話題株ピックアップ【夕刊】(3):免疫生物研、フィルC、MRT
投稿:
■免疫生物研究所 <4570> 1,301円 +300 円 (+30.0%) ストップ高 本日終値 免疫生物研究所<4570>が異色人気。きょうで4日連続ストップ高となり、直近7営業日で株価は2.5倍化した。同社は今月12日に熊本大学、医薬基盤・健康・栄養研究所、CURED(熊本市)と出願していた「抗HIV抗体及びその製造方法」について、米国特許庁から特許査定の通知を受領したことを発表しており、これを契機に急速人気化した。同特許は親和性の高い完全ヒトモノクローナル抗体の物質特許で、日本、中国、香港、台湾で既に取得済みであったが、「米国の巨大マーケットで特許査定を受領したことの意義は大きい」(中堅証券アナリスト)という指摘がある。一方で、「HIV関連の特許については画期的とはいえ、まだ第一歩を踏み出した段階に過ぎず先は長い」(ネット証券アナリスト)という冷静な意見もあるが、株価は思惑先行のモメンタム相場に突入している。また、同社は業績面でも26年3月期上期(25年4~9月)決算は営業利益段階で前年同期比2.1倍化、とりわけ7~9月期では抗体関連事業の好調やコスト削減・生産性向上などの合理化効果の発現に伴い、同5.2倍化するなど利益拡大が加速している。株式需給面では信用買い残が積み上がっておらず、発行株数が900万株強の小型株ながら、大口の買い主体が観測されるなか前日までの直近2営業日で740万株以上の売買高をこなしていることは注目される。株式吸い上げによって市場に出回っている株式が品薄化していることも、人気に拍車をかける背景となっているもようだ。 ■フィル・カンパニー <3267> 1,008円 +97 円 (+10.7%) 本日終値 フィル・カンパニー<3267>が急反発。18日の取引終了後、25年11月期の連結業績予想について、営業利益を5億5000万円から5億7500万円(前期比35.6%増)へ、純利益を3億2000万円から3億5000万円(同34.1%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を15円から20円(前期10円)へ引き上げたことが好感された。第2四半期及び第3四半期に新規請負受注が計画を下回って推移したことから、売上高は100億円から82億円(同14.1%増)へ下方修正したが、開発案件の販売額が計画を上回ったことで売上総利益率が想定を上回る見通しであり、これが各利益を押し上げる。なお、配当は25年に創立20周年を迎えたことから5円の記念配当を実施する。 ■MRT <6034> 695円 +49 円 (+7.6%) 本日終値 MRT<6034>が大幅高で3日ぶりに反発。18日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を13万株(自己株式を除く発行済み株数の2.27%)、または1億1000万円としており、取得期間は11月19日から来年5月14日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行、資本効率の向上及び株主還元を図ることが目的としている。 ■abc <8783> 282円 +16 円 (+6.0%) 本日終値 abc<8783>が後場上げ幅を拡大。午後2時ごろ、8月6日に発表した自社株買いについて、取得枠の上限を60万株(自己株式を除く発行済み株数の2.07%)、または1億5000万円から、120万株(同3.53%)、または4億円へ引き上げたことが好感された。取得期間は来年8月14日までで変更はない。現行の取得枠における取得状況と株式市場の動向を踏まえ、機動的かつ柔軟な資本政策の実施により、一層の株主還元の充実を図るために取得枠を拡大する。 ■扶桑電通 <7505> 1,609円 +80 円 (+5.2%) 本日終値 扶桑電通<7505>が3日ぶりに反発。18日の取引終了後に、証券・銀行・損害保険などの金融機関向けや公共サービス分野など幅広い領域でシステム構築を手掛けるシステムメイク(東京都品川区)の全株式を12月22日付で取得し子会社化すると発表しており、これを好感した買いが入った。扶桑電通の営業ネットワークとシステムメイクの高い開発技術を連携させることで、グループ全体の提案力や開発力の一層の強化を図るとともに、システムメイクが有する社会基盤分野での豊富な実績とノウハウを生かし、全国規模でのサービス展開を推進するのが狙いとしている。取得価額は非開示。なお、同件による業績への影響は軽微としている。同時に、27年9月期を最終年度とする中期経営計画の数値目標について、売上高460億円、営業利益18億4000万円から、売上高550億円、営業利益22億円へ上方修正しており、これも好材料視されているようだ。初年度である25年9月期に、富士通<6702>及び同グループとの連携強化により新規商談が活性化したことに加えて、防災・減災ビジネスやシステム標準化などの自治体向けビジネス、民需向けのパソコン・ソフトウェア販売が好調に推移し、業績が大幅に伸長したことや、中期経営計画期間内の受注残高が大幅に増加していること、更に新規商談の拡大が見込まれることなどを考慮した。 ■ハピネス・アンド・ディ <3174> 624円 +30 円 (+5.1%) 本日終値 ハピネス・アンド・ディ<3174>は3日ぶりに急反発。18日の取引終了後、株主優待制度を変更すると発表した。従来は8月末の株主に同社の店舗や公式通販サイトで利用可能な優待券や割引券、2月末の株主に優待商品や同社店舗・公式通販サイトで利用可能な割引券を贈呈していた。今後は株主限定の特設ウェブサイト「ハピネス・アンド・ディ・プレミアム優待倶楽部」で1ポイント=1円相当で使える優待ポイントを、保有株式数に応じ2000~5万ポイントを贈るとしており、材料視した買いが集まった。同サイトではハピネス&Dオリジナル商品のほか、コメやブランド牛などのこだわりグルメ、家電製品、選べる体験ギフトなど5000以上の商品から選ぶことができる。来年2月末時点で100株以上を保有する株主を対象に変更する。 ■ヌーラボ <5033> 768円 +34 円 (+4.6%) 本日終値 ヌーラボ<5033>が3日ぶりに反発。18日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を13万1000株(自己株式を除く発行済み株数の2.02%)、または1億円としており、取得期間は11月19日から来年2月28日まで。株主への利益還元の充実や資本効率の向上を図るとともに、将来の機動的な資本政策の遂行や取締役・従業員へのインセンティブ・プランなどの活用を目的としている。 ■Photosynth <4379> 360円 +15 円 (+4.4%) 本日終値 Photosynth<4379>は反発。19日午前11時ごろ、インドアゴルフスクールを運営するステップゴルフ(東京都渋谷区)と協業を始めると発表した。ステップゴルフの全国の店舗にフォトシンスが展開する「Akerun入退室管理システム」を導入するとしており、サービスの利用拡大を好感した買いが入った。両社によると、ステップゴルフの店舗は137店舗に上り、2035年までに2000店舗のオープンを目指している。 ■ジェリビンズ <3070> 85円 +2 円 (+2.4%) 本日終値 ジェリービーンズグループ<3070>が5日ぶりに反発。この日、Eコマース総合ソリューションサービス企業である中国の山東若嘯科技と業務提携すると発表しており、好材料視された。ジェリビンズでは、中国のEコマース市場への事業展開を最重要戦略の一つとして掲げており、中国の主要ECプラットフォーム(京東、天猫など)で、柔軟な運営とビッグデータ活用によるきめ細かな運営システムを強みに多くのブランドの成長を支援してきた山東若嘯科技と業務提携することで、中国市場における事業基盤の早期確立と、売り上げ・ブランド価値の最大化を図るのが狙い。なお、26年1月期業績への影響は精査中としている。 ■イクヨ <7273> 893円 +12 円 (+1.4%) 本日終値 イクヨ<7273>が高い。同社は自動車の内装や外装に使う部品の製造を手掛けるが、中国資本が筆頭株主となっており、現在はビットコイン購入や仮想通貨採掘など暗号資産分野への展開に注力している。18日取引終了後、デジタルアセットマイニング事業で計画していた1400台のマイニングマシンすべての設置・稼働が完了したことを発表した。これにより先行稼働時の400台体制と比較して3.5倍のマイニング能力に拡大されたことになる。これを手掛かり材料にリバウンドを狙った買いが優勢となった。 ●ストップ高銘柄 Amazia <4424> 345円 +80 円 (+30.2%) ストップ高 本日終値 アーキテクツ <6085> 412円 +80 円 (+24.1%) ストップ高 本日終値 Schoo <264A> 682円 +100 円 (+17.2%) ストップ高 本日終値 グリーンモンスター <157A> 1,062円 +150 円 (+16.5%) ストップ高 本日終値 など、5銘柄 ●ストップ安銘柄 なし 株探ニュース
