株価指数先物【寄り前】 ソフトバンクGの戻りの強さを見極め
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大阪12月限ナイトセッション 日経225先物 49600 +820 (+1.68%) TOPIX先物 3334.0 +33.0 (+0.99%) シカゴ日経平均先物 49525 +745 (注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比) 24日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁やサンフランシスコ連銀のデイリー総裁が、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを支持する見解を示したことが材料視され、ハイテク株を中心に買い戻しが強まった。政策金利を示す「フェドウオッチ」では、12月の利下げ確率が前週末の70%前後から80%台に上昇した。フィラデルフィア半導体(SOX)指数の上昇率は4.6%となった。 NYダウ構成銘柄では、メルク、アマゾン・ドット・コム 、IBM 、ゴールドマン・サックス・グループ 、エヌビディア が買われた。一方で、プロクター・アンド・ギャンブル 、ベライゾン・コミュニケーションズ 、ウォルト・ディズニー 、ホーム・デポ が軟調。 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は、大阪比745円高の4万9525円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比370円安の4万8410円で始まった。4万8030円まで売られた後は下落幅を縮め、21日の米国市場の取引開始後に上昇に転じた。4万9000円台を回復した後は、祝日取引で4万8900円~4万9100円辺りで保ち合いを継続。一時4万8650円と軟化する場面もみられたが、24日の米国市場の取引開始時に再び4万9000円台を回復すると、終盤にかけて4万9620円まで上げ幅を広げ、4万9600円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、ギャップアップで始まりそうだ。ナイトセッションでボリンジャーバンドの-2σ(4万8120円)まで調整した後の切り返しによって、-1σ(4万9180円)を上回ってきた。-1σを支持線として、25日移動平均線(5万0230円)とのレンジが意識されそうだ。SOX指数が4.6%超上昇したことで、東京市場ではソフトバンクグループ<9984>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]、アドバンテスト<6857>[東証P]など、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の上げが日経平均型を牽引することが見込まれる。 ただし、先週の日経225先物は25日線に上値を抑えられる形状が続き、-1σとのレンジ内での推移が目立っていた。週末の下落で-1σを明確に下抜け、ナイトセッションで-2σまで売られている。いったんは自律反発が意識されやすい状況だが、25日線に接近する局面では戻り待ち狙いのショートが入りやすい。5万円突破を狙った積極的なロングも限られそうだ。 買い一巡後はソフトバンクグループなどの戻りの強さを見極めながらスキャルピング中心の商いとなろう。今週は27日がサンクスギビングデーで米国市場は休場となり、28日は短縮取引でブラックフライデーとなる。今後クリスマスムードも高まってくることで海外勢の商いは細ることが見込まれる。米国市場でハイテク株が買われているものの、足もとの持ち高調整に対するリバランスの範囲とも考えられる。 そのため、-1σでの底堅さを見極めつつ、オプション権利行使価格の4万9000円から5万円のレンジを想定する。5万円大台回復から25日線を捉えてくる局面では、ショートカバーを誘う動きが入りやすいだろうが、買い一巡後のショート対応に向かわせやすい。 24日の米VIX指数は20.52(21日は23.43)に低下した。20日に28.27まで急伸した反動をみせてきており、リスク選好が強まりそうである。ただし、20.00を上回っているほか、支持線として意識される200日線(19.70)、25日線(19.18)を割り込んでくるまでは、神経質な状況だろう。 先週末のNT倍率は先物中心限月で14.77倍(20日は15.07倍)に低下した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下げのインパクトが大きく、一方でディフェンシブやバリュー株への資金シフトによってNTショートの動きが強まった。-2σ(14.73倍)まで下げたことで、リバランスが入りやすいタイミングとなりそうだ。 株探ニュース
