話題株ピックアップ【夕刊】(2):住友鉱、フェローテク、カナデビア

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材料

■住友金属鉱山 <5713>  5,025円   +140 円 (+2.9%)  本日終値
 住友金属鉱山<5713>が大幅高で3連騰。感謝祭の祝日前となる26日の米国市場において、ニューヨーク商品取引所の金先物の中心限月である2月限は続伸した。直近の米国の経済指標を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が強まっており、米長期金利が低下。金利と逆相関にあるとされる金の先物価格の上昇につながった。金関連株と位置付けられている住友鉱の株価に追い風が吹くなかで、外資系証券による投資評価と目標株価の引き上げの動きもあり、27日はマドを開けて上昇。25日移動平均線を上抜けた。

■フェローテック <6890>  4,890円   +130 円 (+2.7%)  本日終値
 フェローテック<6890>は反発。26日取引終了後、インドに販売子会社を設立したと発表した。インド政府が製造業の振興策「メイク・イン・インディア」を掲げ、半導体産業の振興にも力を入れるなか、同国市場で商機拡大を図るため。これが材料視されたようだ。

■カナデビア <7004>  984円   +14 円 (+1.4%)  本日終値
 カナデビア<7004>が続伸。同社は27日、アドバンテッジパートナーズ(東京都港区)とその関係会社がサービスを提供する水素関連分野に特化したファンドに対し、出資契約を締結することを決めたと発表。これを材料視した買いが入ったようだ。気候変動への対応のため、水素などの製造施設や貯蔵施設、輸送施設をはじめとするインフラ設備への技術・サービス提供会社への投資を行うファンドで、水電解装置技術を持つカナデビアはグローバルな案件形成と戦略的パートナーシップの統合加速を目指す。

■ニコン <7731>  1,818.5円   +18.5 円 (+1.0%)  本日終値
 ニコン<7731>は底堅い。26日の取引終了後、「レイバン」や「オークリー」などのブランドを展開する仏光学大手エシロールルックスオティカが、ニコンの株式を買い増していたことが明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、エシロールルックスオティカの保有割合は11.84%から12.95%に上昇した。報告義務発生日は18日。保有目的は「長期純投資」としている。

■三井不動産 <8801>  1,855円   +18 円 (+1.0%)  本日終値
 三井不動産<8801>が6連騰。SMBC日興証券が26日、三井不の目標株価を1910円から2050円に引き上げた。投資評価は3段階で最上位の「1」を継続している。国内の分譲マンションや仲介、オフィス、ホテル、スポーツ・アミューズメントなど幅広い事業で好調な業績が継続していると評価。自社株買いなどの動きを背景にROE(自己資本利益率)の改善が続くと想定し、経営計画に掲げた27年3月期の目標について大幅に超過して達成する確度が高まったと指摘する。同証券は三井不の27年3月期営業利益予想を従来の4234億円から4271億円に引き上げた。

■UNEXT <9418>  2,136円   +18 円 (+0.9%)  本日終値
 U-NEXT HOLDINGS<9418>は堅調。26日取引終了後、コンテンツ配信サービス「U-NEXT」の課金ユーザーが11月時点で500万人を突破したと発表した。2007年に「GyaO NEXT」としてサービスを開始してから18年のユーザー100万人突破まで11年あまりを要したが、そこから7年で5倍の規模にまで拡大したことになる。

■共同印刷 <7914>  1,461円   -22 円 (-1.5%)  本日終値
 共同印刷<7914>は冴えない。26日の取引終了後、株式の売り出しを決議したと発表した。あわせて自社株買いの実施を発表したものの、売り出しによる需給悪化懸念が株価の重荷となったようだ。売り出し株式数は192万株で、需要状況に応じ上限28万8000株のオーバーアロットメントによる売り出しも予定する。売出価格は12月3日から8日までのいずれかの日に決める。売出人は日本マスタートラスト信託銀行と三井住友トラストグループ<8309>傘下の三井住友信託銀行。共同印の株式を信託財産とする退職給付信託契約に基づく信託の委託者であるDIC<4631>と、共同印の株主である東京インキ<4635>などにロックアップ期間が設けられる。売り出しによる需給影響の緩和を目的として、共同印は取得総数60万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.1%)、取得総額10億円を上限とする自社株買いを実施する予定。また、発行済み株式総数の10.4%に相当する自社株348万株を12月10日に消却する。

■トランスGG <2342>  327円   +80 円 (+32.4%) ストップ高   本日終値
 トランスジェニックグループ<2342>がストップ高。創薬マウス作製受託で高い実績を有しており、企業間連携の動きに積極的なほか、前期買収した子会社の収益貢献などもあり、26年3月期は営業損益段階からの黒字転換が見込まれている。今年6月、日本国内において「エクソンヒト化マウス」に関する特許が正式に成立、8月には欧州でも特許が成立した。これは、ヒト疾患の分子機構解析や創薬における薬効評価、毒性試験など、幅広い分野で活用が期待される次世代モデル動物に関するもので、今後の創薬研究でも要衝となり得るものだ。高市政権が打ち出す「国家戦略技術」の対象であるバイオ分野において、国策銘柄の一角として同社の活躍に期待する声もある。

■岡本硝子 <7746>  380円   +80 円 (+26.7%) ストップ高   本日終値
 岡本硝子<7746>は続急騰。27日午前11時17分ごろ、U-MAP(名古屋市千種区)と協業し10月から量産を始めた窒化アルミニウム放熱基板に関連し、グリーンシートを製造するシート塗工機1台を増設すると発表しており、将来の業績への貢献を期待した買いが流入した。岡本硝子は2027年4月に窒化アルミニウム放熱基板の生産能力を現行の3倍へ増強させるとともに、半導体本体や半導体製造装置用の製品ラインアップを拡充させる計画を立てている。増産に向けて総額9億3500万円の設備投資を予定しており、そのうち3億円を今回の設備投資に使う。導入するシート塗工機は現行機の2倍の生産能力を有するという。同時に延期を含めて検討中としていたガラス偏光子製造設備への投資について、予定通り実施すると開示した。ファラデー回転子の供給増加が見込まれることと、偏光子の発注が増えていることを踏まえ、製造設備の発注を行った。

株探ニュース

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