株価指数先物【寄り前】 アドバンテストが日経平均型を牽引

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先物

大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 50660 +200 (+0.39%)
TOPIX先物 3303.5 +8.5 (+0.25%)
シカゴ日経平均先物 50695 +235
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 28日の米国市場は、NYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。30日のトランプ米大統領と中国の習近平国家主席による米中首脳会談を控えて、貿易問題を巡る米中対立の緩和期待が高まった。米連邦準備理事会(FRB)が29日まで開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを決めるとの観測が投資家心理を明るくさせた。

 予想を上回る決算を発表したシャーウィン・ウィリアムズが買われたほか、エヌビディアは開発者会議(GTC)でファンCEO(最高経営責任者)が人工知能(AI)関連製品の強い見通しを示したことが好感され、上場来高値を更新。オープンAIと新たな契約で合意したと伝わったマイクロソフトも買われ、NYダウを押し上げた。

 S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、自動車・同部品、自動車・同部品、ソフトウエア・サービスが上昇した一方で、不動産、消費者サービス、保険が下落。NYダウ構成銘柄では、シャーウィン・ウィリアムズ、エヌビディア、マイクロソフトのほか、シスコシステムズ、アマゾン・ドット・コム、ユナイテッドヘルス・グループが買われた。半面、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ナイキ、ウォルマート、マクドナルド、メルクが軟調。

 シカゴ日経平均先物(12月限)の清算値は、大阪比235円高の5万0695円だった。日経225先物(12月限)のナイトセッションは、日中比80円安の5万0380円で始まった。直後につけた5万0290円を安値にロング優勢となり、ほどなくしてプラス圏を回復。米国市場の取引開始時に5万0600円台に乗せると、中盤にかけて上へのバイアスが強まり、5万0810円まで買われる場面もみられた。終盤にかけては利食いに伴うロング解消により上げ幅を縮め、5万0660円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする形から、買い先行で始まりそうだ。米国市場ではエヌビディアなど半導体株が買われ、フィラデルフィア半導体(SOX)指数は連日で上場来高値を更新している。さらに昨夕、2026年3月期の上方修正を発表したアドバンテスト<6857>[東証P]が米預託証券(ADR)で6%あまり上昇しているため、日経平均株価をけん引することが見込まれる。

 日経225先物はナイトセッションで節目の5万0500円を上回って終えており、ボリンジャーバンドの+2σ(5万1380円)が意識されてきそうだ。週足の+2σ(5万0680円)が支持線として意識されてくると、上へのバイアスが強まりやすく、ショートカバーを誘うことになりそうだ。また、昨日行われた首脳会談で、日米の良好な関係が示されたことも評価されよう。

 FOMCや日銀の金融政策決定会合、米中首脳会談を控え、買い一巡後は膠着感が強まる可能性があるほか、持ち高調整のロング解消も意識されそうだが、5万0500円を下回る局面では押し目待ち狙いのロング対応に向かわせよう。そのため、オプション権利行使価格の5万0375円から5万1375円とやや広めのレンジを想定する。

 28日の米VIX指数は16.42(27日は15.79)に上昇した。前日に約1カ月ぶりに16.00を割り込んだこともあり、いったんは反発が意識されやすい。米中首脳会談を控えて楽観視はできないものの、75日移動平均線(16.46)が上値抵抗線として機能しており、リスク選好に向かわせやすいだろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で15.31倍に上昇した。21日につけた15.25倍を突破し、ボリンジャーバンドの+2σ(15.42倍)が射程に入ってきた。アドバンテストが上昇来高値を更新してくる可能性が高まるなか、NTロングに振れやすい需給状況になりそうである。

株探ニュース

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