本日注目すべき【好決算】銘柄 メック、ＪＸ金属、ＳＢＧ (11日引け後 発表分)

　11月11日の引け後に決算を発表した銘柄のなかから、業績好調や配当増額など市場で評価される可能性の高い銘柄を取り上げた。

　メック <4971> [東証Ｐ]　　★今期最終を19％上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も30円増額
　◆25年12月期の連結最終利益を従来予想の36億円→43億円に19.4％上方修正。増益率が57.1％増→87.7％増に拡大し、従来の3期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。利益率の高い製品の需要が堅調に推移したことに加え、販管費の抑制、補助金収入の計上なども織り込んだ。
　　業績好調に伴い、年間配当を従来計画の55円→85円(前期は45円)に大幅増額修正した。

　日揮ＨＤ <1963> [東証Ｐ]　　★今期経常を73％上方修正
　◆26年3月期の連結経常利益を従来予想の220億円→380億円に72.7％上方修正。増益率が94.3％増→3.4倍に拡大する見通しとなった。総合エンジニアリング事業で海外プロジェクトの追加契約締結などによって売上計上額が増加しているほか、国内外の複数プロジェクトでの順調な工事遂行を背景に採算が改善していることが要因。下期の想定為替レートを1ドル＝140円から145円に変更した影響も反映した。

　オークネット <3964> [東証Ｐ]　　★今期経常を15％上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も10円増額
　◆25年12月期の連結経常利益を従来予想の79億円→90.5億円に14.6％上方修正。増益率が9.6％増4971→25.6％増に拡大し、従来の5期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。今期業績の上方修正は8月に続き、3回目。ライフスタイルプロダクツ部門で中古スマートフォンの流通台数やブランド品のオークション出品・成約点数が想定を上回ることを反映した。
　　業績好調に伴い、年間配当を従来計画の45円→55円(前期は1→2の株式分割前で76円)に増額修正した。

　エクサＷｉｚ <4259> [東証Ｇ]　　★今期営業を35％上方修正
　◆26年3月期上期(4-9月)の連結営業損益は5.4億円の黒字(前年同期は2.4億円の赤字)に浮上して着地。AIプロダクト事業で「exaBase 生成AI」を中心とする生成AIプロダクト群が大きく成長したほか、AIソリューションサービス事業では受注案件の見直しが順調に進み、利益率が改善した。
　　上期業績の好調に伴い、通期の同利益を従来予想の10億円→13.5億円に35.0％上方修正。増益率が43倍→59倍に拡大する見通しとなった。

　大幸薬品 <4574> [東証Ｐ]　　★今期経常を50％上方修正
　◆25年12月の連結経常利益を従来予想の2億円→3億円に50.0％上方修正。減益率が70.9％減→56.4％減に縮小する見通しとなった。製造原価や販管費が想定を下回ることに加え、為替影響が改善することが上振れの要因。

　ＪＸ金属 <5016> [東証Ｐ]　　★今期最終を13％上方修正、配当も3円増額
　◆26年3月期の連結最終利益を従来予想の700億円→790億円に12.9％上方修正。増益率が2.5％増→15.7％増に拡大する見通しとなった。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目。AIサーバー関連用途での半導体材料や情報通信材料の需要が予想を上回るペースで拡大していることが要因。為替の円安や銅価格の上昇などもプラスに働く。
　　業績好調に伴い、年間配当を従来計画の18円→21円(前期は109.55円)に増額修正した。

　出光興産 <5019> [東証Ｐ]　　★今期経常を52％上方修正、自社株買いも発表
　◆26年3月期の連結経常利益を従来予想の560億円→850億円に51.8％上方修正。減益率が73.9％減→60.4％減に縮小する見通しとなった。燃料油部門における国内マージンが堅調であることなどを反映した。
　　併せて、発行済み株式数の3.5％にあたる4300万株または300億円を上限に自社株買いを実施すると発表。取得した自社株はすべて消却する。

　アジアパイル <5288> [東証Ｐ]　　★今期経常を32％上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も2円増額
　◆26年3月期の連結経常利益を従来予想の68億円→90億円に32.4％上方修正。増益率が75.6％増→2.3倍に拡大し、従来の2期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せした。国内事業で大径・大規模工事へのシフトを推進する中、下期完工予定の複数の超大型物件が既に着工となったことに加え、ベトナムにおける工場稼働率の改善や大型案件の受注増加なども織り込んだ。
　　業績好調に伴い、年間配当を従来計画の48円→50円(前期は45円)に増額修正した。

　三井金属 <5706> [東証Ｐ]　　★今期経常を一転1％増益・最高益に上方修正、配当も15円増額
　◆26年3月期の連結経常利益を従来予想の440億円→770億円に75.0％上方修正。従来の減益予想から一転して0.8％増益を見込み、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。今期業績の上方修正は8月に続き、2回目。機能材料部門でキャリア付極薄銅箔やAIサーバー向け電解銅箔などの販売が伸びることに加え、触媒事業における貴金属価格影響の好転が寄与する。金属部門での金属価格上昇や円安効果による収益改善とそれらに伴う在庫要因の好転なども織り込んだ。
　　業績好調に伴い、年間配当を従来計画の195円→210円(前期は180円)に増額修正した。

　ＭＴＧ <7806> [東証Ｇ]　　★今期経常は21％増で2期連続最高益、前期配当を7円増額・今期は5円増配へ
　◆25年9月期の連結経常利益は前の期比2.9倍の107億円に急拡大して着地。続く26年9月期も前期比21.1％増の130億円に伸び、2期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。前期はヘアケア、シャンプー、トリートメントを中心に主力ブランド「ReFa」の好調が継続し、売上高、利益ともに過去最高を大幅に更新した。今期は「ReFa」の継続的な成長や「SIXPAD」の復調などを背景に、21.4％の大幅増収を見込む。
　　併せて、前期の年間配当を18円→25円(前の期は13円)に増額し、今期も前期比5円増の30円に増配する方針とした。

　ＳＢＧ <9984> [東証Ｐ]　　★上期最終は2.9倍増益で着地、株式4分割も発表
　◆26年3月期上期(4-9月)の連結最終利益は前年同期比2.9倍の2兆9240億円に急拡大して着地。米オープンAIの公正価値上昇が牽引する形で、ビジョン・ファンド事業の投資利益が大きく膨らんだ。また、10月に保有する米エヌビディアの全株式を58億3000万ドルで売却したことも明らかにした。
　　併せて、12月31日を基準日として1→4の株式分割を実施すると発表。

株探ニュース