<動意株・27日>(大引け)=日ギア、丸大食、冨士ダイスなど
投稿:
日本ギア工業<6356.T>=マド開け急伸。9月16日につけた年初来高値800円は寄り付き時点で上回り、時価は2015年1月以来約10年9カ月ぶりの高値ゾーンに浮上している。バルブアクチュエーターなどの歯車装置事業を手掛けており、圧倒的商品シェアを誇る原子力発電関連の一角としてテーマ物色の対象となっている。そうしたなか、東京電力ホールディングス<9501.T>の柏崎刈羽原発の再稼働に関する思惑は同社株にも大きな影響を与える材料となっている。一方、防衛省向けでは直接的な取引こそないものの、同社の手掛ける駆動機器関連の技術は、大手企業を経由して艦艇向けで需要を獲得している点も注目。トランプ米大統領の来日と日米首脳会談を目前に防衛関連株としての側面も投資マネーを誘引する手掛かりとなっているようだ。なお、同社は今週末31日に26年3月期上期(25年4~9月)決算発表を控えており、この内容にもマーケットの視線が集まる。 丸大食品<2288.T>=後場終盤に上げ幅拡大。午後3時ごろ、集計中の9月中間期連結業績について、営業利益が従来予想の30億円から42億円(前年同期比45.7%増)へ、純利益が23億円から31億円(同27.4%減)へ上振れて着地したようだと発表しており、好材料視されている。ハム・ソーセージやデザート類などの加工食品の販売が好調だった一方、食肉事業において相場高の影響から米国産牛肉の販売が想定を下回って推移したことから、売上高は1212億円から1202億円(同1.4%増)へ下振れて着地した。ただ、加工食品の売上高が堅調に推移したことに加えて、原料高が想定よりも緩和されたことや、食肉事業で採算管理の徹底により収益性の改善が図られたことなどが寄与し利益を上振れさせた。 冨士ダイス<6167.T>=後場急動意し一時ストップ高。午後1時45分ごろ、鋼程度の比重、超硬合金と同等・鋼の4倍の耐摩耗性を実現し、レアメタルの使用量を大幅削減した新合金「サステロイ STN30」を開発したと発表しており、これを好感した買いが流入している。「サステロイ STN30」は軽量でありながら、超硬合金と同等の耐摩耗性を実現したほか、地政学的リスクが懸念されるタングステンとコバルトを極力減らした合金を作るというコンセプトからニオブカーバイドを主成分とし、より耐摩耗性を向上させたのが特徴。これらを生かし、耐摩耗性が求められる一方で重量のある超硬合金の使用が難しい分野である回転工具や混錬工具などでの利用が見込まれているという。なお、10月29~31日にポートメッセなごや(名古屋市港区)で開催される「第8回[名古屋]オートモーティブワールド」に初出展される。 プロレド・パートナーズ<7034.T>=4日ぶり急反発。同社は前週末24日の取引終了後、営業投資有価証券の売却による売上高の計上見込みについて発表。連結売上高27億9200万円を計上する見込みだと発表しており、材料視されたようだ。同社グループが出資している投資事業有限責任組合が保有する営業投資有価証券の一部を売却した。25年10月期の連結業績に及ぼす影響については他の要因を含めて精査中としている。 テクノホライゾン<6629.T>=物色人気にストップ高。前週末24日取引終了後、4~9月期連結決算を発表した。売上高は228億7100万円(前年同期比2.7%減)、最終損益は4億5700万円の黒字(前年同期2億7600万円の赤字)に浮上して着地した。ロボティクス事業の減少が売上高に影響した一方、損益面では粗利益率の改善や販管費の削減が奏功した。最終損益は通期計画(4億5000万円の黒字)を上回った。これが好感されている。 PLANT<7646.T>=急伸。同社は北陸を地盤に大型ディスカウント店を展開しているが、顧客ニーズを捉え足もとの業績は好調に推移している。前週末24日取引終了後、26年9月期の業績予想を発表したが、営業利益は前期比10%増の22億円を予想、16年9月期以来10期ぶりの利益水準に回復する見通しとなった。価値あるプライベート(PB)商品の投入で利益率を改善させ収益に反映させるほか、セルフレジの全店導入完了に伴い人的負担を軽減し、コスト削減への取り組みも万全だ。更に株主還元にも積極的。今期年間配当は前期実績比20円の増配となる95円を計画、配当利回りは前週末終値換算で5.7%と高水準が際立つ。これらを好感する投資資金の攻勢を誘っている。 ※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。 出所:MINKABU PRESS
