話題株ピックアップ【夕刊】(1):三井海洋、三井金属、MTG

投稿:

材料

■三井海洋開発 <6269>  13,055円   +2,700 円 (+26.1%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 三井海洋開発<6269>は後場急騰し上場来高値を連日で更新した。12日午前0時30分ごろ、25年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を上方修正した。売上高予想を5851億5500万円から6547億6400万円(前期比1.1%減)、最終利益予想を427億円から520億8300万円(同49.4%増)に引き上げた。同時に期末配当予想を20円増額の80円(前期の期末配当は50円)にすると開示。年間配当は140円(前期は年間80円)となる。増益幅拡大の見通しと株主還元姿勢を評価した買いが殺到している。浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備(FPSO)は建設工事について当初想定より高い進捗が見込まれるうえ、操業中の設備の稼働も総じて好調。加えて、金利収入も増える。1~9月は売上高が4987億6700万円(前年同期比16.6%増)、最終利益が365億3600万円(同49.6%増)だった。

■三井金属 <5706>  19,150円   +3,615 円 (+23.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率2位
 三井金属<5706>が急反騰し上場来高値を更新。11日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を6650億円から7150億円(前期比0.4%増)へ、営業利益を460億円から780億円(同4.4%増)へ、純利益を170億円から430億円(同33.5%減)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を95円から110円へ引き上げ年間配当予想を210円(前期180円)としたことが好感された。機能材料セグメントで主要製品であるキャリア付極薄銅箔やAIサーバー向け電解銅箔などの需要が堅調に推移していることに加えて、触媒事業で貴金属価格の影響が好転していることや、金属セグメントでの金属価格の上昇と為替が円安で推移していることによる収益の改善などが売上高・利益を押し上げる。同時に発表した9月中間期決算は、売上高3643億1200万円(前年同期比4.6%増)、営業利益397億6700万円(同2.4%増)、純利益190億4900万円(同48.6%減)だった。機能材料セグメントの主要製品の販売量増加が牽引役となり増収、営業増益で着地。なお、最終利益は三井金属アクトの株式譲渡に伴う特別損失計上などにより減益となった。

■MTG <7806>  4,370円   +700 円 (+19.1%) ストップ高   本日終値
 MTG<7806>がストップ高。美容、健康関連機器の開発・販売を手掛けるファブレスメーカーで足もとの業績は絶好調に推移している。11日取引終了後、25年9月期の決算を発表、営業利益は前の期比3.3倍となる106億6500万円と急拡大し過去最高利益を大幅に更新した。また、26年9月期についても収益拡大基調に陰りはみられず、同利益は前期比22%増の130億円と大幅増益で連続過去最高更新を見込む。好業績を背景に株主還元も強化し、前期年間配当を従来計画に7円増額となる25円(前の期実績は13円)としたほか、今期は更に5円増配となる30円を計画しており、これも株価を強く刺激する格好となった。

■SWCC <5805>  9,450円   +1,500 円 (+18.9%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位
 SWCC<5805>が後場急伸し、ストップ高の水準となる前営業日比1500円高の9450円に買われ、8月7日につけた年初来高値を更新。12日午後2時、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を修正した。売上高予想を2600億円から2700億円(前期比13.5%増)、最終利益予想を150億円から160億円(同40.3%増)に引き上げた。同時に中間配当を従来の見通しから10円増額の90円、期末配当予想を10円増額の110円とし、年間配当予想を20円増額の200円(前期は136円)とした。増益幅の拡大見通しと株主還元姿勢を評価した買いを引き寄せている。底堅い電力インフラ需要が追い風となるほか、リボン状光ファイバー心線「e-Ribbon」が北米AIデータセンター向けに販売が好調に推移する。自動車向けも上期は堅調に推移しており、収益改善策の効果も見込んで業績予想を見直した。9月中間期は売上高が1288億6000万円(前年同期比9.8%増)、最終利益が73億500万円(同2.0倍)だった。

■オプトラン <6235>  1,801円   +247 円 (+15.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 オプトラン<6235>が急反騰。11日の取引終了後、25年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表した。売上高が273億1000万円(前年同期比5.9%減)、最終利益が20億6400万円(同62.0%減)だった。大幅な減益だったものの、第3四半期(7~9月)の受注高が109億5600万円(前年同期比2.6倍)に上った。第2四半期(4~6月)比では35.2%増となっており、収益環境の底入れを期待した買いが優勢になっている。半導体光学融合・電子デバイスや自動車関連のEV・コネクテッドカーが大きく伸びたほか、光学部品におけるデータセンター関連需要も増加した。1~9月は利益率の高いALD装置(原子層堆積装置)の販売台数が減少したうえ、円高による為替差損や持ち分法による投資損失を計上した。

■エクサウィザーズ <4259>  743円   +100 円 (+15.6%) ストップ高   本日終値
 エクサウィザーズ<4259>が急反発しストップ高の743円に買われた。11日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、営業利益を10億円から13億5000万円(前期比58.7倍)へ上方修正したことが好感された。売上高は118億円(同20.3%増)の計画通りに進捗している一方、AIプロダクト事業が大きく成長したことに加え、AIソリューションサービス事業でも構造改革の成果が着実に現れ、収益性の高い事業への変革を実現していることから、営業利益予想を引き上げる。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高52億3800万円(前年同期比14.0%増)、営業利益5億4600万円(前年同期2億4500万円の赤字)だった。

■メック <4971>  5,310円   +705 円 (+15.3%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率5位
 メック<4971>はストップ高。11日の取引終了後、25年12月期第3四半期累計(1~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を上方修正した。売上高予想を200億円から203億円(前期比11.3%増)、最終利益予想を36億円から43億円(同87.6%増)に引き上げた。また、配当方針を変更し、期末配当予想を従来の見通しから30円増額の60円とした。年間配当予想は85円(前期は45円)となる。業況と株主還元姿勢を好感した買いが殺到している。利益率の高い製品の需要が堅調に推移するうえ、特別利益として経済産業省による補助金の収入を計上する。1~9月期の売上高は149億8700万円(前年同期比9.5%増)、最終利益は33億2900万円(同26.7%増)だった。配当方針については従来、連結配当性向30%の目標を掲げていたが、今後は連結配当性向35%以上かつ株主資本配当率(DOE)4.0%以上を基本方針とする。株主優待制度についても変更し、保有株式数の区分を見直すとともに、長期保有の優待制度を導入。100株以上500株未満を1年以上3年未満保有する株主に対しQUOカード1000円分、500株以上保有する株主には2000円分を贈呈する。3年以上保有する株主には1000円分を上乗せする。

■タスキホールディングス <166A>  774円   +100 円 (+14.8%) ストップ高   本日終値
 タスキホールディングス<166A>がマドを開けて急伸。ストップ高の水準となる774円に買われた。同社は11日の取引終了後、25年9月期の連結決算発表にあわせ、26年9月期の業績予想を公表し、今期の売上高は前期比35.0%増の1004億5000万円、最終利益は同17.6%増の58億円となる見通しを示した。3割増収で連続最高益更新の見通し。また、前期の期末一括配当は従来予想から1円増額し36円としたうえで、今期の年間配当予想は同4円増配の40円に設定した。これらを評価した買いが優勢となっている。25年9月期の売上高は前の期比56.8%増の744億1200万円、最終利益は同2.2倍の49億3300万円。IoTレジデンスや資産コンサルティングが伸長し大幅な増収増益となった。26年9月期は中期経営計画で策定した水準を上方修正して業績予想を設定。更に配当方針について今期より、1株当たり当期純利益の40%以上(従来は35%)を目標に配当を実施するとともに、中間・期末の年2回(従来は年1回)行う方針に見直した。このほか、同社は日本円ステーブルコイン「JPYC」を活用した新たな不動産クラウドファンディング出資サービスの検討を始めたと発表している。

■アジアパイル <5288>  1,386円   +161 円 (+13.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 アジアパイルホールディングス<5288>がマドを大きく開けて急騰。一時前日比200円高の1425円、率にして16%を超える上昇で年初来高値を約2カ月ぶりに大幅更新した。コンクリートパイルの製造及び施工で業界首位の実力を有するが、TSMC案件や大阪IR案件など超大型物件の獲得に伴い、業績は急拡大途上にある。11日取引終了後に26年3月期業績予想の修正を発表、営業利益段階で従来予想の73億円から90億円(前期比2.1倍)に大幅増額した。業績修正前から今期は2期ぶりとなるピーク利益更新見通しにあったが、これを大きく上乗せする形となっている。好業績を背景に年間配当も上乗せし、今期は従来計画の48円に2円増額となる50円とすることを併せて発表しており、これも物色人気を増幅する背景となっている。配当利回りは株価急騰後でも3.6%弱と高い。

■日揮ホールディングス <1963>  1,802.5円   +182.5 円 (+11.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 日揮ホールディングス<1963>は3連騰し年初来高値を更新。11日の取引終了後、26年3月期の連結業績予想について、売上高を6900億円から7700億円(前期比10.3%減)へ、営業利益を210億円から280億円(前期114億7400万円の赤字)へ、最終利益を150億円から280億円(同3億9800万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。総合エンジニアリング事業において、海外プロジェクトの追加契約締結などにより売上計上額が増加しているほか、国内外の複数プロジェクトでの順調な工事遂行などにより採算が改善していることが要因という。また、下期の想定為替レートを1ドル=140円から145円へ見直したことも寄与する。同時に発表した9月中間期決算は、売上高3812億5400万円(前年同期比6.3%減)、営業利益157億6500万円(同26.9%増)、純利益116億6100万円(同8.7%減)だった。国内外大型プロジェクトの着実な遂行により総合エンジニアリング事業が順調に進捗。機能材製造事業は全般に底堅く推移した。

株探ニュース

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。