話題株ピックアップ【夕刊】(2):メタプラ、宮崎銀、ヒューリック

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■メタプラネット <3350>  499円   +11 円 (+2.3%)  本日終値
 メタプラネット<3350>は後場に上げ幅を拡大した。同社は28日、自社株の取得枠を設定したと発表。株式の需給インパクトを期待した買いが集まった。取得総数1億5000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の13.13%)、取得総額750億円を上限とし、期間は10月29日から来年10月28日まで。同時に公表した資本配分方針の一環として設定する。同社が策定した資本配分方針は、3点の基本原則を基軸とする。1点目はビットコイン(BTC)イールド(1株当たりBTC保有量の増加率)の最大化を図るために永久型優先株式の活用を積極的に進め、BTC建ての長期的な株主価値の向上の実現を目指すこと、2点目は企業価値を保有するBTCの時価純資産で割った倍率であるmNAVが1倍を下回る水準では株式発行による資金調達は原則実施しないこと、3点目はmNAVが1倍を下回る局面ではBTCイールドの最大化を図るため、自社株取得を適切に執行すること。これらをもとに、中長期的な企業価値の最大化につなげる。自社株取得の財源には、手元資金や優先株式による資金調達、随時借り入れが可能なクレジット・ファシリティ、BTCインカム事業による収益などの活用を想定。今回の決定にあたり、同社はカストディアンとの間で上限5億ドル(約764億円相当)のクレジット・ファシリティ契約を締結する。

■宮崎銀行 <8393>  4,750円   +75 円 (+1.6%)  本日終値
 宮崎銀行<8393>が後場に入り強含みへと転じた。午後0時30分ごろ、集計中の9月中間期連結業績について、最終利益が従来予想の55億円から67億円(前年同期比37.9%増)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。貸出金利息や有価証券利息配当金、役務取引等収益が計画を上回った一方、与信関連費用や経費が想定を下回る見込みとなったことなどが要因としている。

■ヒューリック <3003>  1,603円   +22.5 円 (+1.4%)  本日終値
 ヒューリック<3003>が後場に入りプラスに転じた。午前11時30分ごろ、25年12月期の連結業績予想について、営業利益を1780億円から1830億円(前期比12.0%増)へ、純利益を1080億円から1120億円(同9.4%増)へ上方修正し、あわせて期末配当予想を28円50銭から31円50銭へ引き上げたことが好感された。保有方針に合致しない物件の売却を進めた結果、営業利益以下全ての段階利益の見通しを上方修正することになったという。また、予測が困難として未開示としていた売上高については7100億円(同20.0%増)を見込むとした。なお、年間配当は60円(前期54円)となる。同時に発表した第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高4242億1800万円(前年同期比34.6%増)、営業利益1063億7100万円(同19.7%増)、純利益606億2400万円(同11.0%増)だった。第3四半期までに竣工、取得した物件によりオフィスなどの不動産賃貸収入が安定的に推移したことに加え、販売用不動産の売り上げも順調に推移した。また、旺盛なインバウンド需要の取り込みによる宿泊単価の上昇に加えて、新規開業事業所の売り上げも加わったホテル・旅館事業も好調だった。

■SBIGAM <4765>  605円   +5 円 (+0.8%)  本日終値
 SBIグローバルアセットマネジメント<4765>は続伸。27日取引終了後に4~9月期連結決算を発表し、売上高は72億7300万円(前年同期比26.8%増)、営業利益は14億1600万円(同16.2%増)だった。SBI岡三アセットマネジメントを連結化した効果が出た。あわせて、今期の株主優待制度を拡充すると発表した。12月1日付で予定しているSBIレオスひふみ<165A>との合併に伴い、SBIレオスの投資信託を優待品として新たに付与する。更に、上場25周年を記念した優待を従来の制度に追加して実施することも明らかにした。

■LITALICO <7366>  1,294円   +9 円 (+0.7%)  本日終値
 LITALICO<7366>が大幅続伸。27日の取引終了後に発表した9月中間期連結決算が、売上高188億6400万円(前年同期比21.6%増)、営業利益20億8000万円(同2.1倍)、純利益12億3600万円(同97.1%増)と大幅増益となったことが好感された。就労支援事業で、マーケティング投資や人材育成施策、企業文化強化の取り組みなどの投資を実行したことが利益を圧迫したものの、児童福祉事業で短時間中心の支援プログラムへの回帰で施設稼働率が安定化したことや、プラットフォーム事業でSaaS型プロダクトを中心に契約施設数が順調に増加したことが利益押し上げに貢献した。なお、26年3月期通期業績予想は、売上高365億円(前期比9.9%増)、営業利益40億円(同15.0%増)、純利益25億円(同4.1%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、上限を30万株(自己株式を除く発行済み株数の0.84%)、または3億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視された。取得期間は10月28日から12月31日までで、機動的な資本政策の遂行及び資本効率の向上並びに株主還元を図るためとしている。

■ニデック <6594>  2,070.5円   -500 円 (-19.5%) ストップ安   本日終値  東証プライム 下落率トップ
 ニデック<6594>がストップ安。東京証券取引所は27日の取引終了後、ニデックを特別注意銘柄に28日付で指定すると発表した。財務諸表に添付される監査報告書において意見不表明が記載され、内部管理体制などについて改善の必要性が高いと認められるため、としている。また、日本経済新聞社は27日の取引終了後、ニデックを日経平均株価の構成銘柄から除外すると発表。株価指数連動型のファンドによる売り需要が意識されたようだ。銘柄入れ替えは11月5日付。ニデックの除外に伴い、日経平均構成銘柄にイビデン<4062>が採用される。

■ホギメディカル <3593>  5,090円   -420 円 (-7.6%)  本日終値  東証プライム 下落率8位
 ホギメディカル<3593>は大幅安。27日取引終了後に4~9月期連結決算を発表し、売上高は188億5700万円(前年同期比3.9%減)、営業利益は12億7700万円(同38.7%減)だった。キット製品の売上高が伸び悩んだほか、材料費や人件費の増加が利益面で響いた。

■キヤノン <7751>  4,398円   -254 円 (-5.5%)  本日終値
 キヤノン<7751>が大幅反落。27日の取引終了後、25年12月期の連結業績予想について、営業利益を4600億円から4510億円(前期比61.2%増)へ、純利益を3300億円から3255億円(同2.0倍)へ下方修正したことが嫌気された。売上高は4兆6000億円から4兆6160億円(同2.4%増)へ上方修正した。カメラやネットワークカメラは成長を継続するほか、生成AI向けを中心に半導体露光装置需要が堅調に推移していることなどが寄与する。ただ、先行きの不透明感から一部の地域で商談の後ろ倒しが見られることや、追加関税影響を織り込んだことで利益は下方修正した。なお、第4四半期の想定為替レートは1ドル=150円(従来予想比約4円の円安)、1ユーロ=175円(同約5円の円安)としている。同時に発表した第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高3兆3028億円(前年同期比2.1%増)、営業利益3023億5500万円(同1.9%増)、純利益2195億7100万円(同0.5%増)だった。カメラやネットワークカメラが伸長したほか、生成AI向け需要が高水準で継続したことを受けて後工程向け露光装置の販売が増加。FPD露光装置もスマホ向けパネルの高機能化に伴う追加投資の需要を捉え販売台数を大きく伸ばした。

■SPDR <1326>  55,110円   -2,340 円 (-4.1%)  本日終値
 SPDRゴールド・シェア<1326>やNEXT FUNDS 金価格連動型上場投信<1328>、純金上場信託(現物国内保管型)<1540>といった金ETFは軟調。27日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物相場は、12月限が前日比118.1ドル安の1トロイオンス=4019.7ドルと下落した。一時、3985.9ドルと4000ドル割れとなる場面があった。足もとで米中対立が緩和に向かう動きが出るなか、安全資産である金は軟調な値動きとなった。

■サンテック <1960>  1,347円   +300 円 (+28.7%) ストップ高   本日終値
 サンテック<1960>がストップ高。同社は電気工事大手だが海外売上比率が約5割を占めており、マレーシアでのデータセンター(DC)関連の工事などが収益押し上げに寄与している。そうしたなか、同社は27日取引終了後に26年3月期上期(25年4~9月期)の業績予想の修正を発表した。営業利益は従来計画の3億円から11億7800万円(前年同期比77%増)と大幅増額しており、これがポジティブサプライズとなり投資資金が集中する格好となった。同社は投資指標面からも超割安圏に位置し、PBRは0.5倍台と会社解散価値の半値水準に放置されている一方、配当利回りが3.8%前後と高く株価見直し余地の大きさも意識されている。

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