話題株ピックアップ【夕刊】(1):TOWA、メルカリ、大阪ソーダ

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■TOWA <6315>  2,599円   +500 円 (+23.8%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 TOWA<6315>はストップ高の水準となる前営業日比500円高の2599円に買われ、年初来高値を更新。前週末7日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表した。売上高が234億4900万円(前年同期比14.4%減)、営業利益が24億9300万円(同52.6%減)だった。減収減益ではあるものの、売上高は従来の見通しを上回った。高付加価値製品の売上比率が上昇したことで各利益について前回予想から大きく上振れして着地した。収益状況の改善を評価した買いを引き寄せている。第2四半期(7~9月)は中国や台湾、その他アジア地域を中心に半導体設備投資が徐々に回復し、受注高及び売上高が増加基調となった。利益面では同社独自のコンプレッション装置及び金型の売上比率が想定を上回り貢献した。

■メルカリ <4385>  2,628円   +404 円 (+18.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 メルカリ<4385>が急騰。同社は前週末7日の取引終了後、26年6月期第1四半期(7~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比10.1%増の494億4000万円、営業利益は同2.0倍の88億9400万円、最終利益は同70.0%増の49億8700万円だった。大幅な増益で着地したことを好感した買いが入ったようだ。国内フリマ取引のマーケットプレイス事業で流通取引総額が拡大。フィンテック事業では「定額払い」が持続的に成長したほか、「分割払い」の利用がメルカリ内外で大きく増加した。米国事業ではマーケティング施策などの順調な進捗により、流通取引総額は8月からプラス成長に転じ、増収増益となった。

■大阪ソーダ <4046>  1,880円   +262 円 (+16.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 大阪ソーダ<4046>は急伸。前週末7日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を据え置いた一方、純利益を123億円から135億円(前期比30.7%増)へ上方修正すると発表した。エピクロルヒドリンの市況改善や投資有価証券売却益の計上が寄与する見通し。配当予想も20円から25円(株式分割考慮ベースで前期19円)に増額した。あわせて、取得上限500万株(自己株式を除く発行済み株式総数の4.0%)、または50億円とする自社株買いの実施を発表した。期間は11月10日~来年1月30日。このうち、10日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で50万9000株を取得した。これらが好感され買いを集めている。

■栗田工業 <6370>  6,545円   +817 円 (+14.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 栗田工業<6370>は大幅高で3連騰し、年初来高値を更新。前週末7日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表した。売上高が1982億9600万円(前年同期比1.4%増)、最終利益が171億7400万円(同15.0%増)だった。第2四半期(7~9月)では最終利益は25%増となったほか、通期の受注高予想を増額修正しており、業況を評価した買いが集まった。9月中間期は電子市場向け、一般水処理市場向けともに増収・営業増益となった。通期の売上高・各利益予想は据え置いた一方、電子市場向けでの韓国の大型案件の獲得や一般水処理市場向けでの上期の進捗を踏まえ、受注高予想は従来の見通しから100億円増加の4350億円(前期は4330億円)に引き上げた。

■アルファシステムズ <4719>  4,095円   +460 円 (+12.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 アルファシステムズ<4719>が急反発し、年初来高値を更新。前週末7日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の単独決算を発表した。売上高が195億7000万円(前年同期比7.9%増)、営業利益が23億7500万円(同12.5%増)、最終利益が同14.3%増の16億8600万円だった。業況を評価した買いが入ったようだ。9月中間期はオープン技術を用いて業務システムやビジネスシステムのソフトウェア開発に取り組むオープンシステムが牽引。基幹業務システム関連が伸びた流通・サービス、決済中継システムや金融系クラウド基盤関連の売り上げが伸びた金融などがトップラインの拡大に寄与した。4~9月期の受注高は前年同期比で11.5%増となった。

■日神GHD <8881>  687円   +77 円 (+12.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 日神グループホールディングス<8881>は急伸。前週末7日取引終了後、26年3月期連結業績予想について売上高を840億円から850億円(前期比11.5%増)へ、営業利益を38億円から53億円(同53.7%増)へ上方修正すると発表した。建設事業セグメントで特命方式(提案型)の比率上昇に伴って大幅に利益率が向上したため。これを好感した買いが集まっている。

■タムラ製作所 <6768>  596円   +66 円 (+12.5%)  本日終値  東証プライム 上昇率10位
 タムラ製作所<6768>は後場急騰。上昇率が14%を超える場面もあった。10日午後1時ごろ、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を引き上げた。売上高予想は前回予想の1120億円から1200億円(前期比5.2%増)、営業利益予想は46億円から50億円(同3.8%減)としており、業績見通しの改善を好感した買いを引き寄せている。特に北米でAIの広がりを背景とし、電源分配ユニット(PDU)や無停電電源装置(UPS)向け大型トランス・リアクタを中心としたデータセンター関連製品の需要が大きく伸びた。なお、最終利益予想は据え置き。持ち分法適用関連会社である合肥博微田村電気の株式を合弁先に譲渡する予定であり、9月中間期に特別損失として関係会社整理損失引当金繰入額12億円を計上した。9月中間期の売上高は581億8900万円(前年同期比10.9%増)、営業利益が28億8400万円(同73.7%増)、最終利益が3億1900万円(同66.1%減)だった。

■洋缶HD <5901>  3,811円   +420 円 (+12.4%)  本日終値
 東洋製罐グループホールディングス<5901>が急反発し、1991年以来の高値圏に浮上した。同社は前週末7日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比4.3%増の4843億300万円、営業利益は同64.7%増の301億5500万円、最終利益は同2.8倍の341億2700万円となった。各利益は計画を上振れして着地し、最終利益の通期計画に対する進捗率は74%に上った。収益性の向上を評価した買いが集まったようだ。前年同期に貸倒引当金を計上した反動に加え、価格改定による効果や投資有価証券売却益などが利益拡大に寄与した。

■オリンパス <7733>  2,087.5円   +216 円 (+11.5%)  本日終値
 オリンパス<7733>が大幅続伸。前週末7日の取引終了後、約2000ポジションの削減が含まれる「グローバル人員最適化プログラム」の実施を決議したと発表した。26年3月期から開始され、27年3月期に効果の大部分が実現する予定。実施前と比べ年間約240億円のコスト削減が見込まれるとしていることから、収益力強化に向けた取り組みが進むとの見方が優勢になっているもようで、買いが入った。あわせて27年3月期から始まる経営戦略を開示した。売上高成長率は27年3月期に3%、28年3月期に4%、29年3月期に5%と毎年約1ポイントの改善を目指す。加えて、26年3月期を起点に営業利益率は年率約1ポイントの改善、EPS(1株利益)は年率平均成長率(CAGR)で10%超を目標にする。同時に公表した26年3月期第2四半期(4~9月)の連結決算は、売上高が4543億5000万円(前年同期比4.2%減)、最終利益が291億8700万円(同40.4%減)だった。消化器内視鏡ソリューション事業、サージカルインターベンション事業ともに減収。更に米国関税の引き上げやセールスミックスの変化、研究開発費の増加などが利益を押し下げた。

■ツムラ <4540>  3,945円   +396 円 (+11.2%)  本日終値
 ツムラ<4540>が後場一段高。午前11時30分ごろに26年3月期の連結業績予想について、売上高を1880億円から1980億円(前期比9.3%増)へ、営業利益を342億円から350億円(同12.8%減)へ、純利益を230億円から243億円(同25.1%減)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を68円から76円へ引き上げ、年間配当予想を144円(前期136円)としたことが好感された。上海虹橋中薬飲片の連結子会社化に加えて、加工費の低減や販管費の抑制などに取り組んでいることが寄与する。また、政策保有株式の売却なども最終利益押し上げに貢献する。同時に発表した9月中間期決算は、売上高898億9700万円(前年同期比0.9%増)、営業利益171億1900万円(同18.8%減)、純利益124億7700万円(同28.7%減)だった。医療用漢方製剤129処方は、第1四半期に減収となった影響が残り前年割れとなったものの、一般用漢方製剤等は取り扱い店舗数の拡大により好調に推移。中国事業も好調だったが、生薬費及び加工費の上昇により売り上げ原価が増加したほか、人件費やDX関連費用の増加もあり、減益を余儀なくされた。なお、業績予想の修正に伴い、28年3月期を最終年度とする中期経営計画の数値目標についても、営業利益を430億円から460億円へ上方修正した。

株探ニュース

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