株価指数先物【引け後】 明日もアドバンテストを睨んでの展開に
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大阪12月限 日経225先物 51330 +870 (+1.72%) TOPIX先物 3277.5 -17.5 (-0.53%) 日経225先物(12月限)は前日比870円高の5万1330円で取引を終了。寄り付きは5万0700円と、シカゴ日経平均先物清算値(5万0695円)にサヤ寄せする形で、買いが先行して始まった。寄り付き直後につけた5万0670円を安値に、ショートカバーを交えたロング優勢の流れとなった。買い一巡後は5万0800円~5万0900円辺りでもみ合う場面もあったが、前場中盤にかけて5万1000円に乗せてくると、上へのバイアスが強まり、ランチタイムで5万1370円まで上げ幅を広げた。 その後は持ち高調整とみられるロングの解消が入り、後場の取引開始後には5万1120円まで上げ幅を縮めた。しかし、アドバンテスト<6857>[東証P]がストップ高で張り付くなかで先高観が強まり、終盤にかけて5万1530円まで買われる場面もみられた。 上方修正を発表したアドバンテストはマドを空けて上昇し、一気に10月7日につけた上場来高値(1万8830円)を更新した。2万2000円台に乗せた後は利食いの動きもあったが、後場中盤以降はストップ高での推移となった。買い残を残しているため明日以降の上昇が意識されやすく、先物でのヘッジ対応の動きもあったとみられる。1社で日経平均株価を1077円押し上げており、同社のほかソフトバンクグループ<9984>[東証P]や東京エレクトロン<8035>[東証P]などの半導体や人工知能(AI)関連株に物色が一極集中していた。 指数インパクトの大きいアドバンテストに資金が集中したことで、指数連動のパッシブファンドなどは買わざるを得ない状況であろう。値がさ株であるため、他の銘柄を売却して組み入れを迫られる状況とみられ、結果として東証プライムの値下がり銘柄数が8割を超える状況になったとみられる。 日経225先物は5万1530円まで買われ、ボリンジャーバンドの+2σ(5万1500円)を捉えた。節目の5万1500円に乗せたことで、いったんは利食いに伴うロング解消が入りやすいだろう。引け後にディスコ<6146>[東証P]が発表した決算はコンセンサスの範囲内だった。同社はきょう2500円超上昇していたが、これが剥がれたとしても日経平均株価へのインパクトは20円程度に限られるため、結局はアドバンテスト次第となるだろう。 そのため、アドバンテストにピーク感が強まるようだと、一気にショートを仕掛けてくる動きが勢いを増す可能性がある。ただ、一転してストップ安をつけてくるような需給悪化は考えにくく、短期的なショートに対しては、その後のカバーを狙ったロング対応に向かわせそうだ。 なお、日経225先物の+2σはナイトセッションで5万1900円辺りまで切り上がってきた。急ピッチの上昇により過熱感が警戒されてきそうだが、バンドに沿ったトレンドを形成しているため、オプション権利行使価格の5万1500円を中心とした上下の権利行使価格となる、5万1000円から5万2000円のレンジを想定する。 NT倍率は先物中心限月で15.66倍に上昇した。+2σ(15.54倍)を明確に上回り、15.69倍まで切り上がる場面もあった。+3σ(15.88倍)に接近してきたことで、いったんはNTロングの巻き戻しが意識されやすいところではある。ただし、アドバンテストへの資金集中が続くようだと、NTロングに振れやすい状況が続きそうだ。 手口面(12月限:立会内)では、日経225先物はABNクリアリン証券が2万7643枚、ソシエテジェネラル証券が2万0467枚、サスケハナ・ホンコンが6446枚、JPモルガン証券が3618枚、モルガンMUFG証券が3436枚、SBI証券が3409枚、バークレイズ証券が2891枚、日産証券が2460枚、ゴールドマン証券が1919枚、みずほ証券が1889枚だった。 TOPIX先物はABNクリアリン証券が2万7584枚、ソシエテジェネラル証券が2万0474枚、バークレイズ証券が6441枚、ゴールドマン証券が4262枚、モルガンMUFG証券が4206枚、JPモルガン証券が3435枚、サスケハナ・ホンコンが3221枚、ビーオブエー証券が2510枚、SBI証券が1553枚、BNPパリバ証券が1444枚だった。 株探ニュース
