【今週読まれた記事】AIの進化が提示する“新たなる地平”と投資家の“懸念”

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コラム

 株探でその週によく読まれた記事を紹介する【今週読まれた記事】のコーナー、今週は11月1日から7日までの株探へのアクセス状況を元に人気の記事をご紹介します。

 名実ともに11月相場入りした今週の日本株市場は大荒れとなりました。日経平均株価は前週末比2134円安の5万0276円と急反落。一気に5万円の攻防ラインまで後退を余儀なくされました。3日まで最高値圏にあった米ナスダック総合指数の下落とともに日経平均も先物市場を通じて強烈な売りにさらされ、5日には一時、前日比2400円安をつけて5万円の大台を割り込むなど、ジェットコースターのような相場となりました。

 ここで頭によぎるのが“AI(人工知能)バブルの崩壊”というワードです。もともと足もとの日経平均はAI・半導体相場の熱狂によって一部の銘柄のみが際立って買われ、経済の実態とは乖離が進んでいる状態にありました。先週などは、ほぼ全面安だったにもかかわらず1社のストップ高だけで指数をプラスに塗り替えてしまう日があったほどで、さすがにいびつと言わざるを得ない状況でした。こうした状況を“AIバブル”と見なす向きは多く、危機感が徐々に強まっていたなかでの今週の波乱でした。

 では、これはバブル崩壊の序章なのでしょうか。それを見極めるにはAI・半導体ブームの中心である米国のハイテク企業群の動向を観察する必要があります。「時価総額5兆ドル突破、エヌビディアCEO強気発言の背景<大山季之の米国株マーケット・ビュー>」の大山氏は、現時点では「バブルを示すような金融不安の兆候はない」とみており、経済崩壊級の事態が近々訪れるようなことはないようです。ただ、米巨大テック企業の決算発表とマーケットの反応から「AI投資を回収するための収益手段を明示することができた企業とそうでない企業の差」が出始めていることを指摘。AIブームも次の段階へと進行している様子が詳しくリポートされています。この記事は多くの方に読まれアクセスランキング上位入りとなりました。

 「日経平均の構成比率上位にあるAI・半導体関連の主力銘柄の上値追いが止まれば、日経平均の上げ足も止まる。しかし、これは相場が弱くなるということではなく、個人投資家にとってはむしろ風向きが良い方向に変わる契機ともいえる」と、実体経済の良さを基盤とした投資が活性化する可能性に言及するのは<相場観特集>で見通しを伺った東洋証券 ストラテジストの大塚竜太氏。日本は決算発表シーズンの真っ只中ですが、「ここまでの展開をみると跛行色は否めないものの上方修正銘柄が多く、市場センチメントを強気に傾ける背景ともなっている」と、これまで蚊帳の外だった“AI・半導体以外”の銘柄にも物色の矛先が向かうことを予想し、波乱展開を比較的ポジティブに捉えています。

 また、AI関連への関心もまだまだ衰えるどころか盛り上がりを増している様子を伝えるのが大人気相場コラム「【北浜流一郎のズバリ株先見!】 ─ フィジカルAIで勝機をつかむ日本企業は?!」の北浜氏。米エヌビディアのジェンスン・フアンCEOの講演会で「米国の人々のAI半導体に対する関心の強さ、というより熱さ」に感心したと述べています。その上で北浜氏はエヌビディアが取り組む「フィジカルAI」に期待を寄せ、国内で関連する銘柄を紹介。見事ランキング6位を獲得しました。

 相場コラムは今週も大人気で、以下のすべてが上位入りとなっています。どの記事もお見逃しなく。

  【杉村富生の短期相場観測】 ─国際マネーはド真ん中の銘柄を狙う!
  【植木靖男の相場展望】 ─AI・半導体関連株の命運は?
  【和島英樹のマーケット・フォーキャスト】─高値警戒で短期調整含みも、押し目には買い
  富田隆弥の【CHART CLUB】 半年で67%急騰し、11月相場は乱高下も


 日経平均の急伸を演出したAI・半導体関連銘柄のなかでも、ひときわ耳目を集める存在がソフトバンクグループ <9984> [東証P]です。同社は「ChatGPT」を開発する米オープンAIと合弁会社を設立、AIの本丸ともいえる米テック企業との提携は世間を驚かせました。更にスイスABB社のロボット事業を買収し、同社の戦略が「フィジカルAI」への注力であることが明確になりました。フィジカルAIは、AIが現実世界へ物理的に進出する技術です。具体的には自動運転車やヒト型ロボットといった次世代技術に使用されるもので、ソフトバンクグループの孫正義氏は「次のフロンティアは『フィジカルAI』」と発言しています。「『フィジカルAI』の新たなる地平、10倍株を探す旅『特選5銘柄』<株探トップ特集>」は、フィジカルAI関連の有望銘柄から“テンバガー”も期待できる5銘柄を厳選して紹介。アクセスランキング首位に輝きました。

 投資テーマ関連ではそのほか、大型株の好調に続いて上昇が期待される「東証スタンダード銘柄」にスポットを当て、割安な優良株を探った「隠れた優良株の宝庫、割安感顕著の『スタンダード銘柄』を再評価せよ <株探トップ特集>」がトップ10入り。また、以下の記事も上位入りしています。

  高市政権誕生で再脚光、「地熱発電」関連で熱気高まる妙味株7選 <株探トップ特集>
  新築・更新需要増で追い風強力、「ビルオートメーション関連」起動へ <株探トップ特集>
  「ペロブスカイト太陽電池」が10位、次世代技術として根強い期待<注目テーマ>


 銘柄スクリーニング関連では、株探プレミアム向けに提供している「業績修正履歴」を基に、通期計画に対する進捗率などを総合的に判断し、この時期に“上方修正”する可能性が高い銘柄をリストアップした「今週の上方修正【大予想】 23社選出 <成長株特集>」が5位にランクイン。高利回り銘柄ランキングなどが人気の<割安株特集>も軒並み上位入りとなっています。

  【高配当利回り銘柄】ベスト30 <割安株特集> 11月5日版
  11月に配当取りを狙える【高利回り】ベスト30 <割安株特集>
  10万円以下で買える、財務健全&低PBR 27社【プライム】編 <割安株特集>
  10万円以下で買える、財務健全&低PBR 33社【スタンダード】編 <割安株特集>


 26年3月期上期(4-9月)の決算発表が来週ピークを迎えます。連日200社を超える企業の決算発表があり、特に14日の発表は650社超と、人の手で網羅するのは不可能に近い数です。株探では決算発表の集中期間中、特別態勢で記事を配信。通常17時に配信している【サプライズ決算】は16時40分に<速報>、18時に<続報>の2本を配信。また、株探プレミアム会員向けにはサプライズ決算を“超速報”として15時40分と16時10分に配信します。引け後の材料を一覧できる株探の看板記事「明日の好悪材料」と共にチェックすれば大いなる時短となります。ぜひご活用ください。

  ★本日の【サプライズ決算】続報 (11月04日)
  ★本日の【サプライズ決算】続報 (11月05日)
  ★本日の【サプライズ決算】続報 (11月06日)
  ★本日の【サプライズ決算】続報 (11月07日)

  【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (10月31日発表分)
  【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (11月4日発表分)
  【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (11月5日発表分)
  【明日の好悪材料】を開示情報でチェック! (11月6日発表分)


 また、毎日引け後に、その日に“増収増益”を発表した銘柄をリストアップした「高成長企業を追う! 25年7-9月期【増収増益】リスト <成長株特集>」も配信中。注目銘柄を簡単にチェックできる人気記事です。今週配信した記事は以下の通りです。

  高成長企業を追う! 25年7-9月期【増収増益】リスト <成長株特集> 11月4日版
  高成長企業を追う! 25年7-9月期【増収増益】リスト <成長株特集> 11月5日版
  高成長企業を追う! 25年7-9月期【増収増益】リスト <成長株特集> 11月6日版
  高成長企業を追う! 25年7-9月期【増収増益】リスト <成長株特集> 11月7日版


 今週の株探プレミアムコラムは「強い投資家」さん達の生成AI活用術にフォーカスしたシリーズの続編として「目指せ億トレ、頑張り投資家さんの稼ぎ技」より、超小型グロース株への集中投資で4000万円のトータルリターンを生み出した“ハイテク大好きさん(ハンドルネーム)”が登場。「『成長率の成長力』重視で含み益1000万円、AIでお宝グロースを探す技」では、証券業界でのキャリアと生成AIの徹底活用を武器に、ハイテクさんがお宝グロース株を発掘する際の条件や成長ポテンシャルの有無を見極めるための技を紹介していきます。プレミアム未加入の方も1ページ目が無料でお読みいただけます。

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