富田隆弥の【CHART CLUB】 高値圏で乱高下も、25日線を維持

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コラム

「高値圏で乱高下も、25日線を維持」

◆テクニカル指標が過熱すれば調整を挟み、大きく値を上げて高値圏に来れば乱高下も起こりやすい――それが相場の常である。いまチャートで重視すべきは、上昇基調を維持しているか否かであり、その基準となるのが25日移動平均線だ。日経平均株価が同線(23日時点4万6789円)を維持できれば、先行きは5万円台乗せが想定され、押し目買い基調も続くことになろう。

◆日経平均株価は10月21日に史上最高値となる4万9945円をつけ、5万円の大台に迫った。しかし、同日の首班指名選挙で自民党総裁・高市早苗氏が新総理に選出されると、「材料出尽くし」として利益確定売りが強まり、後場は急速に上げ幅を縮めた。その後22日、23日と続落し、4万8399円まで調整を入れている。ただ、25日線まで下げることなく、一目均衡表の転換線(同4万8245円:過去9日間の最高値と最安値の平均値)を支持線として上昇基調を維持している。

◆25日線がテクニカル上のポイントとなっているのは、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]やアドバンテスト <6857> [東証P]も同様である。ソフトバンクグループの25日線は23日時点で2万0752円、アドバンテストは同1万6236円に位置する。両社株ともに上昇基調を保っているが、足もとの下落で25日線が目前に迫ってきた。ここから反発に転じられるかどうかが焦点となる。

◆カギを握るNYダウ、ナスダック総合指数は高値圏での推移を保っているものの、このところ乱高下が目立つ。金価格や暗号資産(ビットコイン)が高値更新後に急調整するなど、投機筋のマネーで相場は荒い展開を見せるようになってきた。株式市場も同様の展開になるのか警戒は怠れない。

◆来週は27日にトランプ米大統領の来日(28日に高市首相と会談予定)、28~29日に米連邦公開市場委員会(FOMC)、30日に米中首脳会談など重要イベントが続く。米ロ首脳会談が中止となり、米中首脳会談も緊張緩和が進むかどうかは不透明だ。いずれにせよ、日経平均株価とその25日線の水準を見極めつつ、相場に臨んでいくことになろう。

(10月23日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

株探ニュース

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