明日の株式相場に向けて=日本復活がかかる天下分け目の総選挙

投稿:

材料

 きょう(20日)の東京株式市場は、日経平均株価が前営業日比592円安の5万2991円と4日続落。きょうは一時700円を超える下げとなったが、下落率にすれば最大時で1.3%に過ぎない。直近4営業日続落で合計1300円あまりの下げとなったのだが、実際はその前まで3連騰で3200円以上も水準を切り上げていた。したがって今の段階では半値押しにも至っていない。

 ここでの調整局面は、さまざまな雑音が耳に入ってくるにせよ、基本的に総選挙前の仕込み場が提供されているという理解でよいと思われる。きょうは大引け時点で東証プライム市場の値下がり銘柄数が7割を超えたが、それでも騰落レシオ(25日移動平均)は131.7%と過熱ゾーンとされる120%を大きく上回っている状態だ。今月中旬の3200円の急騰パフォーマンスの余熱が残っていて、投資マインドは全く冷え込んでいないということになる。

 とにかくオールドメディアは、高市早苗首相に対してあまり好意的ではないということは事実のようで、SNSの存在に嫉妬しているということはあるのだろうが、中立的と見せての2段構え3段構えのネガティブキャンペーンが、むしろ分かりやすく多くの国民に対して逆効果となっている。地上波テレビや新聞メディアは少なくとも高齢層に対してはSNSよりもリーチの長さを自負していると思われるが、総合的には既にブーメラン効果が生じて自ら存在感を希薄化させてしまっているようなところがある。仮に影響工作を仕掛けている主体があるとすれば、与(くみ)しやすいはずの日本が一人の女性宰相によって変質を遂げつつあるということに焦りを感じているかもしれない。いずれにしても、今回の総選挙に関してマーケット側からすれば高市圧勝の構図を切望するところだが、この結果はある意味、天下分け目の関ケ原に匹敵する重みがある。高市首相の解散表明の記者会見の翌日において、この妙な静けさはまさに嵐の前を予感させる。

 相場は生き物であるがゆえ、テーマ買いの奔流に首尾よく乗れたとしても、どこまでも息継ぎなしで泳ぎ続けることはできない。これまでの株価の急騰パフォーマンスを考えれば、きょうの東洋エンジニアリング<6330.T>のストップ安ウリ気配や、第一稀元素化学工業<4082.T>の朝高後の下降転換、あるいは値幅制限いっぱいに売り込まれたアサカ理研<5724.T>などは、モメンタム相場の限界点に達したという以外の何ものでもなく、元来慌てる要素もない。これらの株価が一直線で“往って来い”という相場とはなりようがないが、徐々に陰線に支配されるようになっていくのは仕方のないところだ。岡本硝子<7746.T>などもそろそろその時間帯に入りそうな気配はある。

 中国という存在があってこそのレアアース関連人気だが、テーマ株の確変相場終了と言うにはまだ早く、うまい具合にバトンが回っている。きょうは、値幅制限4倍に拡大されたにもかかわらず、中村超硬<6166.T>が3日連続でストップ高カイ気配に張り付く人気となり、68%高という驚異の上昇率を記録した。レアアース関連の新星では戸田工業<4100.T>がストップ高を演じている。正直ここまでファンダメンタルズからカイ離した思惑主導の相場で、投資資金流入が止まらないというのは、あまり過去に例をみない。これも高市トレードのなせる業、長期金利の急ピッチの上昇を横目に、どこ吹く風の急騰リレーである。

 高市首相は記者会見で、危機管理投資と成長投資という2つの柱を立て、重点投資を行っていく姿勢を示した。危機管理投資では「重要鉱物や医薬原料を(中国などの)一部の国に供給のほとんどを委ねることは大きなリスク」と明言した。レアアースはその典型である。また、エネルギー安全保障の観点から日本の優位性を引き出せる分野を国策として前面に押し出していく意向も表明している。その対象として、ペロブスカイト太陽電池、次世代炉やフュージョンエネルギー、光電融合技術などに言及している。そうした折、きょうはペロブスカイト太陽電池関連では、伊勢化学工業<4107.T>が上ヒゲ形成とはなったものの、一時6400円まで駆け上がり上場来高値を更新した。これに続く銘柄が出てくる可能性がある。低位ではケミプロ化成<4960.T>の押し目買いやフジプレアム<4237.T>の待ち伏せ買い。業績絶好調銘柄ではMORESCO<5018.T>の追撃も一考となる。

 あすのスケジュールでは、12月の食品スーパー売上高が後場取引時間中に開示されるほか、日比野日証協会長の記者会見が予定されている。後場取引終了後に公表される12月の訪日外国人客数にもマーケットの注目度が高い。個別企業ではディスコ<6146.T>の4~12月期決算発表が予定されている。海外ではインドネシア中銀の政策金利決定のほか、12月の英消費者物価指数(CPI)、12月の米住宅着工件数、11月の米建設許可件数、9月と10月の米建設支出、12月の米中古住宅仮契約販売件数などが発表される。また、米20年国債の入札も行われる。個別ではジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>の10~12月期決算発表が行われる。このほか、トランプ米大統領が世界経済フォーラムの年次会合(ダボス会議)で演説を行う予定。(銀)

出所:MINKABU PRESS

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。