前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

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材料

■レーザーテク <6920>  30,770円 (+2,360円、+8.3%)

 レーザーテック <6920> [東証P]が急反発。同社は前週末10月31日の取引終了後、26年6月期第1四半期(7-9月)の連結決算を発表。売上高は前年同期比47.5%増の541億7100万円、営業利益は同67.9%増の267億2800万円、最終利益は同2.1倍の190億5700万円となった。最終利益は通期計画(600億円)に対する進捗率が約32%となっており、評価された。データセンター向けAIサーバー用のGPU(画像処理半導体)やHBM(広帯域メモリー)などの需要が市場をけん引するなか、アクティニックEUV(極端紫外線)パターンマスク欠陥検査装置「ACTIS」などを中心に売り上げを計上し、増収増益につなげた。受注に関しては26年より徐々に回復する見通しだとしている。あわせて同社は同検査装置において、EUVマスク品質管理の生産性を大幅に向上させる「ACTIS A200HiTシリーズ」を製品化したと発表。検査コストの低減とウェハーファブの歩留まり向上に寄与するという。

■中国電 <9504>  927.4円 (+68.9円、+8.0%)

 中国電力 <9504> [東証P]が続急伸。同社は10月31日大引け後(15:30)に決算を発表、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比29.2%増の845億円に伸びた。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の21円→27円(前期は27円)に増額修正しており、好感されたようだ。

■ミロク情報 <9928>  1,900円 (+136円、+7.7%)

 ミロク情報サービス <9928> [東証P]が続急伸。同社は10月31日大引け後(16:00)に決算を発表、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比7.6%増の32.5億円に伸びたが、通期計画の68億円に対する進捗率は47.9%となり、5年平均の49.3%とほぼ同水準だった。直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の連結経常利益は前年同期比21.1%増の19.7億円に伸び、売上営業利益率は前年同期の13.8%→15.1%に上昇した。これが好感されたようだ。

■サンワテク <8137>  2,868円 (+187円、+7.0%)

 サンワテクノス <8137> [東証P]が続急伸。同社は10月31日大引け後(16:00)に決算を発表、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比5.2%増の17.6億円に伸び、従来の27.4%減益予想から一転して増益で着地したことで好感されたようだ。

■ガイシ <5333>  2,776.5円 (+170.5円、+6.5%)

 日本ガイシ <5333> [東証P]が3日続急伸。10月31日の取引終了後に、26年3月期の連結業績予想について、売上高を6300億円から6500億円(前期比4.9%増)へ、営業利益を750億円から850億円(同4.6%増)へ上方修正し、あわせて配当予想を中間・期末各33円の年66円から中間・期末各38円の年76円へ引き上げたことが好感された。上期において、自動車関連製品の出荷が関税率引き上げを意識した駆け込み需要などにより増加したほか、産業プロセスの工事案件売り上げ計上も重なり、エンバイロメント事業の売上高が増加したことや、デジタルソサエティ事業の 半導体製造装置用製品で、一部客先の在庫積み増しにより出荷が増加したこと、更に円安効果などで売上高・利益が計画を上回って着地したことが要因。下期は、米国関税政策の影響で自動車関連製品の需要減や、半導体製造装置用製品の在庫積み増しの需要剥落が予想されるほか、NAS電池事業の製造・販売終了に伴う損失を見込むものの、売価改定や政策保有株式の縮減による売却益などを織り込み、売上高・営業利益を上方修正し、純利益を550億円(同0.1%増)の従来見通しを据え置いた。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高3262億400万円(前年同期比9.3%増)、営業利益487億円(同22.7%増)、純利益238億7000万円(同7.7%減)だった。

■化工機 <6331>  3,480円 (+185円、+5.6%)

 三菱化工機 <6331> [東証P]が3日続急伸。同社は10月31日取引終了後、26年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しは従来の75億円から85億5000万円(前期比50.1%増)に引き上げた。売上高予想も845億円から885億円(同49.5%増)に上方修正。既受注工事の進捗の見直しやコスト改善などが主な要因だとしている。また、期末配当を従来計画比6円増額の46円とすることも発表。これにより、中間配当40円とあわせた年間配当は86円となる。

■JVCケンウ <6632>  1,306.5円 (+68円、+5.5%)

 JVCケンウッド <6632> [東証P]が急反発。同社は10月31日大引け後(15:45)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結最終利益は前年同期比32.4%減の75億円に落ち込んだ。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の140億円→155億円(前期は202億円)に10.7%上方修正し、減益率が31.0%減→23.6%減に縮小する見通しとなったことが好感されたようだ。

■モリタHD <6455>  2,462円 (+128円、+5.5%)

 モリタホールディングス <6455> [東証P]が続急伸。同社は10月31日大引け後(15:30)に決算を発表、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比24.5%増の52.6億円に伸び、通期計画の143億円に対する進捗率は5年平均の16.9%を上回る36.8%に達した。直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の連結経常利益は前年同期比45.7%増の37.2億円に拡大し、売上営業利益率は前年同期の11.4%→13.0%に上昇しており、好感されたようだ。

■エンプラス <6961>  8,560円 (+420円、+5.2%)

 エンプラス <6961> [東証P]が続急伸。同社は10月31日大引け後(15:30)に決算を発表、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比2.0%減の30.8億円となり、通期計画の55億円に対する進捗率は56.0%に達し、5年平均の48.0%も上回った。直近3ヵ月の実績である7-9月期(2Q)の連結経常利益は前年同期比2.8倍の22.5億円に急拡大し、売上営業利益率は前年同期の13.2%→18.0%に大幅上昇したことで好感されたようだ。

■特殊陶 <5334>  6,669円 (+327円、+5.2%)

 日本特殊陶業 <5334> [東証P]が3日続急伸。10月31日の取引終了後に、26年3月期配当予想の中間・期末各91円の年182円から中間・期末各93円の年186円への増額修正と、上限を720万株(自己株式を除く発行済み株数の3.62%)、または300億円とする自社株買いを発表しており、好材料視された。自社株の取得期間は11月1日から来年10月31日までで、取得した全自社株は消却を予定している。同時に発表した9月中間期連結決算は、売上高3511億7100万円(前年同期比8.2%増)、営業利益719億9100万円(同0.4%減)、純利益537億5600万円(同6.7%増)だった。自動車関連で新車組付け用製品の販売が増加したほか、SPE事業で生成AI関連用途での需要増や先端ロジック半導体向けの販売が堅調に推移。ただ、円高進行による為替変動の影響を受けて、営業利益は減益を余儀なくされた。なお、26年3月期通業績予想は、売上高6880億円(前期比5.4%増)、営業利益1300億円(同0.3%増)、純利益900億円(同2.8%減)の従来見通しを据え置いた。

■ファナック <6954>  5,160円 (+251円、+5.1%)

 ファナック <6954> [東証P]が3日続急伸。2021年9月以来、約4年2ヵ月ぶりの高値をつけた。前週末10月31日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を上方修正した。売上高予想を前回予想の8070億円から8188億円(前期比2.7%増)、営業利益予想を1595億円から1759億円(同10.7%増)、最終利益予想を1430億円から1573億円(同6.6%増)に引き上げた。最終利益は減益予想から一転して増益を見込んでおり、業況を評価する買いが流入した。直近の事業環境や業績動向を織り込んだ。10月から来年3月までの想定為替レートは1ドル=140円、1ユーロ=165円を想定する。9月中間期は売上高が4075億6800万円(前年同期比5.1%増)、営業利益が859億6400万円(同13.7%増)、最終利益が798億2000万円(同14.2%増)だった。FA部門ではCNCシステムの売り上げがインドや中国で堅調に推移。ロボット部門では中国や米州が好調だった。ロボマシン部門もインド関連の需要が追い風となり、サービス部門を除いた3部門が増収となった。第2四半期(7-9月)の受注高は2053億円で前年同期比10.6%増、前四半期比0.3%減だった。

■NSD <9759>  3,462円 (+166円、+5.0%)

 NSD <9759> [東証P]が続急伸。同社は10月31日大引け後(15:30)に決算を発表、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比10.0%増の83.5億円に伸びた。併せて、通期の同利益を従来予想の173億円→180億円(前期は170億円)に4.0%上方修正し、増益率が1.5%増→5.6%増に拡大し、従来の7期連続での過去最高益予想をさらに上乗せした。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の89円→92円(前期は87円)に増額修正したことで好感されたようだ。

■稀元素 <4082>  1,365円 (+57円、+4.4%)

 第一稀元素化学工業 <4082> [東証P]が大幅高で3日続伸。10月下旬に連日のストップ高で一気に水準を切り上げ1644円の年初来高値を形成した後スピード調整が入り、前週末31日ザラ場に1129円まで下押す場面があった。しかし、そこから急速に切り返す展開で5日移動平均線を上回って引け、4日もその余勢を駆って上値指向を継続していた。電材向けジルコニウム化合物の大手で、自動車用排ガス触媒ではグローバルニッチトップ企業として存在感を示している。業績も自動車の販売台数増加や原価低減への取り組みが功を奏し会社側の想定を上回る状況にある。31日取引終了後、同社は26年3月期業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の10億円から24億円(前期比5%増)に大幅増額しており、これを材料する形で投資資金の攻勢が続いていた。

■NTN <6472>  360円 (+14.6円、+4.2%)

 NTN <6472> [東証P]が大幅反発。10月31日の取引終了後に、26年3月期の連結業績予想について、売上高を7900億円から8050億円(前期比2.5%減)へ、営業利益を240億円から260億円(同13.2%増)へ、最終損益を60億円の赤字から40億円の赤字(前期238億100万円の赤字)へ上方修正したことが好感された。第3四半期以降の為替レートの見直しや米国の通商政策の影響などを考慮したという。同時に発表した9月中間期決算は、売上高4022億5600万円(前年同期比2.8%減)、営業利益128億6500万円(同29.3%増)、最終利益31億円(前年同期21億2500万円の赤字)だった。売価転嫁や変動費及び固定費の削減などが利益を押し上げた。なお、未定としていた配当予想は中間・期末各5円50銭の年11円(前期11円)とするとあわせて発表した。

■持田薬 <4534>  3,045円 (+97円、+3.3%)

 持田製薬 <4534> [東証P]が大幅反発。同社は4日午後2時ごろ、26年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比31.0%増の49億6700万円となり、通期計画の70億円に対する進捗率は71.0%となった。売上高は同7.6%増の549億8500万円で着地。主力の医薬品関連事業で潰瘍性大腸炎治療剤「リアルダ」など、新薬の売り上げが伸長したことが寄与した。なお、通期業績予想については従来計画を据え置いた。

※4日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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