「フィジカルAI」が3位急浮上、ソフトバンクG、エヌビディア主導でAI相場は第2幕へ<注目テーマ>
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★人気テーマ・ベスト10 1 半導体 2 人工知能 3 フィジカルAI 4 防衛 5 レアアース 6 データセンター 7 造船 8 量子コンピューター 9 サイバーセキュリティ 10 ペロブスカイト太陽電池 みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「フィジカルAI」が3位に急浮上している。 生成AI市場が世界的に拡大しているが、その成長スピードはテキストから画像、そして動画へと加速度を増している。そのなか「物理環境と直接相互作用しながら業務を遂行するAI技術」と定義される「フィジカルAI」がにわかに脚光を浴びている。AIはその圧倒的な演算能力と情報処理能力という点で人類の英知を既に圧倒的に上回っているが、これに加え、現在は人間のコマンドを必要とせずAI自らが考えて動くAIエージェント時代に片足を踏み入れているのは周知の通りだ。その延長線上で、フィジカルAIはロボットや自動運転の判断や制御をAI自らが担うというのがコンセプトであり、いわば3次元空間でAIが独立した個体として人間と共生していくことを意味する。 国内外を問わず人工知能(AI)の研究開発や社会実装の動きが想定を上回るペースで進んでいるが、フィジカルAIは人類への貢献という点でその理想形と言うこともできる。株式市場でもテーマ買いの動きが顕著となってきたが、その引き金を引いたのはソフトバンクグループ<9984.T>の孫正義会長兼社長だ。ソフトバンクGは米国の大規模なAIインフラ整備計画である「スターゲート」で主導的なポジションを担うが、一方で10月初旬にスイスの重電大手ABBのロボット事業を巨額買収し、AIとロボティクスを融合させた分野における技術開発に本腰を入れる方針を標榜した。その際、孫氏は「次のフロンティアはフィジカルAIである」と発言、これがAI関連大相場の様相を呈している株式市場でも新たなキーワードとして急速に認知度を高める格好となった。 米国ではAI相場のシンボルともなっている半導体大手エヌビディア<NVDA>が時価総額を世界で初めて5兆ドルに乗せるなど、その躍進ぶりに陰りが見られないが、同社のジェンスン・ファンCEOもフィジカルAIを重視し、同分野への布石に抜かりがない。メカトロニクスのトップ企業である安川電機<6506.T>と協業体制で、AIとロボティクスを融合させた分野でエヌビディアがリード役を担う青写真を描いている。 東京市場でもこのフィジカルAIで関連銘柄を探す動きが顕在化している。主力どころでは最先端のAI半導体向け製造装置で圧倒的シェアを誇るアドバンテスト<6857.T>やディスコ<6146.T>のほか、ICパッケージ基板のイビデン<4062.T>や封止装置を手掛けるTOWA<6315.T>。また、ロボティクス分野では前出の安川電やファナック<6954.T>などが挙げられる。更に中小型株ではCIJ<4826.T>、豆蔵<202A.T>、ジーデップ・アドバンス<5885.T>などに今後の活躍期待が大きい。 出所:MINKABU PRESS
