【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ "10万円投資"で報われる有望6銘柄!

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コラム

「“10万円投資”で報われる有望6銘柄!」

●AI相場はITバブルの轍を踏むのか?

 皆さんは日本の上場企業のうち、最低投資金額が10万円未満の銘柄はどのくらいあるとお思いか。10万円未満なので株価は999円までということになるが、11月14日現在で1414銘柄だ。「1414」は「いいよ、いいよ」とも読めるので、これら1414銘柄の中から有望株をピックアップして紹介してみたい。

 その前に、まずは少々気掛かりなことがある。米国市場が少々ややこしい動きになっている。13日はNYダウなど主要3指数が揃って下落し、ご存じのように東京市場もその流れに連動してしまった。背景には、米国市場で高値警戒感が急速に強まっていることがある。特にAI(人工知能)・半導体関連株の上昇に対しては「行き過ぎではないか」と懸念する声が大きくなっている。

 その引き金の一つとなっているのが、ベストセラー作家マイケル・ルイス著『世紀の空売り』のモデルとして知られる空売り帝王、マイケル・バーリ氏による「現在はITバブル崩壊直前に似ている」との警告である。彼の発言は市場参加者の心理に対し影響力を持ち、慎重姿勢を誘いやすくなっているのが実際だ。

 この局面で最も重要なのは、「AI・半導体の需要は本当にピークなのか」という点だ。結論から言えば、その確率は低いと見てよい。AIテクノロジーはまだ大きな改善余地を残しており、応用領域も拡大の途上にあると見るのが自然だからだ。人型ロボットや自動運転車などは依然として発展途上であり、今後の技術革新に対する期待はむしろ高まっている段階だ。この点で現在のAI相場は外見こそITバブル期と似て見えるものの、本質はまったく異なる。技術の成熟度や社会実装の広がりを踏まえれば、今回の市場の失速は一時的であり、トレンドが終わったと判断するのは早計……こんな見方ができる。

●減少傾向にある10万円未満の銘柄、狙い目となるのは……

 さて今回、株価1000円未満、資金10万円未満で投資できる銘柄からの中から選んだのは、株価1000円未満の銘柄が次第に少なくなりつつあるからでもある。

 そこで、まずはオーソドックスな狙いで楽天グループ <4755> [東証P]だ。いまや楽天は常に国民の身近にあるサービスの提供企業となっている。私は同社のカードを使っていないので、店舗などで「楽天のカードをお持ちですか」と聞かれて困ること多いが、それだけ浸透していることでもある。今後も楽天が提供するサービスの必要性は高まるとみられ、株価も緩やかながら上昇が続くと見てよい。

 最近勢いの強い銘柄というと、セクターとしてはAI・半導体関連になるが、内装関連にもそんな銘柄がある。東リ <7971> [東証S]だ。内装材で首位であり、塩ビの床材では圧倒的なブランド力を持つ。東京都内で高額マンションの販売が続いていることもあり、同社製品の需要も絶好調の状態にある。株価は目先急騰したので、一服を待って手掛けたい。

 高市政権も成長戦略の重点投資の対象として、「国土強靱化」を据えている。これまでの政権も同分野への注力を表明しており、高市政権もそれを踏襲した形だが、力の入れ方がこれまでより一段と強まる。こう推察されることから、日本基礎技術 <1914> [東証S]に注目だ。地盤改良など基礎工事に強いため、国土強靱化にはなくてはならない企業。株価は低空飛行が続いたが、今後は浮上が見込める。

 設備投資関連株では、製品が地味なためか株価の人気もイマイチになっているものの、きちんと収益を伸ばしている点を重視した場合、浮上するのが日本精工 <6471> [東証P]だ。同社はベアリング首位であり、株価も強い。

 また、切削工具に強い日進工具 <6157> [東証P]も目先急騰したばかりなので、小反落を待てば投資適格となる。

 最後に金融株を。北洋銀行 <8524> [東証P]だ。最先端半導体の量産を目指すラピダスの千歳市進出により、北海道の経済地図が変わりつつある。その中核となる可能性が高いのがこの銀行。上昇ピッチは緩やかだが、トレンドは上向き続けている。資金が増えてくれさえすればゆっくりで構わない、という急がない投資家向きの銘柄として魅力的だ。

2025年11月14日 記

株探ニュース

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