話題株ピックアップ【夕刊】(1):ニチコン、フィナHD、千代建
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■ニチコン <6996> 1,453円 +144 円 (+11.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率3位 ニチコン<6996>はマドを開けて急伸。同社は17日に26年3月期第2四半期累計(4~9月)の決算説明会を行い、資料を自社のホームページで公開した。このなかでアルミ電解コンデンサー市場に関して、北米向けの関税対策として前倒しの生産が寄与し比較的好調に推移したとしたうえで、下期にかけてもAIサーバー用途を中心として高水準となる見通しを示した。ニチコンとしてサーバー向けコンデンサーの売上高が今後拡大すると予測するほか、家庭用蓄電システムも増収基調が続くと想定している。5日の決算発表後に株価は大きく水準を切り下げることとなったものの、説明会の内容を受け見直し買いが集まったようだ。 ■フィナHD <4419> 1,022円 +87 円 (+9.3%) 本日終値 Finatextホールディングス<4419>が4日ぶりに急反発した。SBI証券が17日、フィナHDの投資判断を従来の「中立」から「買い」に引き上げた。目標株価は1600円から1900円に増額修正している。フィナHDは12日に26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を開示。営業利益が2ケタ減益となったことを背景に翌13日に株価はストップ安に売られた。SBI証券はフィナHDのビッグデータ解析事業について、不動産向けで出遅れがあり、もともと営業面では大企業を得意としていた同社が中小企業をターゲットとしたこともあって、やや不振だったもようだと指摘。ただし大手顧客の獲得もあり下期の挽回は十分に可能とみる。金融関連事業では前年の伸び率が相当高かったなかで更に一段伸長したのは好印象だとし、目標株価と時価の差が広がったことから投資判断を引き上げた。 ■アルゴグラフィックス <7595> 1,485円 +71 円 (+5.0%) 本日終値 東証プライム 上昇率10位 アルゴグラフィックス<7595>が全般地合い悪に抗して買い人気集中。今月6日につけた年初来高値1439円を上回った。同社は自動車業界向けなどを中心にCAD・CAMシステム販売を手掛けるが、業績は増収増益基調が続いており株価も9月以降は一貫して上値指向にある。そうしたなか、17日取引終了後に26年3月期最終利益予想の修正を発表、従来予想の75億3000万円から188億3100万円(前期比2.5倍)に大幅増額した。保有するSCSK<9719>の全株式を売却し、投資有価証券売却益として160億3200万円を特別利益に計上する見込みであることから修正したもの。一過性ではあるがPERは前日終値換算で5倍強まで低下しており、これが株価を強く刺激する格好となった。 ■千代田化工建設 <6366> 625円 +26 円 (+4.3%) 本日終値 千代田化工建設<6366>が急伸。18日午前11時ごろ、グループ会社と米マクダーモットが米国テキサス州のゴールデンパスLNGプロジェクトの顧客であるゴールデンパスLNGターミナル(GPX社)と交渉を進めていた改定EPC契約(設計・調達・建設工事請負契約)を締結したと発表した。同プロジェクトを共同遂行していたザカリー・インダストリアルの経営破綻を受け、千代建は引当金として370億円計上していたため、今回の契約締結に伴う引当金の見直しにより採算が改善するとの思惑から買いが流入した。なお、千代建は同日、ケルバー・ジャパン(東京都中央区)と戦略的パートナーシップ契約を締結したと発表。ケルバーが提供するデータ分析プラットフォームを活用し、PLM(製品ライフサイクル管理)分野での包括的なソリューションの提供を目指す。 ■ワークマン <7564> 6,630円 +110 円 (+1.7%) 本日終値 ワークマン<7564>が反発。SMBC日興証券が17日、ワークマンの目標株価を5800円から6600円に引き上げた。投資評価は3段階で最上位の「1」を継続している。当面はリカバリーウェアが業績をけん引すると想定。熱中症対策需要については来期以降も継続して発生すると予想する。同証券はワークマンの27年3月期営業利益予想を従来の305億円から321億円に増額修正した。 ■トーホー <8142> 3,420円 +25 円 (+0.7%) 本日終値 トーホー<8142>は5日続伸。17日取引終了後、10月度の月次売上高を発表した。全社売上高は前年同月比11.5%増とプラス基調を維持した。前期に食品スーパー事業から完全撤退した影響があったものの、業務用食品卸売事業など各事業ともに前年を上回った。 ■パーク24 <4666> 1,724円 +11 円 (+0.6%) 本日終値 パーク24<4666>が全般安のなかしっかり。17日の取引終了後に発表した10月度の月次速報で、タイムズパーキングの売上高が前年同月比9.9%増となり、43カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。266件(1万1836台)の新規開発を行ったことなどが寄与。一方の解約は61件(2660台)だった。 ■ソフトクリエ <3371> 2,083円 +3 円 (+0.1%) 本日終値 ソフトクリエイトホールディングス<3371>はしっかり。17日取引終了後、アプリマーケティングプラットフォームの開発・運営を手掛けるメグリ(東京都中央区)の株式80%程度の取得に向けて検討を開始すると発表した。更なるサービス展開の拡大とチャネルの基盤強化による事業領域の拡大を図る狙いがある。株式取得の検討については現在デューデリジェンス中であり、今後公表すべき事項が生じた場合には速やかに開示するという。 ■メタプラネット <3350> 338円 -45 円 (-11.8%) 本日終値 メタプラネット<3350>やリミックスポイント<3825>、Bitcoin Japan<8105>などが安い。米国でAIバブル懸念の高まりや追加利下げ期待の後退を背景にハイテク株安が進み、日本を含む世界の金融市場に影響が広がるなか、そのリスクオフの流れが仮想通貨(暗号資産)市場にも波及。足もとのビットコイン価格は9万ドル台を割り込むなど軟調な値動きとなっている。これを受け、一連の仮想通貨関連株にも売り圧力が強まっているようだ。 ■ソフトバンクグループ <9984> 18,820円 -1,520 円 (-7.5%) 本日終値 ソフトバンクグループ<9984>が反落。前週末に2万円大台を割り込んだ後、週明けに切り返したが買いは続かず、きょうは再び売り優勢で2万円大台攻防の様相を見せている。前日の米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに下落しており、19日に決算発表を控えるエヌビディアが1.9%安に売られたのをはじめ半導体セクターへの売りが目立った。AI関連を中心に米ハイテク企業に積極投資するソフトバンクGにとって引き続き向かい風が強い。ソフトバンクGは11月に入って信用買い残が急増しており、直近データで買い残は約830万株に達し、6月下旬以来約5カ月ぶりの高水準に膨らんでいる。今後、仮にサポートラインの75日移動平均線(17日現在で1万8668円)を下抜けるような形となった場合は、個人投資家の追い証回避の売りなども加わり、下げが加速する可能性があるだけに目先正念場を迎えている。 株探ニュース
