話題株ピックアップ【夕刊】(1):名村造、フェローテク、フロンテオ
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■名村造船所 <7014> 4,410円 +570 円 (+14.8%) 一時ストップ高 本日終値 名村造船所<7014>が一時ストップ高の水準となる前営業日比700円高の4540円に買われ、上場来高値を更新。内海造船<7018>が急騰するなど、造船関連株への資金流入が顕著となっている。23日付の日本経済新聞朝刊は、「日本の造船業の建造量倍増を目指し、今治造船など国内17社でつくる業界団体は近く3500億円の設備投資を表明する」と報じた。大型投資を自前で賄うことには限界があるとし、23日に政府に「必要な支援規模と支援割合を備えた基金」も要望するという。報道を受け、造船関連企業による生産能力増強による中期的な業績拡大シナリオが改めて意識され、株価の刺激材料となった。中国塗料<4617>や三井E&S<7003>、ダイハツインフィニアース<6023>も大幅高となっている。 ■平河ヒューテック <5821> 2,401円 +189 円 (+8.5%) 本日終値 東証プライム 上昇率4位 平河ヒューテック<5821>は大幅高で年初来高値を更新。22日に関東財務局に提出された大量保有報告書で、投資運用業のアクシウム・キャピタル(シンガポール)が大株主に浮上したことが判明した。保有割合は5.52%で、保有目的は「純投資」としている。報告義務発生日は10月15日。これを受けて思惑的な買いを呼び込んだようだ。 ■エフアンドエム <4771> 3,025円 +213 円 (+7.6%) 本日終値 エフアンドエム<4771>が急反発。記帳代行事業や中小企業向け会計及び管理部門支援サービスなどを展開するが、業績は好調を極めており、26年3月期営業利益は前期比15%増の31億3200万円と2ケタ成長を継続するとともに過去最高利益を連続で更新する見通しにある。22日取引終了後、独立系アクティビスト・ファンドで、著名投資家の井村俊哉氏の助言に基づいた株式投資を行う日本株Kaihouファンドを運用するfundnoteが同社株を5.8%保有していることが判明、これを材料視する買いを呼び込んだ。保有目的として「スチュワードシップ・コードに則り建設的な対話により、IR・資本効率・ガバナンスの高度化と企業価値向上を促す。ただし、受益者の利益を保全するために、保有目的を『重要提案行為を行う』に変更する場合がある」としており、これが同社株の先高期待につながっているもようだ。 ■シュッピン <3179> 1,367円 +72 円 (+5.6%) 本日終値 シュッピン<3179>が後場に上げ幅を拡大した。同社は23日正午、株主から臨時株主総会の招集請求を受領したと発表。これに反応した買いが株価を押し上げたようだ。請求者はTAKUMI CAPITAL MANAGEMENT MASTER FUND。時計事業の資本効率性について、2022年を除いて上場企業が許容できるレベルには至っていないと指摘したうえで、低効率の時計事業に積極的な資本投下が続けられていることを問題視し、「キャピタルアロケーションの意思決定は資本コストの観点が欠けていたと言わざるを得ない状況だ」との見解を示している。株主側は、アクセンチュアで経営コンサルタントとしてアジアパシフィック統括本部長を務めた経験を持つ西村裕二氏や、日本株投資ファンドやアメリカの法律事務所でアドバイザーを務めるアリシア・オガワ氏、独立系運用会社ブイアイエス・アドバイザーズ代表の泉智之氏の3人を社外取締役として選任することを目的に、臨時株主総会の招集を請求している。 ■ティーケーピー <3479> 1,793円 +83 円 (+4.9%) 本日終値 ティーケーピー<3479>が5連騰。SBI証券が22日、TKPの目標株価を従来の2960円から3660円に増額修正した。投資判断は「買い」を継続する。貸会議室などの坪当たり売上高は上昇基調を続けており、既存の宿泊施設のRevPAR(販売可能な客室1室当たりの収益)も堅調だと指摘。大型施設の出店が進捗している点にも注目した。同証券はTKPの27年2月期営業利益が110億円になると予想している。 ■フェローテック <6890> 4,390円 +170 円 (+4.0%) 本日終値 フェローテック<6890>は大幅続伸し年初来高値を更新した。22日の取引終了後、半導体ウエハー事業を営む持ち分法適用会社のCCMC(中国)が第三者割当増資を行い、6億1000万元を調達すると発表した。今後は2024年12月に竣工した麗水第2工場(同)の製造能力を段階的に増強しながら、従来拠点における製造設備のブラッシュアップも進めるとしており、CCMCの業容拡大がフェローテクの業績に貢献することを期待する買いが集まった。あわせてCCMCについて、中国の店頭登録市場「中国新三板」での取引が同日から可能になると現地で開示されたことも発表した。 ■FRONTEO <2158> 1,005円 +34 円 (+3.5%) 本日終値 FRONTEO<2158>が4日続伸。同社はきょう午前9時ごろ、明治ホールディングス<2269>傘下のMeiji Seika ファルマと人工知能(AI)技術を活用したドラッグリポジショニングに関するプロジェクトを開始したと発表。これが材料視されたようだ。ドラッグリポジショニングとは、既存・開発中の医薬品・創薬モダリティを活用し、当初想定していた疾患とは異なる疾患に転用すること。このプロジェクトではフロンテオの仮説生成に特化したAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory」と、Meiji Seika ファルマが蓄積してきた医薬品研究開発の知見を掛け合わせ、既存薬における新たな価値の創出を加速するとしている。 ■INPEX <1605> 2,798.5円 +71 円 (+2.6%) 本日終値 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。米トランプ政権は22日、ロシアの二大石油会社であるロスネフチとルクオイルを経済制裁の対象とすると発表した。ウクライナでの即時停戦に応じることを求め制裁に踏み切った。トランプ大統領とロシアのプーチン大統領との首脳会談の中止も発表された。ロシアに対する経済制裁を受け、この日の時間外取引でWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の12月限が一時60ドル台に上昇した。これを受け、INPEXなど石油関連株は買い先行の動きとなった。 ■マーベラス <7844> 572円 +8 円 (+1.4%) 本日終値 マーベラス<7844>が反発。同社は22日の取引終了後、新作スマートフォンアプリゲーム「ブラウザ三国志 天」の配信を同日から開始したと発表。収益貢献を期待した買いが入ったようだ。事前登録者数は11万人を突破しており、リリース記念としてイベントやキャンペーンを開催中。また、サービス開始と同時にウェブサイト上でアイテムを購入できる決済サービスも導入した。決済サービス「アプリペイ」では通常のゲーム内購入よりもアイテムを最大20%増量で購入できるという。 ■大垣共立銀行 <8361> 3,600円 +50 円 (+1.4%) 本日終値 大垣共立銀行<8361>が3日ぶりに反発した。元芸人で著名投資家の井村俊哉氏が共同で代表取締役を務める投資顧問会社Kaihou(東京都港区)の助言を受けたファンドを手掛けるfundnote(同)が、大垣共立の株式を買い増していたことが22日の取引了後に明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に関東財務局に提出された大量保有報告書によると、fundnoteの保有割合はこれまでの5.39%から6.65%に上昇した。報告義務発生日は10月15日。保有目的の項目において「Kaihouの投資助言に基づき投資信託の信託財産の運用のため保有」としつつ、対話を通じて「IR・資本効率・ガバナンスの高度化と企業価値向上を促す」と記載。更に、「受益者の利益を保全するために、保有目的を『重要提案行為を行う』に変更する場合がある」としている。 株探ニュース
