JR東海が大幅安で3日続落、リニア新幹線の総工費を増額

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 JR東海<9022.T>が大幅安で3日続落している。29日の取引終了後、現在工事を進めているリニア中央新幹線の品川・名古屋間の総工事費について、従来計画の7兆400億円から11兆円になりそうだと発表したことが嫌気されている。総工事費は当初5兆5200億円を見込んでいたが、21年4月に7兆400億円に増額。今回は2回目の増額修正となる。鋼材やコンクリートをはじめとする物価高騰の影響や難工事への対応、仕様の深度化などを織り込んだとしており、工事費の資金は営業キャッシュフローを主体に、不足分については資金調達によって賄うとしている。

 同時に、26年3月期の連結業績予想について、売上高を1兆8650億円から1兆9370億円(前期比5.7%増)へ、営業利益を6670億円から7460億円(同6.1%増)へ、純利益を4230億円から4800億円(同4.7%増)へ上方修正した。上期において、大阪・関西万博の効果などもあって東海道新幹線・在来線ともに利用が好調に推移し運輸収入が過去最大となったほか、グループ会社の売り上げも増加するなど上期業績が好調に推移したことが要因。上期決算は売上高9822億200万円(前年同期比12.4%増)、営業利益4540億5100万円(同24.3%増)、純利益2981億1600万円(同27.6%増)だった。

 また、4月30日に発表した自社株買いについて、取得枠の上限を4500万株、または1000億円から、4800万株(自己株式を除く発行済み株数の4.95%)、または1100億円に引き上げた。取得期間は来年2月27日までで据え置き。なお、取得した全自社株は26年3月18日付で消却する。

出所:MINKABU PRESS

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