岸底」から新年度の4月に向けて上昇しやすい時期となるが、好転の兆しを確認するには少なくとも25日線と13週線の突破が必要となる。3月30日に300円幅ほどの配当落ちがあるため、好転へのハードルは少し高まる。 ◆注視したいのは、NYダウの52週線。同線は「1年間の平均線」であり、その水準は2025年4月を起点とする上昇相場に終止符を打つかどうかを占う“正念場”を意味する。同線を割り込むと、昨年4月のように投げ売りが加速して急落を招きかねない。 ◆東京市場では信用買い残が5兆8025億円(3月19日申し込み時点)と20年ぶりの高水準に膨らんでいる。仮にNYダウが52週線を割り込むと、日経平均株価も投げや見切りの売りが勢いづいて急落に見舞われる恐れがある。来週から新年度相場を迎えるが、ここはもう少し様子を見てチャンスを待つのも一策とみたい。 (3月26日 記、原則毎週土曜日に更新) 情報提供:富田隆弥のチャートクラブ 株探ニュース