ウィルスマ、今期最終を一転赤字に下方修正、対純資産で66%の赤字
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Will Smart <175A> [東証G] が11月21日大引け後(15:30)に業績修正を発表。25年12月期の最終損益(非連結)を従来予想の4000万円の黒字→2億7000万円の赤字に下方修正し、一転して赤字見通しとなった。赤字額は前期末の純資産を65.9%毀損する規模となった。 会社側が発表した下方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した7-12月期(下期)の最終損益も従来予想の1億9300万円の黒字→1億1700万円の赤字に減額し、一転して赤字計算になる。 同時に、期末一括配当は引き続き未定とした。 ※24年12月期(9ヵ月決算)が決算期変更のため、前年同期に同じ期間がない場合は前年同期との比較を表記していません。 株探ニュース 会社側からの【修正の理由】 当社の売上高は、顧客提案を伴うシステムの受託開発および関連ハードウェア納品によるショット売上高と、受託開発後の保守・運用や当社システムの使用料・ライセンス料によるストック売上高から構成されております。ストック売上高は、期初計画250百万円に対し、320百万円の見通しであり、計画を上回る積み上がりが見込まれております。一方、ショット売上高は、期初計画950百万円に対し、460百万円の見通しであり、大幅な減少となる見込みであります。 ショット売上高の主な減少要因は、以下のとおりであります。1.EV関連需要の伸び悩みによる影響(200~250百万円の減少) EV関連市場は、電気自動車の普及期待の高まりを背景に、EV充電インフラの需要拡大が見込まれていました。しかしながら、現在、国内のEV充電ステーション整備計画の進展が想定を下回っていることから、関連インフラ投資を新規事業として検討している顧客においても、投資案件の延期や規模縮小等の判断がみられております。また、顧客がEV関連サービスを新規事業として検討する際、ユーザー需要の不確実性や採算回収期間の長期化への懸念が増大しており、投資判断が慎重化しております。 当社が当初計画していたEV関連の売上も、これら市場環境の変化に伴い、減少することとなりました。2.大口顧客による事業の終了(100~150百万円の減少) 当社の大口顧客がカーシェアサービス事業を終了することに伴い、当該事業に係るシステムの追加開発案件が消滅し、ショット売上が減少することとなりました。 なお、これに伴い、同顧客の保守運用(ストック売上)についても減少しましたが、他の案件からのストック売上が堅調に積み上がっており、ストック売上全体としては期初計画を上回る見通しとなっております。3.物流市場向け商品リリース延期による影響(100~130百万円の減少及び来期へのスライド) 当社は物流市場向けの新商品のリリースに向け開発を推進してきました。当初、商品リリース時期を当期の第3四半期に予定していましたが、品質強化のための追加対応などにより、2025年12月にずれ込む見通しとなりました。これに伴い、売上減少が見込まれております。 これらの売上高減少に伴い、営業利益、経常利益、当期純利益の予想数値につきましても、下方修正することとなりました。 以上の状況により、当期は一時的に売上高が鈍化する見通しですが、ストック売上は堅調に積み上がっていることに加え、国・自治体向けの営業活動においては、地域交通課題の解決に向けたソリューション提供に関し、関連省庁との関係構築が進展しております。物流市場本格進出に向けた商品開発については、当期中の完了を見込み、来期以降の中長期的な収益基盤の確立に向けた準備が着実に進んでおります。 現時点で、来期売上高は当期の水準を超える見通しであり、今後の営業活動において更なる案件積み増しを図ってまいります。 当社は引き続き、株主価値の最大化に向けて全力を尽くすとともに、経営環境の変化に対応した適切な情報開示に努めてまいります。 なお、業績予想の修正に関する詳細は11月21日公表の「業績予想の修正に関する補足説明資料」内において、追加説明を記載しておりますので、ご参照ください。※上記予想は、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は、今後の様々な要因によって予想数値と異なる場合があります。
