株価指数先物【寄り前】 自律反発を意識も、戻り待ち狙いのショートが入りやすい

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 50420 +90 (+0.17%)
TOPIX先物 3362.5 +9.0 (+0.26%)
シカゴ日経平均先物 50430 +100
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 14日の米国市場は、NYダウ、 S&P500が下落した一方で、ナスダックは上昇。米連邦準備理事会(FRB)高官らの発言を受けて12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ期待が後退したほか、ホワイトハウスが政府機関の閉鎖による影響で10月分の雇用統計と消費者物価指数(CPI)は公表されない可能性が高いと述べたことも嫌気され、売りが先行した。ただ、マイクロン・テクノロジーやエヌビディア、パランティア・テクノロジーズなど半導体・AI関連株の一角が売り一巡後に買い戻されており、ナスダックは上昇に転じた。

 S&P500業種別指数はエネルギー、ソフトウエア・サービス、半導体・同製造装置が上昇した。半面、ヘルスケア機器・サービス、各種金融、素材の弱さが目立った。NYダウ構成銘柄ではエヌビディアのほか、マイクロソフト、セールスフォース、シェブロン、シスコシステムズが買われた。一方で、ユナイテッドヘルス・グループ、ナイキ、アメリカン・エキスプレス、JPモルガン・チェースが軟調。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は大阪比100円高の5万0430円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比110円安の5万0220円で始まった。その後もショート優勢の流れとなり、4万9690円まで下落幅を広げた。ただ、売り一巡後は4万9700円~4万9900円辺りでの保ち合いを経て、米国市場の取引開始後に5万円の大台を回復。押し目待ち狙いのロングがショートカバーを誘う形でリバウンド基調が強まり、5万0760円まで買われる場面もみられた。買い一巡後は終盤にかけて5万0400円~5万0600円辺りで推移し、5万0420円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、やや買い先行で始まりそうだ。前週末はギャップダウンから5万0010円まで売られ、さらにナイトセッションで一時4万9690円まで下落したことで、支持線として機能していた25日移動平均線(4万9950円)を割り込む場面もみられた。ただし、これにより調整一巡感が意識されやすいほか、終盤にかけての切り返しによって5万円を上回って終えているため、25日線とボリンジャーバンドの+1σ(5万1400円)とのレンジをキープした形となり、5万円近辺での底堅さは意識されそうだ。

 14日の米国市場で半導体・AI(人工知能)関連株の一角が買い戻されたことで、足もとで日経平均株価の重荷になっているソフトバンクグループ<9984>[東証P]やアドバンテスト<6857>[東証P]、東京エレクトロン<8035>[東証P]など指数インパクトの大きい値がさハイテク株の自律反発が意識されそうだ。もっとも、19日のエヌビディアの決算を見極めたいとの姿勢が強まりやすく、積極的なリバウンド狙いの動きは限られそうだ。

 そのため、日経225先物も自律反発狙いのロングは入りそうだが、+1σ水準を意識したロングは期待しにくいだろう。半導体・AI関連株の自律反発が限定的なものとなれば、先物市場では戻り待ち狙いのショートが入りやすくなる。とはいえ、エヌビディアの決算待ちのなかで積極的なショートも仕掛けにくく、早い段階でカバーに向かわせよう。

 そのため、オプション権利行使価格の4万9750円から5万0750円のレンジを想定。5万円に接近する局面では押し目待ち狙いのロング対応とみておきたい。

 14日の米VIX指数は19.83(13日は20.00)に低下した。13日の急伸によって抵抗線として意識されていた200日線(19.45)を上抜き、14日は低下したものの一時23.03まで上昇し、同線を上回って終えている。ボトム圏での推移ではあるが、200日線を支持線に変えてくる可能性は警戒しておきたい。

 先週末のNT倍率は先物中心限月で15.00倍(13日は15.14倍)に低下した。指数インパクトの大きい値がさハイテク株の下げの影響が大きく、NTショートの動きが強まった。-1σ(14.98倍)まで下げてきたことで、いったんはNTショートの巻き戻しが入りやすいだろう。ただ、週後半はエヌビディアの決算によって25日線(15.21倍)、もしくは-2σ(14.76倍)への上下いずれかのトレンドが出やすいとみておきたい。

株探ニュース

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