株価指数先物【寄り前】 +1σ突破を意識した押し目狙いのロング対応に

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先物

大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 50330 +770 (+1.55%)
TOPIX先物 3432.5 +47.5 (+1.40%) 
シカゴ日経平均先物 50320 +760
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。前日に決算評価から大きく上昇したマイクロン・テクノロジーに対する買いが続いたほか、足もとで下落が目立っていたオラクルが、TikTokが米国事業を同社などの企業連合に売却する契約を結んだと伝わったことで買われ、ハイテク株を中心に買い直す動きが広がった。エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ、ブロードコムなど半導体・AI関連株への物色が再燃するなか、フィラデルフィア半導体(SOX)指数は12月12日以来の7000台を回復した。

 S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、銀行、資本財が上昇した一方で、耐久消費財・アパレル、公益事業、電気通信サービスの弱さが目立った。NYダウ構成銘柄ではエヌビディアのほか、ボーイング、ゴールドマン・サックス・グループ、シスコシステムズ、キャタピラーが買われた。半面、ナイキ、ホーム・デポ、ベライゾン・コミュニケーションズ、シャーウィン・ウィリアムズ、プロクター・アンド・ギャンブルが軟調。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は、大阪比760円高の5万0320円だった。日経225先物(3月限)は日中比190円高の4万9750円で始まった。寄り付きを安値にロング優勢の展開となり、ほどなくして5万円台を回復。その後は4万9900円~5万0100円辺りでの保ち合いを継続するなかで、米国市場の取引開始後に上へのバイアスが強まった。終盤にかけて5万0460円まで買われる場面もみられ、5万0330円でナイトセッションの取引を終えた。

 シカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まることになりそうだ。米国市場では半導体・AI関連株への買い戻しに向かわせていたこともあり、この流れを引き継ぐ形からロングが入りやすいだろう。日経225先物は開始直後に上値を抑えられていた25日移動平均線(4万9870円)を上抜けており、ボリンジャーバンドの+1σ(5万0590円)とのレンジに移行している。

 12月に入り、中盤までは25日線と+1σとのレンジが続いていたこともあり、同バンドに接近する局面では戻り待ち狙いのショートが入りやすいだろう。+1σ接近で上値の重さが意識されてくるようだと、次第に膠着感が強まりやすいと考えられる。ただ、指数インパクトの大きい半導体・AI関連株への買い戻しの動きが強まる展開が期待されるなか、+1σ突破からショートカバーを誘う可能性はあるとみておきたい。

 まずはオプション権利行使価格の5万円から5万0500円辺りでのレンジが意識されやすいと考えられる。+1σ突破からショートカバーを誘う展開に向かう場合には、5万0500円から5万1000円でのレンジに移行するとともに、+2σ(5万1310円)が射程に入ってくるだろう。また、日経平均株価が12月のSQ値(5万0536.54円)を捉えてくるようだと、より指数インパクトの大きい値がさハイテク株主導で年末高への意識が高まりやすいと考えられる。

 押し目狙いのロング対応としつつ、ハイテク株の動向や日経平均株価がSQ値を捉えてくるかを見極めたいところであろう。市場参加者が限られるなかでスキャルピング中心のトレードになりやすいが、薄商いのなかで指数インパクトの大きい値がさハイテク株の動向次第で大きく振れやすくなりそうだ。

 19日の米VIX指数は14.91(18日は16.87)に低下した。引き続き75日線(17.62)が抵抗線として機能しているなかで直近のボトム水準まで低下したことで、リスク選好に向かわせやすいだろう。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.64倍(18日は14.60倍)に上昇した。-2σ(14.57倍)と-1σ(14.71倍)とのレンジ内での推移をみせているが、半導体・AI関連株への物色が再燃するようだとNTショートを巻き戻すリバランスが入りやすいと考えられる。-1σ突破から75日線(14.76倍)辺りが意識されてくる可能性はありそうだ。

株探ニュース

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