富田隆弥の【CHART CLUB】 まだ続く乱高下と25日線注視の状況

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コラム

「まだ続く乱高下と25日線注視の状況」

◆NYダウは10月29日高値から11月7日まで調整が続き、日足は25移動平均線を割り込んで注意信号を灯した。だが、米連邦政府機関の閉鎖解除が近づいたとの観測が浮上し、7日の日足は「たくり足(実体が小さく、下ヒゲの長い足)」を描き、今週の上昇につながった。

◆そして11月12日、米国下院でつなぎ予算案が可決される見通しとなり、同日のNYダウは326ドル高と4日続伸。10月高値を一気に抜き去り、史上最高値を4万8431ドルに伸ばした。

◆だが、同日のナスダックは61ポイント安と続落し、25日線は回復したものの戻りの鈍さが目立つ。テック企業によるデータセンターなどAI(人工知能)設備への過剰投資が懸念され始めたほか、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]がエヌビディア株を全て売却したことが明らかとなり、AI関連株の動きに変化が出始めている。

◆日経平均株価は11月5日に4万9073円まで下落したものの、25日線を割り込むことなく反発し、5万円の大台を維持している。ただ、これまで上昇をけん引してきたAI・半導体関連株の動きがマチマチとなり、上昇の勢いはナスダック同様に鈍い。4月安値の3万0792円から大きく上昇して過熱感を強めた後だけに、「陰転信号」となる25日線割れには引き続き注意が必要だ。

◆一方、11月13日、TOPIX(東証株価指数)は4日続伸し、史上最高値を更新してきた。バリュー株など出遅れていた銘柄に物色対象が広がってきたのは、日本株にとって光明であり期待したいところだが、それには日経平均株価の25日線維持が条件となる。

(11月13日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

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