富田隆弥の【CHART CLUB】 始まった乱高下、注視すべき25日線

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コラム

「始まった乱高下、注視すべき25日線」

◆11月に入り、株式市場は荒れ模様となっている。日経平均株価は11月初日(4日)の寄り付き直後に史上最高値の5万2636円をつけたが、終値は914円安の5万1497円と大幅に反落した。翌5日は前引けで2423円安まで売られ、大引けでは下げ幅を縮めたものの1284円安と大きく続落した。さすがに6日は671円高と反発をみせたが、2日間の急落を踏まえると、安心できる状況ではない。

◆重要イベントが集中した10月最終週に大商いで最高値を更新した動きは、「高値ピーク」の示現、あるいはその接近を懸念させるものだった。順位相関指数(RCI)のピークアウトや、転換線を1カ月ぶりに割り込んだチャートは、「注意」すべきシグナルとして重く受け止めるべきだろう。

◆日経平均株価は11月5日、25日移動平均線水準にあと一歩まで迫る場面があったが、同線を割り込むことなく推移しており、上昇基調をまだ保っている。今後はこの25日線が上昇基調を維持できるか否かの大きなポイントとなる。仮に割り込むようであれば、4兆5000億円規模に膨らんでいる信用買い残が重荷となる可能性がある。

◆半導体やデータセンターなどAI(人工知能)関連への過剰投資を懸念する声も出始めた。ウォール街の経営トップからは、健全なスピード調整として「今後1~2年の間に株式市場は10%以上調整する可能性がある」との発言も聞かれる。いずれにせよ、米国株も日経平均株価も半年以上にわたって上昇基調を続けており、そろそろ調整入りに注意が必要なタイミングに差し掛かっていることは間違いない。

(11月6日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

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