話題株ピックアップ【夕刊】(1):スカパーJ、ジャパンエン、FFRI

投稿:

材料

■豆蔵 <202A>  3,455円   +457 円 (+15.2%) 一時ストップ高   本日終値
 豆蔵<202A>がマドを開けて急騰、上場来高値を更新した。クラウドコンサルティングやAIコンサルティング、AIロボティクス・エンジニアリングなど企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要を取り込むほか、自動運転を含む先端カーエレクトロニクス領域でも実力を発揮する。業績は好調を極めており、25年3月期は営業利益が前の期比15%増の20億7000万円と2ケタ成長で過去最高を更新した。26年3月期は完全子会社3社の吸収合併に伴い単独決算に移行するが、営業利益は前期実績を16%上回る23億9300万円を予想している。27年3月期以降も2ケタの利益成長が継続する公算が大きい。同社が好業績以上にマーケットで注目を集めるのは、ヒューマノイドロボットと生成AIの融合によって実現される新たな自律型システムの世界を目指していることが挙げられ、フィジカルAI分野のキーカンパニーとしての位置付けで実需筋の買いが継続している。なお、前日にM&Aに特化した情報メディアであるMergermarket(マージャーマーケット)で同社株の非公開化の可能性が報じられたが、会社側ではこの報道を否定している。目先、株式需給面からは貸株市場を通じた法人筋の空売りが急増していたが、この買い戻しも絡め足もとの株価に急速な浮揚力が働いた格好となった。

■山口FG <8418>  2,018円   +195 円 (+10.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 山口フィナンシャルグループ<8418>は急伸。昨年6月につけた1959円を上回り、約1年5カ月ぶりに高値を更新した。26日取引終了後、自社株買いを実施すると発表した。取得上限は1000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.73%)、または150億円。期間は11月27日~来年10月30日。これを好感した買いが入った。

■スカパーJ <9412>  1,917円   +184 円 (+10.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 スカパーJSATホールディングス<9412>が大幅高で、年初来高値を更新した。一部で「2025年4~9月期の売上高に対する営業キャッシュフロー(CF)比率をランキングすると、宇宙事業が軌道に乗り業績好調なスカパーJSATホールディングスが5割に迫り上位に入った」と報じられたことが刺激となったようだ。加えて、同社はきょう、子会社のスカパーJSATが宇宙航空研究開発機構(JAXA)から先進レーダー衛星「だいち4号」のデータ・サービス事業者として選定されたと発表。だいち4号の観測データをエンドユーザーに提供する代理店としての役割を担うとともに、人工衛星データを活用して斜面やインフラの地盤変動を宇宙からモニタリングする独自サービス「LIANA(Land-deformation and Infrastructure ANAlysis)」の機能強化を図るとしている。

■ジャパンエン <6016>  12,960円   +1,080 円 (+9.1%)  本日終値
 ジャパンエンジンコーポレーション<6016>や赤阪鐵工所<6022>が大幅高。造船関連銘柄の一角に買いが集まっている。日本経済新聞電子版が26日夜、「日本郵船、商船三井、川崎汽船の海運大手3社が次世代船開発で造船大手と連携する」と報じた。更に同日夕に「国土交通省は造船業の設備投資を支援する『造船業再生基金』を設ける」とも伝えている。造船業の支援に関する報道が相次ぎ、株価の刺激材料となった。内海造船<7018>やダイハツインフィニアース<6023>、名村造船所<7014>も堅調に推移。

■FFRIセキュリティ <3692>  9,040円   +750 円 (+9.1%)  本日終値
 FFRIセキュリティ<3692>が続伸、一時800円高と値を飛ばし9000円台を回復した。研究開発型のサイバーセキュリティー専業企業で、独立系ながら高い技術力を有し、国家安全保障の観点から存在感を示している。純国産エンドポイントセキュリティーソフト「ヤライ」が高評価を得ているほか、専門のサイバー人材を擁し、防衛省向けをはじめ官公庁案件で実績が豊富。業績は25年3月期の営業64%増益達成に続き、26年3月期も2ケタ成長トレンドが続く見通しだ。足もとの政治的、社会的な動きも同社株を刺激する。自民党が新設した「国家サイバーセキュリティ戦略本部」は21日に初会合を開き、新たな「サイバーセキュリティ戦略」の策定に関する議論を行った。直近27日には、アサヒグループホールディングス<2502>が、ランサムウェアによるサイバー攻撃を受けたことに関する記者会見を開き、個人情報が計191万4000件流出した恐れがあると発表しており、企業のサイバーセキュリティーの重要性が改めて意識される状況となっている。FFRIの株価は10月21日に1万3800円の年初来高値を形成した後、大幅な調整に見舞われたが75日移動平均線を下回ったところで売り物が切れ、値ごろ感からの押し目買いや、貸株市場経由で積み上がった空売り筋のショートカバーが機能して株価はリバウンドに転じている。

■レゾナック <4004>  6,322円   +514 円 (+8.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 レゾナック・ホールディングス<4004>が続急伸し、2018年10月以来の高値圏に浮上している。モルガン・スタンレーMUFG証券が26日、レゾナックの目標株価を従来の5700円から7700円に引き上げた。投資判断「オーバーウェート」を強調している。エヌビディアに加え、ブロードコムなどASIC(カスタム半導体)メーカーとの取引が2026年後半以降に本格化すると想定。半導体後工程材料分野において最もシェア拡大の可能性が高いメーカーだと評価している。

■サンリオ <8136>  5,655円   +248 円 (+4.6%)  本日終値
 サンリオ<8136>が大幅高。同社はきょう、常設型VRテーマパーク「Virtual Sanrio Puroland」を12月11日にグランドオープンすると発表しており、期待感が高まっているようだ。このテーマパークは、XR(現実世界とデジタルな仮想世界を融合させる革新的な技術の総称)における新たなエンターテインメントを提供する場とするべく、サンリオキャラクターや個人クリエイター、他社IP(知的財産)の世界観に没入できる公式コンテンツを提供。ユーザーが創作・表現を行うUGX(ユーザー生成コンテンツ、ユーザー生成IPなどの総称)を展開し、クリエイターに新たな配信活動のフィールドを広げていくとしている。

■四国化HD <4099>  2,829円   +113 円 (+4.2%)  本日終値
 四国化成ホールディングス<4099>が3日続伸。同社は26日午後3時、グループ会社の四国化成工業がインドネシア企業の株式を取得し完全子会社化すると発表した。取引終了間際の発表だったが、海外展開による中期的な収益貢献期待が改めて高まる形となり、27日の同社株の支援材料となったようだ。買収対象のティムラヤ・トゥンガル社は硫黄を原料起点に硫酸をはじめとした幅広い製品を製造、販売する。四国化HDは買収により原料の安定調達の実現を図るとともに、東南アジアなどの販売網を活用し、化学品事業の世界展開の加速につなげる。取得価額はアドバイザリー費用約6億円を除き、約3000万ドル。26年12月期第1四半期(1~3月)の株式譲渡を予定する。

■三菱ガス化学 <4182>  2,673円   +92.5 円 (+3.6%)  本日終値
 三菱ガス化学<4182>が続伸。SBI証券が26日、菱ガス化の目標株価を3300円から3500円に増額修正した。投資判断は「買い」を継続している。電子材料において、世界トップシェアを持つBT(ビスマレイミド・トリアジン)材料や超純過酸化水素、光学材料のICT主力3事業の拡大を想定。環境循環型メタノール装置の技術力やヨウ素事業の成長性も評価している。

■フォスター電機 <6794>  2,633円   +76 円 (+3.0%)  本日終値
 フォスター電機<6794>は大幅高で3日続伸。シンガポールに拠点を置く投資運用会社アクシウム・キャピタルが26日の取引終了後に関東財務局へ提出した変更報告書で、株式保有比率がこれまでの14.24%から15.33%に上昇しており、思惑視した買いが入った。報告義務発生日は11月18日。保有目的は「純投資」としている。

株探ニュース

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。