ドル円、154円台前半まで下げ幅拡大 米小売売上高を受け追加利下げ期待復活=NY為替概況

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ドル円、154円台前半まで下げ幅拡大 米小売売上高を受け追加利下げ期待復活=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドル円は売りが加速し、154円台前半まで下げ幅を拡大。この日の米小売売上高を受けて、為替市場ではドル安が強まった。このところのドル円はボラティリティの激しい展開となっているが、他の通貨ペア以上にドル安の影響を受けていた印象。

 米小売売上高は予想外の横ばいとなり、年末にかけての個人消費の減速を示唆した。これを受けて後退していたFRBの追加利下げ期待が復活しており、短期金融市場では年内3回の可能性も織り込む動きが出ている。先週までは1回か2回の織り込みだった。

 衆院選での高市首相の圧勝にもかかわらず、円安が進まなかったことで、ロング勢のポジション調整も見られていた中、小売売上高は見切り売りの背中を押したようだ。

 本日はトニック商務長官の発言が伝わり、「ドルは長年に渡り上昇方向に操作されてきた」と述べている。トランプ政権も表向きはドル高を支持する姿勢を表明しつつも、本音では米製造業に有利になることもあり、ドル安を求めるいる節も垣間見られている。世界的な脱ドル化の動きも根底に流れている。前日は中国当局が金融機関に対し米国債とドルの保有を縮小するよう要請しているとの報道も流れていた。

 ユーロドルは、一時1.19ドル台に上昇したものの、1.19ドル台に入ると売り圧力も強まるようで上値を抑えられていた。一方、ユーロ円はドル円と伴に戻り売りが強まっており、183円台に下落。21日線を下回る展開が見られており、明日以降の動きが警戒される。

 ユーロドルは、前日に1週間半ぶりの高値を付けた後も底堅さを堅持。アナリストは、経済成長と正の相関関係にある景気循環通貨は引き続き需要があり、ユーロもそれに含まれると述べている。ユーロ圏のセンチメント指標は上昇が続いており、前日の2月のセンティックス投資家信頼感調査もそれに含まれる。

 しかし、ユーロドルが1.19ドルを上回って上げ幅を拡大するかは不透明とも指摘している。大きな節目の1.20ドルまで上昇するには、恐らく明日の米雇用統計が予想外に軟調な内容となる必要があるという。

 ポンドは下落。ポンドドルは1.36ドル台半ばに下落したほか、ポンド円はドル円の下げに追随して210円台半ばまで下落。
 
 前日はスターマー首相の続投を内閣が支持すると伝わったことで、英政治への懸念は一旦後退。しかし、完全な幕引きとは行かず、首相は指導力への困難に直面しているとの懸念から、引き続き圧力を受けている。首相は、首席補佐官のマンデルソン氏のエプスタインとの関係を理由に、同氏を駐ワシントン大使に任命したことで批判を受けている。

 エコノミストは、「スターマー首相が生き残ったとしても、与党労働党は左派をなだめる必要があり、それに伴い財政状況がさらに悪化する可能性がある」と述べている。また、「英成長への否定的な見方を維持し、英中銀が市場で織り込まれているよりも数多くの利下げを実施すると見ている」という。同エコノミストは「ドル安を予想しているが、ポンドドルの上昇はさほどない」とも述べている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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