話題株ピックアップ【夕刊】(1):住友ファーマ、平河ヒューテ、ビジ太田昭

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■住友ファーマ <4506>  2,084.5円   +400 円 (+23.8%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 住友ファーマ<4506>がストップ高。10月31日の取引終了後に、26年3月期の連結業績予想について、売上高を3550億円から4290億円(前期比7.6%増)へ、営業利益を540億円から980億円(同3.4倍)へ、純利益を400億円から920億円(同3.9倍)へ上方修正したことが好感された。北米事業で進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」の販売が好調に推移していることなどに加えて、アジア事業にかかる譲渡益が想定を上回ったことが寄与する。なお、同時に発表した9月中間期決算は、売上高2271億2200万円(前年同期比25.7%増)、営業利益961億5700万円(前年同期81億7900万円の赤字)、最終利益988億6000万円(同322億2900万円の赤字)だった。

■平河ヒューテック <5821>  2,825円   +500 円 (+21.5%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率3位
 平河ヒューテック<5821>はストップ高水準の2825円に買われ、上場来高値を更新した。前週末10月31日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて、通期業績予想を上方修正した。売上高予想を従来予想の350億円から365億円(前期比18.5%増)、営業利益予想を30億円から40億円(同76.4%増)に引き上げた。営業利益が3期ぶりに過去最高益を更新する見込みとなり、評価された。北米メガソーラー発電所におけるパネル間接続用のエネルギー産業関連ケーブルは、現地の旺盛な需要を背景に売り上げが想定を上回る見通し。車載用ケーブルの新規量産品や医療用ケーブルの新製品も堅調に推移。産業機器用ケーブルにおける一部FA分野の回復傾向も追い風となる。9月中間期は売上高が180億9100万円(前年同期比12.9%増)、営業利益が21億2400万円(同69.9%増)だった。

■ビジ太田昭 <9658>  3,595円   +515 円 (+16.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 ビジネスブレイン太田昭和<9658>は急伸。前週末10月31日取引終了後、配当方針を変更すると発表した。「一時的な損益項目を除く連結配当性向40%」から「株主資本配当率(DOE)の5%」を基本に実施する方針に見直した。これに伴い、26年3月期の配当予想を89円から133円(前期78円)に増額修正した。これを好感した買いが集まっている。あわせて株主優待制度の変更も発表した。毎年3月末時点で100株以上を、1年を超えて継続保有する株主に贈呈しているオリジナルQUOカードの額を増やす。これまで200株未満の保有で1000円、200株以上で2000円相当としていたが、変更後は300株未満の保有で3000円、300株以上で5000円相当とする。

■CIJ <4826>  559円   +80 円 (+16.7%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率6位
 CIJ<4826>は物色人気が集中しストップ高。生成AI市場の急拡大が続くなか、「物理環境と直接相互作用しながら業務を遂行するAI技術」であるフィジカルAIに対する関心が世界的に高まっている。具体的にはロボティクス分野とAIの融合が象徴的で、ソフトバンクグループ<9984>などが今後最有力となる戦略領域として注力姿勢を明示している。そうしたなか、同社はAIサービスロボット「AYUDA(アユダ)」が既に社会で活躍の場を広げるなど、業界でも先駆的なポジションにある。今後もソフトのバージョンアップで付加価値の高いサービスに展開する余地があり、AIロボティクス分野の有力銘柄として認識される。足もとの業績も好調で26年6月期第1四半期(25年7~9月)決算は営業利益が前年同期比41%増の6億3100万円と大幅な伸びを達成しており、通期予想の上振れも期待できる状況となっている。

■豆蔵 <202A>  2,623円   +303 円 (+13.1%) 一時ストップ高   本日終値
 豆蔵<202A>が急速人気化、500円高はストップ高となる2820円まで買われる場面があった。東京市場でも生成AIの新たなコンセプトであるフィジカルAIをテーマ視する動きが、中小型株に波及しつつある。10月上旬にソフトバンクグループ<9984>がスイスの重電大手ABBのロボット事業を約8000億円で買収することを発表し、AIとロボティクスを融合させた分野の技術開発に本腰を入れる方針を表明した。その際に、孫正義会長兼社長が「次のフロンティアは『フィジカルAI』である」と発言し話題となった経緯がある。そのなか、豆蔵はAIロボティクス・エンジニアリングのほか自動運転及び先端カーエレクトロニクス分野を深耕するモビリティ・オートメーションサービスが主戦場であり、このテーマに合致する関連最右翼銘柄として頭角を現している。

■日本電技 <1723>  6,180円   +700 円 (+12.8%)  本日終値
 日本電技<1723>が後場一段高。上場来高値を更新。同社は4日午後2時過ぎ、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算発表にあわせ、通期の業績予想を上方修正しており、材料視された。今期の売上高予想は従来の見通しから25億円増額して460億円(前期比6.8%増)、最終利益予想は8億5000万円増額し73億円(同13.8%増)に見通しを引き上げた。空調計装関連事業の収益が予想を上振れする見込みとなり、業績予想に反映させた。9月中間期の売上高は186億6800万円(前年同期比24.6%増)、最終利益は29億6800万円(同80.3%増)だった。

■マックス <6454>  6,260円   +670 円 (+12.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 マックス<6454>がマドを開けて急伸し、上場来高値を更新した。同社は前週末10月31日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表。あわせて通期の業績予想と配当予想を上方修正し、好感されたようだ。今期の売上高予想は従来の見通しから25億円増額して977億円(前期比6.4%増)、最終利益予想は14億円増額して132億円(同17.6%増)に見直した。期末配当予想は12円増額の132円(前期は114円)に修正する。足もとの業績が堅調に推移したことなどを反映。欧米で鉄筋結束機と消耗品の販売が大幅に増加し、9月中間期の売上高は486億8800万円(前年同期比8.5%増)、最終利益は72億8800万円(同33.7%増)となった。

■伊勢化学工業 <4107>  35,250円   +3,700 円 (+11.7%)  本日終値
 伊勢化学工業<4107>が3連騰し約10カ月ぶりに年初来高値を更新。10月31日の取引終了後に、12月31日を基準日として1株を10株に株式分割すると発表したことに加えて、25年12月期の連結業績予想について、売上高を375億円から380億円(前期比14.2%増)へ、営業利益を80億円から90億円(同17.5%増)へ、純利益を54億円から61億円(同20.3%増)へ上方修正し、期末配当予想を190円から200円(年390円)へ引き上げたことを好感した買いが流入した。上方修正は、ヨウ素製品の販売数量が計画を下回っているものの、ヨウ素の国際市況が想定を上回る水準で推移していることに加え、為替相場が想定よりも円安となっていることが要因としている。なお、同時に発表した第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高300億2800万円(前年同期比22.1%増)、営業利益75億円(同29.8%増)、純利益51億7800万円(同35.7%増)だった。

■アバントグループ <3836>  1,762円   +176 円 (+11.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率8位
 アバントグループ<3836>は大幅高で3日続伸。前週末10月31日の取引終了後、26年6月期第1四半期(7~9月)の連結決算を発表した。売上高が75億1500万円(前年同期比10.9%増)、営業利益が13億4100万円(同22.8%増)、最終利益が8億5200万円(同38.5%増)となっており、大幅な増収増益を好感した買いが集まっている。連結会計向け自社パッケージソフトの開発・保守や同ソフトを利用した決算のアウトソーシングを提供する連結決算開示事業、コンサルティング・システム開発を通じてAI・BIソリューションなどを提供するデジタルトランスフォーメーション推進事業が業績を牽引した。

■扶桑化学工業 <4368>  5,670円   +550 円 (+10.7%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 扶桑化学工業<4368>は続騰し上場来高値を更新。前週末10月31日の取引終了後、26年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算の発表にあわせて通期業績予想を上方修正した。売上高予想を前回予想の727億円から755億円(前期比8.6%増)、営業利益予想を140億円から175億円(同7.8%増)、最終利益予想を94億円から122億円(同5.0%増)に引き上げた。各利益は減益予想から一転増益を見込む。同時に年間配当予想を中間・期末各38円の年76円から中間・期末各41円の年82円(前期は73円)に増額した。業況と株主還元姿勢を評価した買いが集まっている。9月中間期は前回予想から上振れて着地した。AI用途を中心に半導体市場向けのコロイダルシリカの販売が好調に推移。為替レートが想定よりも円安に推移したことや法人税率の低い在外子会社での利益が増え見積実効税率が下がったことも業績を押し上げた。今後もコロイダルシリカの販売増加が継続すると見込んでおり、通期業績予想に織り込んだ。

株探ニュース

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