株価指数先物【寄り前】 -1σ水準を支持線に変えてくるかを見極め

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 49100 +500 (+1.02%)
TOPIX先物 3328.0 +38.0 (+1.15%)
シカゴ日経平均先物 49145 +545
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 25日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。9月の米小売売上高が市場予想を下回ったほか、9月の米卸売物価指数(PPI)も予想に届かなかった。ADPが発表した民間部門の雇用者数の週次データは、11月8日までの4週間で週平均1万3500人減少した。11月の米消費者信頼感指数は7カ月ぶりの低水準になるなど、米経済の減速を示したことで米連邦準備理事会(FRB)が12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決めるとの観測が買いに向かわせた。

 さらに、FRBの次期議長候補としてハセット国家経済会議(NEC)委員長が浮上していると報じられた。トランプ米大統領が信頼を寄せるハセット氏をFRBに送り込むことで、利下げ路線を取るとの思惑も買いを誘ったようである。

 NYダウ構成銘柄では、メルク、ホーム・デポ、セールスフォース、ナイキ、ウォルマートが買われた。一方で、エヌビディア、シェブロンの2銘柄が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比545円高の4万9145円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比70円高の4万8670円で始まった。4万8430円まで売られた後に切り返し、4万8870円まで上昇。米国市場の取引開始後にショートが強まり、4万8260円まで軟化する場面もあった。ただ、売り一巡後は再びロング優勢となりプラス圏を回復。終盤にかけて上げ幅を広げると一時4万9160円まで買われ、4万9100円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。ナイトセッションでボリンジャーバンドの-2σ(4万7980円)に接近した後の切り返しによって、-1σ(4万9080円)を上回ってきた。買い一巡後は前日と同様、-1σを支持線に変えられるかを見極めることになろう。同バンドでの攻防が続くようだと、次第に戻り待ち狙いのショートが優勢になりやすい。

 一方で、支持線として意識されてくると25日移動平均線(5万0180円)とのレンジに入ることで、短期的ながら押し目値狙いのロングを誘うことになりそうだ。ただ、米国市場ではエヌビディアが売られている。東京市場では前日に下げが目立っていたソフトバンクグループ<9984>[東証P]の動向が注目されるだろう。引き続き不安定な値動きが続くようだと、先物市場でショートの材料となりそうだ。

 そのため、-1σを中心としたオプション権利行使価格の4万8500円から4万9500円のレンジを想定する。同バンドが支持線として機能する場面では4万9000円から4万9500円となり、レンジ上限では戻り待ち狙いのショート対応。抵抗線として意識されるようだと、4万8500円から4万9000円での押し目狙いのロング対応に向かわせよう。

 25日の米VIX指数は18.56(24日は20.52)に低下した。11月14日以来の20.00を割り込んできたほか、支持線として意識されていた200日線(19.72)、25日線(19.21)を下回ったことでリスク選好になりそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.77倍と横ばいだった。一時14.90倍をつける場面もみられたが、ソフトバンクグループの下げが影響しており、-1σ(14.95倍)を超えることができなかった。日経平均型を牽引するアドバンテスト <6857> [東証P]は堅調だったが、NTショートを巻き戻す動きは限られ、-2σ(13.67倍)とのレンジ内での推移だった。バンドは下向きで推移していることもあり、NTショートに振れやすい状況である。

株探ニュース

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