ドル円は151円台に伸び悩む 明日からのイベント控え調整=NY為替概況

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ドル円は151円台に伸び悩む 明日からのイベント控え調整=NY為替概況

 きょうのNY為替市場、ドルが売り優勢となる中、ドル円は151円台に伸び悩んでいる。明日から市場は重要イベントが目白押しの中、新規にポジションを傾けようという動きまではなく月末接近もあり、ポジション調整が中心となった。

 明日はFOMCの結果発表や、FOMC後にはマグニフィセント7の決算が始まる。FOMCが利下げが確実視されている一方、米政府機関の閉鎖で経済指標の発表が延期される中、パウエル議長は12月についてはオープンの姿勢を強調してくるとも見られている。

 本日のドル円は一時151.75円近辺まで下落していた。10月17日から27日までの上昇波のフィボナッチ38.2%戻しが151.75円付近にあり、本日はその水準でサポートされている。下抜けるようであれば、50%戻しの151.30円、61.8%戻しの150.85円あたりが視野に入る。

 ユーロドルはNY序盤に売りが強まり、1.16ドル台前半に値を落としたものの、動きが一巡すると1.1660ドル付近に戻す展開。ここ数日のユーロドルは底堅さを取り戻しており、小幅ながらも5日続伸しているが、21日線を回復し、100日線もうかがう動きが見られている。ただ、専らドルの動きに左右される展開ではある。一方、ユーロ円は戻り売りが優勢となっており、177円台前半に下落。ユーロ発足以来の高値更新でやや過熱感も見られていた。

 今週は重要イベントが目白押しだが、ECBも30日に理事会を開催。ECBはすでに利下げサイクルを終えており、インフレも目標の2%付近まで低下している中、今回は据え置きが確実視されているようだ。声明でも9月に示した「現状は好位置にある」というメッセージを繰り返すと見られている。

 9月の理事会以降の経済指標は全体的にやや軟調な傾向を示しているものの、9月時点の見通しを修正するほど弱さではない。また、ECBは「データ次第」および「会合ごとに判断」という姿勢も強調するものと見られる。

 ポンドドルは再び売りが優勢となり、一時1.32ドル台半ばまで下落する場面も見られた。200日線が1.3235ドル付近に来ており、下値を試す動きが続いている。ポンド円も下落しており、201円台に下落。

 ポンドはさらに下落する可能性があるとの指摘がアナリストから出ている。リーブス英財務相が予想以上に深刻な財政悪化に直面しているためだという。報道によると、英予算責任局(OBR)は11月の予算案でGDPの見通しを0.3%ポイント下方修正する見通しだという。

 これは財政に約270億ポンドの打撃を与える規模で、リーブス英財務相は財政健全化のために400億-500億ポンド規模の歳出削減または増税措置を講じる必要があると分析している。アナリストは、これがポンドにとって大きな下振れリスクになると述べた。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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