前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

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材料

■コンヴァノ <6574>  199円 (+31円、+18.5%)

 コンヴァノ <6574> [東証G]が3日続急騰。前日21日取引終了後、韓国HM Solution社と鼻筋形成用糸リフト素材の共同開発及び独占輸入代行に関する業務提携契約を締結したことを発表した。糸リフト市場における製品ポートフォリオを拡充し、注入系施術に続く第二の事業の柱を構築する構えにある。

■稀元素 <4082>  794円 (+100円、+14.4%) ストップ高

 東証プライムの上昇率2位。第一稀元素化学工業 <4082> [東証P]がストップ高。21日、セラミックス製品の材料となるジルコニア粉末シリーズ「DURAZR-Sシリーズ」の「HSY-0774」を新規開発したと発表した。中国による レアアースの輸出規制が話題になるなか、新規開発品はレアアースを使わないという特徴を持っており、事業の成長を期待する買いが流入した。稀元素によると、セラミックス製品の材料となるジルコニアには一般的に安定化剤としてイットリアなどのレアアースが使われている一方、新規開発品では入手が容易な酸化カルシウムを安定化剤として使うことに成功した。

■セレンHD <7318>  5,600円 (+550円、+10.9%)

 セレンディップ・ホールディングス <7318> [東証G]が急反騰。21日の取引終了後、11月30日を基準日として1株を4株に株式分割すると発表したことが好感された。投資単位当たりの金額を引き下げることでより投資しやすい環境を整え、投資家層の更なる拡大を図ることが目的としている。

■木徳神糧 <2700>  4,380円 (+410円、+10.3%)

 木徳神糧 <2700> [東証S]が4日ぶり急反騰。農林水産省が21日、2025年産のコメの9月における相対取引価格について、玄米60キロの全銘柄平均が前年同月比63%増の3万6895円だったと発表しており、コメの価格上昇が業績の追い風になるとの思惑から買いが流入した。同社のほか、コメ関連銘柄として井関農機 <6310> [東証P]やクボタ <6326> [東証P]にも物色人気が向かった。

■アステリア <3853>  1,556円 (+143円、+10.1%)

 東証プライムの上昇率3位。アステリア <3853> [東証P]が3日続急騰。3連騰で25日移動平均線のブレークを目前に捉え、なおかつ5日移動平均線とのゴールデンクロスも接近するなど目先注目場面を迎えていた。同社は企業向けにシステム開発を手掛けるが、 仮想通貨分野への展開でも業界を先駆し強みを発揮している。直近ではメガバンク3社がステーブルコインを共同で発行するとの一部報道を受け、関連有力株として投資資金を引き寄せた。そうしたなか、今月27日にはトランプ米大統領が来日し、翌28日に高市首相と日米首脳会談を行う予定にある。トランプ氏は仮想通貨ビジネスに積極的な姿勢で知られ、今年7月には暗号資産ステーブルコインに関する規制の枠組みを整備するための初の連邦法「ジーニアス法」を成立させたことでもマーケットの耳目を集めた経緯があり、首脳会談の日程に先立って同社の株価が刺激されていた面もあるようだ。

■日揮HD <1963>  1,619円 (+118円、+7.9%)

 東証プライムの上昇率8位。日揮ホールディングス <1963> [東証P]が急反発。21日の取引終了後、傘下の日揮がJR九州 <9142> [東証P]及びエネコートテクノロジーズ(京都府久御山町)と博多駅ホーム上にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置し、発電実証実験を開始したと発表しており、好材料視された。駅ホーム屋根におけるペロブスカイト太陽電池を用いた発電実証実験として国内初の取り組みとなる今回の実証実験では、エネコートが開発したフィルム型ペロブスカイト太陽電池を日揮が軽量・着脱容易なシート工法用に成型のうえ太陽光発電システムとして開発し、JR九州が博多駅第2ホーム先端の屋根上に設置して実証実験を行う。鉄道運行では列車や駅舎などに大規模に電力を使用することから、ペロブスカイト太陽電池を実装することで再生可能エネルギー使用率向上の可能性に期待しているという。

■イワブチ <5983>  10,760円 (+780円、+7.8%)

 イワブチ <5983> [東証S]が急反発。21日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を1万9000株(自己株式を除く発行済み株数の1.80%)、または2億1000万円としており、取得期間は11月1日から11月30日まで。東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)による買い付けで取得する。

■七十七 <8341>  6,252円 (+394円、+6.7%)

 七十七銀行 <8341> [東証P]が急反発。SMBC日興証券が21日付で投資評価を「2(中立)」から「1(アウトパフォーム)」へ、目標株価を4800円から7000円へ引き上げたことが好感された。同証券によると、25年3月期の貸出金残高は前期比6%増、宮城県内の法人貸出も8%増えており、地元の資金需要が堅調であることがうかがえるという。配当性向が今後35%から40%前後まで切り上がる可能性を指摘し、政策金利1%を前提とするとPER8倍前後で相対的に割安感があるとしている。

■IHI <7013>  3,023円 (+183円、+6.4%)

 IHI <7013> [東証P]が急反発。川崎重工業 <7012> [東証P]が買われ、三菱重工業 <7011> [東証P]が堅調に推移していた。21日に高市早苗内閣が発足した。同日夜の記者会見で、高市首相は防衛費の増額に向けて、国家安全保障戦略など「安保3文書」の改定を指示する考えを表明した。これを手掛かりとし、日経平均株価の騰勢が一服するなかで 防衛関連株の一角を物色する姿勢が広がっていた。高市内閣では防衛相に小泉進次郎氏が起用された。

■イルグルム <3690>  636円 (+36円、+6.0%)

 イルグルム <3690> [東証S]が続急伸。21日の取引終了後、集計中の25年9月期連結業績について、売上高が従来予想の48億円から49億3000万円(前の期比35.6%増)へ、営業利益が2億円から2億7000万円(同64.6%増)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。主にコマース支援事業のM&Aにより、前期から子会社となったルビー・グループの業績が想定を上回ったことが売上高を押し上げた。また、業務効率化により販売管理費が抑制されたことも寄与した。なお、最終損益は、ルビー・グループ及びトピカに係るのれんなどの減損損失を計上することなどから、1億円の黒字から1億4000万円の赤字(前の期6800万円の黒字)へ下方修正した。

■西日本FH <7189>  2,578円 (+141円、+5.8%)

 西日本フィナンシャルホールディングス <7189> [東証P]が急反発。SMBC日興証券が21日付で投資評価を「2(中立)」から「1(アウトパフォーム)」へ、目標株価を2200円から3000円へ引き上げた。同証券によると、現状は総還元性向40%だが新中計からの水準切り上げに期待と指摘。政策金利1%を前提とするとPERは7~8倍と試算され、割安感が残るという。これを手掛かりに買われた。

■ラクサス <288A>  168円 (+8円、+5.0%)

 ラクサス・テクノロジーズ <288A> [東証G]が3日続急伸。同社は高級ブランドバッグのサブスクリプション型シェアリング事業を展開するが、21日取引終了後、ネットオークションを手掛けるオークネット <3964> [東証P]のグループ会社であるサークラックスと業務提携を進展させることを発表した。具体的にはブランドバッグのシェアリングサービス「ラクサス」とリユース事業「ブランディア」で相互送客を本格的にスタートさせる。これに伴う収益機会の拡大に期待する買いを引き寄せる格好となった。ラクサスの株価は6月中旬に308円の戻り高値を形成後、大幅な調整を強いられていたが、時価は底値圏で売り物が枯らした状態にあり、160円台という値ごろ感に着目した短期筋の攻勢を誘っていた。

■市進HD <4645>  473円 (+22円、+4.9%)

 市進ホールディングス <4645> [東証S]が大幅高で3日続伸。21日の取引終了後、取得総数20万株(自己株式を除く発行済み株式総数の2.43%)、取得総額9020万円を上限とする自社株買いを立会外で実施すると発表しており、資本効率の向上につながると評価する買いが入った。経営環境の変化に柔軟に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にする狙い。同社は22日午前11時ごろ、東証の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)において上限の20万株を買い付けたと発表。取得価額は1株451円だった。

■トーア紡 <3204>  526円 (+23円、+4.6%)

 トーア紡コーポレーション <3204> [東証S]が大幅高で6日続伸。10月に入ってからこれまで下落した日はわずかに2営業で、直近は6連騰と異彩を放っていた。大阪市に本社を構える毛織物の老舗企業として名を馳せるが、利益の主柱を担っているのが不動産事業。自民党と日本維新の会の連立政権樹立で、投資マネーの視線も大阪関連銘柄に向きやすくなっており、同社はその関連有力銘柄として頭角を現している。維新の会が掲げる大阪の副首都構想では不動産市況の活性化も想定され、同社のビジネスチャンス拡大が見込まれるほか、老舗企業としての含み資産も評価の対象となる。一方、時価500円近辺の水準はPBRに換算して0.3倍台という超割安圏に放置されていたことから、一段の水準訂正余地が意識されやすかった。

■養命酒 <2540>  4,480円 (+180円、+4.2%)

 養命酒製造 <2540> [東証P]が大幅高で9日続伸。投資業などを手掛ける湯沢(東京都渋谷区)は21日の取引終了後、関東財務局に変更報告書を提出した。湯沢と、村上世彰氏の親族である野村幸弘氏の共同保有割合が従来の21.68%から28.01%に上昇しており、思惑視した買いが入った。報告義務発生日は10月14日。保有目的は「投資及び状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」としている。

■コラボス <3908>  358円 (+14円、+4.1%)

 コラボス <3908> [東証G]が大幅高。21日取引終了後、統合CRMマーケティングシステム「GROWCE(グロウス)」について、AI CROSS <4476> [東証G]が提供する「絶対リーチ!RCS」の「SMS(ショートメッセージサービス)一斉配信機能」と連携を開始したと発表した。郵送コストの大幅な削減とデータ取り込み作業工数ゼロを実現するという。あわせて、AIクロスと販売協力に関する契約も締結したとしている。

■トヨタ <7203>  3,104円 (+99円、+3.3%)

 トヨタ自動車 <7203> [東証P]が大幅高で3日続伸。ホンダ <7267> [東証P]やSUBARU <7270> [東証P]など自動車株が軒並み高となった。米自動車大手のゼネラル・モーターズ  が21日に発表した25年7-9月期(第3四半期)の決算は、減益ながら調整後1株利益は市場予想を上回った。あわせて通期の見通しを上方修正しており、同日の米株式市場でGM株は15%近く上昇して取引を終えた。決算発表後のGM株の好反応が、自動車株の刺激材料となったようだ。GMは関税影響が見込みよりも小さいものとなるなどと想定して今回、業績予想の修正に踏み切った。日産自動車 <7201> [東証P]やマツダ <7261> [東証P]も高かった。

■ERIHD <6083>  4,000円 (+125円、+3.2%)

 ERIホールディングス <6083> [東証S]が大幅反発。21日取引終了後、小型ドローン開発ベンチャーのTOMPLA(トンプラ、川崎市幸区)の株式を取得し、子会社化すると発表した。株式譲渡日は月内を予定している。これが材料視されたようだ。

■イー・ギャラ <8771>  1,616円 (+48円、+3.1%)

 イー・ギャランティ <8771> [東証P]が大幅高で3日続伸。21日の取引終了後、地銀を中心に投資するありあけキャピタル(東京都中央区)がイー・ギャラ株を買い増していたことが明らかとなり、思惑視した買いを誘ったようだ。同日に提出された変更報告書によると、ありあけキャピタルの保有割合は7.24%から8.33%に上昇した。保有目的の項目では「純投資」とともに、「状況に応じて経営陣への助言、重要提案行為等を行うこと」と記載している。報告義務発生日は14日。

■イオン九州 <2653>  3,020円 (+75円、+2.6%)

 イオン九州 <2653> [東証S]が反発。21日の取引終了後、大分県でスーパーマーケットなど23店舗を運営するトキハインダストリー(大分県大分市)の全株式を26年1月末日の予定で取得し子会社化すると発表しており、好材料視された。今回の子会社化は、新規顧客の獲得に加えて、大分県における強固なドミナント形成によりグループの企業価値向上を図るのが狙い。取得価額は非開示。なお、26年2月期業績への影響は軽微としている。

■帝人 <3401>  1,355円 (+29.5円、+2.2%)

 帝人 <3401> [東証P]が3日続伸。旧村上ファンド関係者が設立したシンガポール拠点の投資ファンド、エフィッシモ・キャピタル・マネージメントは21日の取引終了後、関東財務局に変更報告書を提出した。同報告書によると、株式保有比率が従来の11.08%から12.12%に上昇しており、思惑的な買いが入った。報告義務発生日は10月14日。保有目的は純投資としている。

■応用地質 <9755>  2,984円 (+58円、+2.0%)

 応用地質 <9755> [東証P]が反発。22日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公募した「宇宙戦略基金事業」(第2期)の「技術開発テーマ/探査等(月面インフラ構築に資する要素技術)」に、同社が参加する共同研究チームが採択されたと発表しており、好材料視された。採択された技術開発課題「月面拠点建設を実現するための測量・地盤調査技術の確立」は、立命館大学を代表機関とし、月面環境分析(アセスメント)及び重要技術の早期実証を目指すもの。同社は、地球上で培ってきた先進的な地盤の可視化技術と、それに必要な計測技術を有していることから、月面インフラ構築に不可欠な月面地盤の状況把握や地盤調査技術の確立に貢献するとしている。

■アイスタイル <3660>  478円 (+7円、+1.5%)

 アイスタイル <3660> [東証P]が3日続伸。21日取引終了後、海外初のフラッグシップショップ「@cosme HONG KONG」を12月5日にオープンすると発表した。東京、大阪、名古屋に次ぐ、4つ目の旗艦店になるという。これが手掛かりとなったようだ。

■PAコンサル <4071>  2,430円 (+31円、+1.3%)

 プラスアルファ・コンサルティング <4071> [東証P]が3日続伸。21日取引終了後、タレントマネジメントシステム「Talent Palette」について三井住友信託銀行が導入したと発表した。また、22日朝方には対話力向上支援サービス「AIトークトレ」を提供開始すると発表。実際の顧客応対に近いリアルなペルソナを生成AIが生成し、実践的な応対練習を可能にするという。リリースが相次ぎ材料視されたようだ。

■明星工 <1976>  1,675円 (+20円、+1.2%)

 明星工業 <1976> [東証P]が3日続伸。21日の取引終了後、集計中の9月中間期連結業績について、営業利益が従来予想の33億円から27億5000万円(前年同期比29.9%減)へ、純利益が24億円から18億5000万円(同37.1%減)へ下振れて着地したようだと発表。これを受けて22日朝方は安く始まったものの、織り込み済みとの見方からプラスに転じていた。売上高は280億円(同11.3%減)の従来予想を据え置いたものの、一部案件の追加原価発生による影響や人件費負担の増加などにより、利益は計画を下振れたとしている。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

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