話題株ピックアップ【昼刊】:アイスタイル、ブラザー、キオクシア

投稿:

材料

■フォーラムE <7088>  1,590円   +300 円 (+23.3%) ストップ高買い気配   11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 フォーラムエンジニアリング<7088>はストップ高の1590円カイ気配となっている。米投資ファンドKKR傘下のKJ003(東京都千代田区)が10日の取引終了後、フォーラムEの非公開化を目指してTOBを実施すると発表したことを受けて、TOB価格1710円にサヤ寄せする格好となっている。買い付け予定数は3350万9741株(下限1561万3500株、上限設定なし)で、買付期間は11月11日から12月23日まで。TOB成立後、フォーラムE株は所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、この発表を受けて東京証券取引所は同社株を11月10日付で監理銘柄(確認中)に指定している。なお、フォーラムEは今回のTOBに対して賛同の意見を表明し、株主に応募を推奨している。

■アイスタイル <3660>  510円   +62 円 (+13.8%) 一時ストップ高   11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 アイスタイル<3660>が3連騰している。10日の取引終了後に発表した第1四半期(7~9月)連結決算が、売上高184億4200万円(前年同期比22.6%増)、営業利益10億3900万円(同36.4%増)、純利益6億4800万円(同7.6%増)と大幅営業増益となったことが好感されている。化粧品ECサイト「@cosme SHOPPING」や化粧品専門店「@cosme STORE」などを展開するリテール事業で、名古屋新店を含む旗艦店やECの伸長により増収・増益を継続したことに加えて、美容総合サイト「@cosme」を基盤に化粧品ブランド向けの広告ソリューションを手掛けるマーケティング支援事業がリテール事業とのシナジーで更に成長したことが牽引。香港旗艦店「@cosme HONG KONG」のオープン前費用があったものの、これを吸収して大幅増益となった。なお、26年6月期通期業績予想は、売上高830億円(前期比20.7%増)、営業利益38億円(同20.1%増)、純利益26億5000万円(同13.9%増)の従来見通しを据え置いている。

■ブラザー工業 <6448>  2,960円   +314.5 円 (+11.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率4位
 ブラザー工業<6448>は投資マネーが集中しカイ気配スタート、ここ2600円台でのもみ合いが続いていたが、目先は5日移動平均線を足場に上放れる動きを明示している。10日取引終了後、26年3月期業績予想の修正を発表、最終利益は従来予想の550億円から630億円(前期比15%増)に大幅増額した。これに伴い同利益は4期ぶりの過去最高益更新となる見通しだ。トップラインが会社側の想定を上回って好調に推移するなか、外国為替市場での円安進行によるメリットが生じていることが背景。同日に、独工業用ミシン開発・販売会社のコンラート・ブッシュから自動車部品向け事業を譲受することも開示しており、業容拡大に向けた期待も株高を後押ししている。

■山一電機 <6941>  6,130円   +610 円 (+11.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 山一電機<6941>の上げ足が鮮烈、上場来高値圏を舞い上がる展開となっておりマーケットの注目度が一段と高まっている。半導体検査用やコネクター・実装用として使うICソケットで世界シェア約40%を有するグローバルニッチトップだが、AIデータセンター向け新製品の好調などが牽引し、業績は絶好調に推移している。26年3月期業績予想については営業利益段階で85億円から93億円(前期比13%増)に修正したほか、年間配当も従来計画の90円から105円(前期実績は89円)に引き上げるなど株主還元にも抜かりなく、投資価値向上に対する思惑が波状的な買いを引き寄せている格好だ。特に、ここ世界的にマーケットの関心を集めている「フィジカルAI」に関しては、ロボット向けコネクターソリューションで同社の商機が一段と高まることへの期待が大きい。

■エスケーエレ <6677>  3,150円   +237 円 (+8.1%)  11:30現在
 エスケーエレクトロニクス<6677>が大幅高で、年初来高値を更新した。同社は10日取引終了後、26年9月期通期の連結業績予想を公表。営業利益の見通しを前期比19.4%増の46億円としていることや、期末一括配当計画を前期比22円増配の152円としていることが好感されているようだ。売上高は同4.5%増の305億円を見込む。有機ELパネル用フォトマスクは、パネルメーカーから高精度・高精細な技術への期待が更に高まり、新たな第8世代有機ELパネル工場向け需要が増加するとみている。

■キオクシア <285A>  14,400円   +1,080 円 (+8.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 キオクシアホールディングス<285A>の上値追いが止まらない。4連騰で一時935円高の1万4255円と初の1万4000円台に乗せるなど快進撃が続いている。旧東芝メモリとして知られるが、NAND型フラッシュメモリーを主力製品とし、韓国のサムスン電子やSKハイニックスに対する評価向上と同じ視点で海外機関投資家の関心を引き寄せている。NANDメモリーはスマートフォン向けの低調などが警戒されていたが、ここ最近はAIデータセンター向けにデータを記憶するストレージデバイスであるSSDの需要急増が強力な追い風となっており、つれてキオクシアに対する見方も一変した。また、MSCIの定期銘柄見直しで新規採用され、今月21日の大引けでリバランスに伴う買い需要発生が見込まれていることもあって、株式需給面からも株高思惑を助長している。もっとも今期の業績については依然としてこれまでの厳しい環境が反映されやすく、今週13日に発表が予定される26年3月期中間期(25年4~9月期)決算を目前に、いったんは反動安への懸念も意識されやすい時間帯にある。

■プロネクサス <7893>  1,177円   +86 円 (+7.9%)  11:30現在  東証プライム 上昇率9位
 プロネクサス<7893>は大幅高で3日続伸している。10日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これを好感した買いが入っている。上限を100万株(自己株式を除く発行済み株数の3.92%)、または10億円としており、取得期間は11月11日から来年6月23日まで。資本効率の向上や経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の実施、株主への一層の利益還元を目的に実施する。また、同時に発表した9月中間期連結決算が、売上高184億2100万円(前年同期比3.0%増)、営業利益30億1800万円(同4.6%減)、純利益20億7100万円(同33.9%減)と減益だったものの、各利益が通期計画を上回って着地したことも好材料視されている。個人投資家数の増加に伴い株主総会招集通知の印刷部数が増加したことに加えて、会計コンサルティングファームのJBAホールディングスを8月に連結子会社化したことや、決算支援・開示書類作成に係るアウトソーシングサービスが伸長したことが売り上げ増を牽引。また、子会社シネ・フォーカスにおける医学会・展示会や企業関連のイベント支援も受注も拡大した。開示書類作成支援システムのバージョンアップに係る費用や営業体制強化に伴う人件費の増加により減益を余儀なくされたが、通期計画は上回った。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高318億円(前期比2.6%増)、営業利益28億円(同13.4倍)、純利益18億円(同4.0倍)の従来見通しを据え置いている。

■日本製鋼所 <5631>  9,349円   +477 円 (+5.4%)  11:30現在
 日本製鋼所<5631>が大幅続伸している。10日の取引終了後に発表した9月中間期連結決算が、売上高1356億6200万円(前年同期比25.3%増)、営業利益121億9200万円(同47.1%増)、純利益100億9200万円(同67.9%増)と大幅な増収増益で着地したことが好感されている。豊富な受注残を背景に、樹脂製造・加工機械、成形機、防衛関連機器などの産業機械事業が伸長し業績を牽引した。一方、受注高は米国関税政策に端を発する投資の手控えなどにより樹脂製造・加工機械をはじめ産業機械が減少したが、高効率火力発電及び原子力発電向けの旺盛な需要を背景に素形材の受注が大幅に伸長した。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高2900億円(前期比16.7%増)、営業利益245億円(同7.3%増)、純利益185億円(同3.0%増)の従来見通しを据え置いている。

■シャープ <6753>  884.7円   +36.3 円 (+4.3%)  11:30現在
 シャープ<6753>は続伸。10日取引終了後、26年3月期連結業績予想について純利益を320億円から530億円(前期比46.8%増)へ上方修正すると発表した。これが好感されている。売上高は従来予想の1兆8700億円(同13.4%減)を据え置いた。第2四半期のパソコン事業における業績上振れを反映した。また、持ち分法による投資利益の見直しなども織り込んだ。

■京浜急行電鉄 <9006>  1,544.5円   +63 円 (+4.3%)  11:30現在
 京浜急行電鉄<9006>は3日続伸している。10日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を修正した。売上高予想を前回予想の3050億円から3000億円(前期比2.1%増)とした一方、最終利益予想は233億円から310億円(同27.6%増)に引き上げた。最終利益は減益予想から一転、増益を見込む。同時に年間配当予想は中間・期末各17円の年34円から中間・期末各23円の年46円(前期は26円)に増額すると開示した。最終増益予想と株主還元姿勢を評価した買いが入っている。9月中間期は前回予想から上振れして着地。売上高が1425億6500万円(前年同期比1.1%増)、営業利益が185億5600万円(同2.3%減)、最終利益が152億5700万円(同11.7%増)だった。不動産事業が減収・営業減益だったものの、レジャー・サービス事業や交通事業が増益。最終利益には特別利益として品川駅西口基盤整備事業に基づく国道用地の譲渡に伴う固定資産売却益を計上しており、通期業績予想の引き上げにもつながった。一方、通期の売上高予想は不動産事業における賃貸オフィス売却時期及び分譲マンション販売計画の見直しなどにより下方修正した。

■ディー・エヌ・エー <2432>  2,717円   +109 円 (+4.2%)  11:30現在
 ディー・エヌ・エー<2432>は急反発している。10日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表した。売上高が831億5100万円(前年同期比18.3%増)、営業利益が249億4600万円(同4.5倍)、最終利益が230億2700万円(同7.7倍)だった。営業利益の今期計画のレンジの上限(250億円)に迫った。業況を好感した買いが流入している。引き続き24年10月にリリースしたスマートフォン向けポケモンカードゲーム「Pokemon Trading Card Game Pocket(ポケポケ)」が業績に大きく貢献した。同時に資本コストや株価を意識した経営の実現のための対応について、改善に向けた取り組み方針の骨子を策定したと開示した。ROE(自己資本利益率)目標を段階的に引き上げることを目指す。まずは27年3月期までの今中期戦略期間中をメドにバランスシートマネジメントを強化し、ROEが8%以上で安定する構造を早期に確立する。また、AI領域に特化した「デライト・ベンチャーズ・ビルダー3号投資事業有限責任組合」を設立し出資すると公表した。

■マルハニチロ <1333>  3,647円   +132 円 (+3.8%)  11:30現在
 マルハニチロ<1333>が大幅反発し、19年4月以来約6年7カ月ぶり高値となっている。10日の取引終了後、12月31日を基準日として1株を3株に株式分割すると発表。また、同時に発表した9月中間期連結決算が、売上高5366億9700万円(前年同期比0.9%増)、営業利益187億4000万円(同16.6%増)、純利益124億5500万円(同9.8%減)となり、営業利益は上期として過去最高を更新しており、これらを好感した買いが入っている。北米事業の主力製品であるスケソウダラ相場が堅調に推移したほか、生産拠点統合などによるコスト低減効果や、米国でのカニカマ製品の販売好調などが貢献。また、国内外における水産物の販売単価上昇や今年5月に取得した欧州子会社の利益も寄与した。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高1兆800億円(前期比0.1%増)、営業利益300億円(同1.3%減)、純利益175億円(同24.8%減)の従来見通しを据え置いている。更に、26年3月に新社名Umiosへと社名変更するのを記念して、28年3月期までの中期経営計画の期間中に新社名記念株主優待制度を導入すると発表しており、これも好材料視されている。26年、27年、28年の各3月末日時点で100株以上を保有する株主を対象に、保有株数100~499株でオリジナルギフトカード500円分、同500~999株で同社商品3000円相当、同1000株以上で同社商品5000円相当をそれぞれ進呈する。

■ANAホールディングス <9202>  2,985円   +106.5 円 (+3.7%)  11:30現在
 ANAホールディングス<9202>が大幅続伸している。10日の取引終了後に、上限を6750万株(自己株式を除く発行済み株数の14.23%)、または1500億円とする自社株買いを実施すると発表したことが好感されている。取得期間は12月16日から来年12月15日までで、取得した自社株はその全数を消却するとしている。同時に、払込期日を12月12日とする4000万株の第1回社債型種類株式を発行すると発表した。発行価格は1株5000円で、調達資金約1939億4000万円は、航空機導入に関する設備投資資金と自社株の取得資金に充当する予定としている。

■日本CMK <6958>  470円   +15 円 (+3.3%)  11:30現在
 日本CMK<6958>が上げ足加速、カイ気配のまま400円台後半に水準を切り上げている。自動車向けプリント配線板メーカーの最大手だが、26年3月期は最終利益段階で従来計画を20億円から34億円(前期比10%減)に大幅増額修正している。そうしたなか、投資運用会社のfundnoteが10日付で提出した大量保有報告書でCMKの保有株比率が6.66%と新たに5%を上回ったことが判明した。fundnoteは著名投資家の井村俊哉氏の助言に基づいた株式投資を行う日本株Kaihouファンドを運用していることで知られ、マーケットでもその動向に関心が高い。保有目的については、Kaihouの投資助言に基づき投資信託の信託財産の運用のため保有し、建設的な対話を前提としたIR・資本効率・ガバナンスの高度化と企業価値向上を促すとしているが、受益者の利益を保全するため、保有目的を「重要提案行為を行う」に変更する場合があるとしており、これが足もとの株価を強く刺激する格好となっている。

■網屋 <4258>  4,005円   +70 円 (+1.8%)  11:30現在
 網屋<4258>に寄り付き大口の買い注文が入り、急速に株価水準を切り上げ一時210円高の4145円まで駆け上がった。同社は独自開発の「ALog」を中核とするデータセキュリティー事業とネットワークセキュリティー事業の2部門に特化し、SaaSを主力としたストックビジネスに傾注している。サブスクリプションによる高収益事業が好調で、足もとの業績は会社側想定を上回って好調に推移している。10日取引終了後、25年12月期業績予想の修正を発表、営業利益段階で従来予想の7億8000万円から10億円(前期比90%増)に増額した。また、好業績を背景に今期は15円73銭の初配当を実施することを併せて開示、加えて株主優待制度の拡充も発表した。株主優待については、保有株数の要件を従来の400株以上から200株以上に引き下げ、保有株数と保有期間に応じてQUOカード2000~1万5000円分を贈呈するというもので、個人投資家の買いを呼び込む格好となっている。

●ストップ高銘柄
 Welby <4438>  440円   +80 円 (+22.2%) ストップ高   11:30現在
 助川電気工業 <7711>  6,620円   +1,000 円 (+17.8%) ストップ高   11:30現在
 セントケア <2374>  1,120円   +150 円 (+15.5%) ストップ高買い気配   11:30現在
 札幌臨床検査センター <9776>  1,733円   +300 円 (+20.9%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、5銘柄

●ストップ安銘柄
 三菱ガス化学 <4182>  2,457円   -500 円 (-16.9%) ストップ安   11:30現在
 以上、1銘柄

株探ニュース

オンラインで簡単。
まずは無料で口座開設

松井証券ならオンラインで申し込みが完結します。
署名・捺印・書類の郵送は不要です。